【第73回】君は今どこのステージ!? 大ヒットに続く次の一歩を知ろう!

ジャンプルーキー!をご覧の皆様、お久しぶりです。ジャンプ+編集部の岡本です。
突然ですが、漫画投稿者の皆様…

あなたの目標はなんでしょうか?

もちろん世界を巻き込む大ヒット!! と即答される方も、まずは連載を…!という方も様々だと思います。
でも意外と、「次の一歩」を具体的にイメージできている方は少ないのではないでしょうか。

そこで本日は、漫画歴やキャリアから、
「あなたが次に目指すべきステージ」を明らかにしていきます!

(あくまで、ジャンプ+で活動していく上での目安としてお読みください。)


*****

STEP : 1 受賞歴はあるか?

もちろんこれは「漫画賞の受賞歴」のことです。ジャンプの、いえ、集英社の漫画賞でなくても構いません。
まずは「受賞したことがあるか」これが一つのボーダーになります。

受賞歴の無い人は…まずは受賞を目指しましょう。
画力はもちろん、ストーリーやキャラクターの作り方、ネームの切り方といった、漫画の実力を養うステージです。

ミッションは「とにかく漫画を描く!そして投稿する!」です!
ここ、ジャンプルーキー!は投稿するだけで「月間ルーキー賞」の対象となります!
他にも各種漫画賞が開催されておりますので、投稿先には困りません。
また週刊少年ジャンプでも、毎月の「JUMP新世界漫画賞」や、「手塚・赤塚2大漫画賞」など、様々な賞が開催されています!
「受賞作が雑誌(アプリ含む)に掲載される」ことが基準です。ジャンプルーキー!で言うと「ブロンズルーキー賞」以上ですね。

受賞歴がある方は次のステップへ!

<JUMP新世界漫画賞>

<手塚賞・赤塚賞>



STEP : 2 掲載歴はあるか?

ここでいう掲載歴とは主に「雑誌に描き下ろしの読切が掲載された」ことをいいます。

まだの方は…「少年ジャンプ+での読切掲載」を目指しましょう。
ジャンプの漫画賞を受賞された方は担当がついているはずなので、一緒に作品を作っていくことになります。

他誌にて受賞された方は、まず持ち込みやジャンプルーキー!への投稿から、担当編集を見つけましょう!
ジャンプルーキー!に投稿された作品は、全て編集者がチェックしています。

ジャンプ+では、2020年だけで150本を超える読切作品を掲載!チャンスも豊富です。



STEP : 3 掲載歴がある!なんなら連載したこともある!

そんな経験豊富なあなたは…「少年ジャンプ+での読切掲載」を目指しましょう!

「さっきと言ってることが一緒じゃないか!」と思われるかもしれません。ですが、このステップは非常に大切です。
(他誌で活動されていた作家さんに向けた内容になるので、ジャンプ+で読切掲載された作家さんは、担当に相談してみてください)

詳しくはこちらの記事をお読みいただければ、と思うのですが、

○【第41回】漫画編集者が伝える、新人作家への最初の課題

連載って、本ッッッッッ当に大変なんです。時間との戦い、体力の限界、読者の反応...様々な課題が降りかかります。新天地なら、なおさらのこと。
新しい環境に飛び込む前に、まず下調べと、お試しは欠かせませんよね。

もちろん持ち込みや、ルーキー投稿も大歓迎ですが、ジャンプ+ではプロのための作品募集企画なども行っておりますので、是非ご活用ください!

以上のステップをこなし、漫画の実力を養っていった先に、連載獲得、ひいては大ヒットが待っているはずです!

…と、ここまで説明してきましたが、ジャンプ+には例外もあります。


【1】少年ジャンプ+連載グランプリ

なんと、グランプリに選出されると連載&コミックス化確約!ここまで説明してきたことを覆すような画期的な賞です!!!
現在連載中の「ハイパーインフレーション」や、電子にて大ヒットとなり、続編も連載中の「生者の行進」など、名作を輩出しています!!
次回開催も企画中!



【2】少年ジャンプ+連載争奪ランキング

ジャンプルーキー!から参加可能。
毎月1位(現在は開始記念として3位まで!)の作品が「ジャンプ+インディーズ連載」の連載権を獲得できる!というランキングです。
この連載枠では、原稿料に加えて、読者が増えるほど金額が上昇する「人気ボーナス金」もお支払い。
現行の連載作品と競うことができます。


【3】いきなり連載!
例えばジャンプ+にて連載中の「ゲーミングお嬢様」は、2019年12月4日に、1話目がジャンプルーキー!へ投稿されました。そして…ジャンプ+で連載が始まったのはなんと2020年7月21日!!!
圧倒的スピード感にて連載を獲得しました。

○【第71回】『ジャンプルーキー!』から連載へ!漫画歴40日だった『ゲーミングお嬢様』の作者、連載中の“今”に迫る!

あくまで例外ですが、自信のある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。

まだまだ先が長い…と感じたあなたにも、
次のステップに向けてやる気が湧いたあなたにも、
きっとジャンプルーキー!は、良き挑戦の場となってくれると、信じています。

皆様のご投稿、まだまだお待ちしております!


*****


【創設記念キャンペーン開催中!】

2020年12月~2月は連載権授与の枠が3倍!
必ず上位3作品にインディーズ連載権を授与しています。

→「ジャンプ+インディーズ連載」の詳細はコチラ
→「ジャンプ+連載争奪ランキング」エントリー方法の詳細はコチラ
→ 今月の「ジャンプ+連載争奪ランキング」はコチラ

【第72回】WEBマンガ投稿・公開サービス「ジャンプルーキー!」が6周年を迎えました!

WEBマンガ投稿・公開サービス「ジャンプルーキー!」が6周年を迎えました!

昨年は、今までで最多となる月平均3000話の投稿を頂き、「次世代少年漫画賞」が過去最高の応募数を記録、ルーキー投稿作がいきなり「世にも奇妙な物語」でドラマ化されるなど、「ジャンプルーキー!」が大きな飛躍を遂げた年となりました。

皆様と一緒に日々、成長を遂げている「ジャンプルーキー!」。
ここでは、これまでの6年間の数字をご紹介させていただきます!

ジャンプコミックスの刊行作家は44名!連載作家は57名輩出!週刊少年ジャンプなど、ジャンプ各誌への掲載作家はなんと156名にもなりました!

この大きな成果が生まれたのは、ひとえにご投稿してくださった8663名もの漫画家の皆様、また読者として楽しんでくださっている方々のおかげです。編集部一同、感謝を申し上げます。

簡単に投稿ができて、
たくさんの読者から反響をもらえる。
編集者からの評価・オファーもすぐに来る。

より多くの漫画家・読者の方々の期待に応えられるように、7年目の「ジャンプルーキー!」も、より進化していきますので、ご期待ください!


ジャンプ+連載争奪ランキング」など新たな企画もスタートしておりますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

今後とも、たくさんのご投稿・ご閲覧をお待ちしています!!

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【第71回】『ジャンプルーキー!』から連載へ!漫画歴40日だった『ゲーミングお嬢様』の作者、連載中の“今”に迫る!

いつもジャンプルーキー!へのご投稿ありがとうございます!

今年2月の本ブログにて超バズった作品として紹介した『ゲーミングお嬢様』
当時、漫画歴40日にも関わらず、作者の大@nani先生「ジャンプルーキー!」上で690,000閲覧。(2020年2月現在)
Twitter上ではトレンド1位、フォロワー数10倍増、各メディアでインタビューを受ける
ほど大きな反響がありました。

【第61回】漫画歴、約40日!超バズったルーキー投稿作『ゲーミングお嬢様』の作者に迫る!!


今年の7月より、少年ジャンプ+でも異例の早さで連載となりました。


『ゲーミングお嬢様』 大nani/吉緒もこもこ丸まさお
<第1話はこちら>

漫画歴40日のど素人から、連載作家となった今、どのような思いで執筆活動に励んでいるのか改めてインタビューしました。

*****

―――連載してみて良かったこと、大変なことは?

原作者としての立場の考えですが、自分では書ききれなかった構図や、イメージとしてしか捉えられなかった表現を、マンガとしてカタチにしてくれることが何より嬉しいです。

原作者は、セリフを書いて、コマ割りを決めて、大まかな構図と表情、視線誘導の意図、キャラはここで何を考えているか、元ネタは何か、参考資料等、作画の方ができる限りスムーズに作業を行えるよう、メモを付属した上で「仮ネーム」を提出します。

その仮ネームが作画の方によって「本ネーム」としてブラッシュアップされる訳ですが、その際にまず一度、「こういう表現があったのか!」「思いつかなかった小ネタだ!」と驚きます。
その次に、出来上がった原稿を見て「ぼくの考えたネームがこんな凄いことになっているぞ!!」と再度驚きます。

とくに12話の見開き昇龍拳のページですが、ジャンプルーキー!に原作1話を投稿した時点から、いつかはカッコよく書きたいなと思っていた構図でした。
ですが、明らかに画力が足りないわけで、今書いてもショボいものにしかならなさそうだ、と保留していたわけです。

その構図を、巡り巡って実際に書いてもらえることになったわけです。まさかこんなにカッコよくなってしまうのかと。
12話の原稿を最初に見た時、思わず感嘆の拍手をひとりでにあげたことをよく覚えています。「ああ、自分の書きたかったものはこれだったんだな」と感動しました。


<原作版ネーム>


<作画版ネーム>


<完成原稿>


これは原作者にしか味わうことのできない『特等席』だと思います。本当に嬉しい。
誰でも一生のうち一度は夢見る「ぼくの考えた最強の脳内マンガ」が実際にこの世に出力される訳です。嬉しいですよね。

大変なことは、とにかく面白いものを考えなくてはいけないというプレッシャーです。マンガを書き始めて様々な創作物(マンガ、映画、ドラマ、小説など)に触れてきましたが、「こんなに面白いもの自分に書けるのだろうか?」などと勝手に落ち込むこともあります。力不足を実感する場面も多々ありますし、とにかく勢いでなんとかするしかない、とは思っていますが……
なんだかんだ最初にマンガを書いて1年経ちますし、そろそろ素人とは言えない立場になってきていると思いますので、とにかく勢いでなんとかします。

あと、積みゲーが大変増えています。消化する余裕がなくなりました。
願わくば、このゲームたちが1年、2年と消化する暇もないぐらい忙しくありたいですね。



―――ルーキー投稿時と連載時で、執筆において工夫していることはありますか?

インプットの話になりますが、とにかく創作物を見る機会を増やしました。この世には面白いものが多すぎます。
作風がパロディ上等というお行儀の悪さもありますが、面白いものの面白い理由をしっかり考えるようになって、それを拝借しているという形で許してください。

ドラマや映画のカメラワークなど、意識してみれば「これはコマ割りの参考になる」とか「見せ場はこんな風に作るんだな」など、マンガを書く前では考えもしなかった視点を持つようになりました。
自分のようなマンガ初心者が、子供の頃から沢山絵を書いている先輩達には生半可なやり方では絶対に勝てないので、日常の細かい発想から創意工夫を意識しています。

以前の自分では一切触れることのなかった文化にも、自分から接するように努力するようにもなりました。ラップなどですね。
とにかくインスピレーションはいくらあっても足りないので、興味のなかった文化にもエイヤと突っ込んでみることが大事だなと思いました。一度実績解除したら楽になります。
野菜が全般的に苦手だったんですけど、キャベツは肉と一緒に食べればいけるやん、肉無くてもソースかければバリバリいけるやんと、今年ついに実績「野菜の食べ合わせ」を解除しました。
案外、こんな簡単でくだらないものでも、未知の文化に触れるという「慣れ」ができると思います。


―――連載前と連載中の今で、一週間や日々のスケジュールを教えて下さい。

今はひたすらに、ネームを書いて、ゲームをやって、創作物を見て、ゲームの配信を見る毎日です。正直なところ不健康極まりないです。
特にプロゲーマーの方の配信は一日中流したりしています。
あまりにもネタが欲しすぎて、ネームを書いていない時間はとにかくインプットに費やしています。

―――反響などはいかがですか?大きな変化などあれば教えてください。

いつもネタに使わせて頂いているプロゲーマーの方達への感謝もこめて、よく配信にお邪魔して投げ銭を送っているのですが、「ゲーミングお嬢様の人だ」と反応してくれるのは嬉しいですね。
それに、自分は「自分の好きなものに沢山の人が興味を持ってくれる」ことが好きなので、このマンガを見て格ゲー始めた!とかプロゲーマーに興味出た!といった感想を食べて生きています。
「知っている人が面白いマンガ」から「知らない人でも面白くて興味を持てるマンガ」を書こうと考え始めたことが一番大きな変化だと思います。
それに「格ゲーはわからないけど面白い!」と言ってくれた人を、実際にゲーム配信を見始めて、実際にゲームをプレイしてもらえる、ところまで繋いでいけるような作品を作りたいです。
あと、いずれ自分も一週間に一度くらい定期的にスト5配信してみたいですね。今は忙しくてなかなか時間が取れないのですが、単行本作業を終えて余裕ができたらやりたいです。

―――商業誌への連載を目指して、ジャンプルーキー!に投稿している作家さんへ一言お願いします。

まず書いてみましょう。書けばなんとかなります。
チェンソーマンの藤本タツキ先生もジャンプルーキー!のインタビューで仰っていましたが、とにかく、沢山の創作物に触れてみること。先入観を持たず、素直に「面白い」と思える感情が大事だと思います。

自分の「面白い」ものを徹底的に突き詰めて、思うがまま叩きつけましょう。
「好きなもの」を書くなら、妥協せず、徹底的に好きになること。熱意のある作品は、熱意のある人々に、必ず伝わります。


*****

日本中のあらゆるお嬢様ゲーマーが憧れる超有名校・聖閣東芸夢学園。その学園の全一にして頂点・祥龍院隆子をはじめとする“eお嬢様”たちの熱き戦いの物語。
<ジャンプ+にて毎週火曜更新!!>



■現在募集中!

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【第70回】感動のフィナーレを迎えた『スライムライフ』作者メガサワラ先生インタビュー!

少年ジャンプ+の癒し枠として、週2回掲載という形での週刊連載を3年以上続け、この度300話で大団円を迎えた『スライムライフ』のジャンプルーキー!出身作家・メガサワラ先生にインタビューしてきました!

―――まずは、3年以上の長期にわたる週刊連載(週2回配信)お疲れ様でした。
初めての連載でしたが無事に連載を終えた率直なご感想をどうぞ。

やりきった想いが強く、とても充実しています。

―――ジャンプルーキー!に投稿、読切掲載、連載獲得と当時のことで思い出深いことはありますか?

ルーキー!に投稿していた時は、自分にどんな作品が作れるのかを模索している時期でした。とりあえず色々描いてみようって感じでジャンルを絞らずに投稿していたと思います。自分の作品を売り込む場としてルーキー!はとても良いと思います。

最初の読切掲載はパニックホラーでしたね。恐怖演出や怪物が好きなのでそれらを詰め込んだ作品でした。反省点は沢山あるのですが一番はサムネイルです。もっとわかりやすくどんな作品なのか伝える事を意識すべきでした。

そして最初の読切掲載から連載獲得まではけっこう苦労をした思い出です。パニックホラーを中心に作っていましたが、なかなかネームが通らず悩んでいました。担当編集者にもキャラクターで物語を作りましょう、と言われてて思いっきり違う作風で作ってみたのが読切『スライムライフ』です。
そこからはあっという間でしたが、『スライムライフ』が連載を獲得した時は嬉しかったですねー。姉や両親がすごく喜んでくれてたのが印象的でした。自分がやっていけるのか不安もありましたが、頑張ろうって思いました。

―――連載時の思い出に残っていることは?

連載時で特に辛かった時は始まって数話あたりですね。
この作品の面白さがどこにあるのかわからなくなってしまい全然話が作れない時間が続きました。しかし、スライムが可愛ければルールは特にないというアドバイスをもらい、そこからはあれこれ考え過ぎることが減り、スライムの新しい可愛さをどう伝えるかに集中できたと思います。そこからはスライムやスライムを取り巻くキャラクター達がどんどん好きになっていきましたね。

あとはファンレターやファンアート、中にはゲームのようなものやアニメーション、まで作ってくれる方がいて、そういうのを見たときに本当に嬉しく思いました。ファンの方々の力は僕が思っていた以上に大きなものでしたね。

―――短いページでの連載(スライムライフは1話約5P)、週2回配信の連載形式はどうでしたか?

良い点は週2回なので読者さんの目に入る機会が多いということ。ページが短いので最後まで読んでもらいやすいこと。すぐに次のお話が提供できること。個人的には同じテンポでかきやすかったです。ページが少ないので修正やネームの切り直しがあまり怖くないのも、良かった点かもしれません。
苦労する点は、長いお話を書くときにテンポが悪くなってしまうこと。やはり約5Pでは多くの情報は入れられないですね。

―――可愛らしく魅力的なキャラクターが『スライムライフ』にはたくさん登場しますが、どのようにしてキャラクターを産み出していますか?

始まりは一生懸命だけど弱いスライムと意地っ張りなツンデレ魔道士だけしか考えていませんでした。そこから何故このキャラクターはこんな態度をとるのだろうかと、バックグラウンドを想像していきました。
あと新キャラを作るにあたって友達の作家さんにアドバイスをもらったことがあり、「主人公の新しい一面を見せる役割をそれぞれに持たせるといいよ」というもので、これは新キャラ作りにおいてとても役に立ちました。
ポコナはスライムの友達でありライバルの一面を見せてくれるし、ゴーレムは先輩なスライム、ブラドは敵対するスライムなど、どんな表情をスライムにさせたいかでキャラクターを考えていたと思います。

―――連載を続けていく上で必要なもの、大事なものなどはありますでしょうか?

個人的に担当編集者と同じ方向を向けているかだと思います。話を作っていくうえで作家と編集者がこの作品は何が面白いのかを共有していないと、ターゲットを絞れない作品になってしまうと思います。
そうなると話し合ってもなかなかお互いに納得のいくものは作れないのではないかと思います。
あと作品作りに直接関係はないのですが、普通に沢山寝て朝起きれた日はとてもスムーズに作業ができた記憶があります。これはなかなか上手くいかないのですが、このサイクルを確立できたらいいのになと思っています。

―――次回作への意気込みをどうぞ

今作が短編というのもあり、次回は長いページ数のお話に挑戦したいです。
それとジャンルの違いで出来なかった演出や表情、キャラクターなど新しいことをどんどんやっていきたいですね。
『スライムライフ』の連載中に見つかった課題を意識しつつ、次のステップに向かって行けたらと思います!

―――最後にジャンプルーキー!からデビューを目指す新人作家さんに一言お願いします。

個人的に「読みやすさ」を重視して欲しいです。「読みやすさ」に関しては文字の多さであったり画面の密度であったり、常に読み手側にストレスがかからないかを考えて欲しいです。ジャンプ+の場合はスマホの小さい画面で読む方も多いので文字の大きさや、1ページあたりのコマ数もですね。疲れて途中で読むのをやめられてしまうのが一番もったいないです。

あと「わかりやすい」のも僕は好きです。二言になってしまいました。みんなでジャンプ+を盛り上げていけるようにがんばりましょう!

【第69回】生み出すは千の笑い!! 華霊なるギャグ漫画家・鳩胸つるん 剥き出しインタビュー!!

唯一無二の露出狂ギャグ漫画『剥き出しの白鳥』で少年ジャンプ+に強烈なインパクトを残し、
ほのぼの背後霊ギャグ『ミタマセキュ霊ティ』で、少年ジャンプ読者に愛された、新進気鋭のギャグ漫画家・鳩胸つるん先生に、創作の秘訣と連載獲得までの道のりをインタビューして来ました!


*****

―――はじめに、鳩胸先生が漫画を描き始めたきっかけは何でしたか?

元々、小さい頃から『DRAGON BALL』が好きで、絵を描くことも好きだったので、小学生低学年の頃に、大学ノートに漫画を描き始めたのが、一番最初のきっかけでした。ただ小学5年生くらいからバスケにハマって全然漫画を描かなくなってしまったんですが。
その後、大学4年生くらいまでバスケを頑張って、引退して就職活動しなきゃという時に、あ、俺、そういえば漫画家になりたかったなと。
急に本格的に漫画家を目指すようになりました(笑)


―――バスケにしばらく打ち込んでる間は、漫画家になりたいという夢はなくなっていたんですね。

そうですね(笑)お恥ずかしながら。青春は全てバスケに捧げていました。


―――その中で、ギャグ漫画を描こうと思ったのは何故でしょうか。

これが、もう、あれですね。ストーリー漫画に比べて画力を問われないというのが一番大きくて(笑)急に目指し始めたから、何もわからないわけですよ。道具は何を使ったら良いのかとか、トーンはどれを買えば良いのかとか。本当に何にもわからなくて。でも、ギャグ漫画って、冷静に考えると、あれ、そんなに絵が上手くないなって。めっちゃ失礼な話ですけど。懐の深さというか、器の大きさをギャグ漫画に感じたんですよ(笑)きっかけは軽い気持ちでしたね。


―――そうしてギャグ漫画を初めて描き上げた後、持ち込みか漫画賞か、具体的にどのようなチャレンジから始めていったのでしょうか。

僕は最初にジャンプのギャグ漫画賞である「赤塚賞」に応募して、佳作をいただいて、そこから漫画家へ向けて動きだした感じでしたね。


―――いきなり受賞するとは凄いですね。その後、連載を目指す中でどれくらいのペースで作品を描いていましたか?

うろ覚えなのですが、最低月1本くらいは新作ネームを描いて持ち込みに行ってました。読切コンペが近い時は週1本くらいのペースだったのではないかと思います。


―――ペースとしては早い方なのではないでしょうか。

どうでしょうか。これは結構、人次第ではないかと思います。いっぱい描いた方が良いって人もいるだろうし、センスでいきなりデビューする人もいるだろうし。最終的に連載を取れれば、人によってどんなルートを通っても良いんだと思います。僕は一作目で受賞して、天才かなくらいに思っていた頃もあったんですが、そこからなかなか連載を取れない6年がありました。


―――いきなり受賞はしたものの、その後が長かったわけですね。

そうですね、でも今では下積みを経験できて良かったのではないかと思っています。バスケに取られていた漫画への愛を取り戻した感じだったので(笑)必要な6年間だったように思いますね。


―――6年間も諦めずに頑張り続けられたのには、何か理由があったのでしょうか。

大学4年生から描き始めて、知識とかも全くない状態でこの世界に入ってきたから、すぐに上手く行かなくても当然だって思ってましたね。そんな甘い世界じゃないというか。ずっと漫画が好きだった人に勝てる訳がないよなって気持ちがあったので、それで頑張り続けられたというのはあったかもしれません。根底では自分のことを未熟だと思ってて、でも、カッコいい言い方をすると「俺はこんなもんじゃないし」って思ってました。


―――『剥き出しの白鳥』『ミタマセキュ霊ティ』と2作ギャグ漫画を連載されましたが、連載をしてみて改めて感じたことや気づいたことはありますか?

うーん、やっぱりこれ一番は、人気を取るのはすごく難易度の高いことなんだなってことを痛感しましたね。ただ自分が面白いと思って描いてるものが、必ずしも人に受け入れられるわけではないし、理屈ではわかっていても、その感覚って実際に出してみないとピンと来ないものが多いというか。難しい世界だなと思いますね。


―――より読者を意識するようになったという事でしょうか。

そうですね。でも、それと同時に、合わせすぎてもダメだなというのも思っていますね。こんなのが好きなんでしょっていうのが透けて見えても読者は冷めちゃうだろうし。
自分が好きなものを描くというのは大前提としてあって、かつ読者に受け入れてもらえるというバランスを取るのが、すごく難しいなというのを感じていますね。あとは、とにかく週刊連載ってやらないとわからないことの方が多いなと。逆に、思いもよらない嬉しい誤算もあったり。


―――例えばそれは、どんな誤算でしたか?

『ミタマセキュ霊ティ』に関しては、最初はハゼレナは、読者目線の、薄いキャラにしようと思って作ったくらいのキャラだったのに、最終的には面白い動きをするキャラクターになったなと思っています。これも、連載でずっと同じキャラクターの色んな行動を描いて初めてわかった事でした。
ハゼレナを描けたのが、僕にとっては『ミタマ』を描いて一番よかった事でしたね。


―――漫画賞や読切掲載を目指して頑張ってる新人さんたちが、自分の予想しない良いキャラになったという喜びを味わうためには、どうすれば良いのでしょうか。

これはもう、描いてみるしかないですよねー(笑)ネームをやってると、頭で考えちゃいがちなんですよね。実際に描く前に、無駄な時間を過ごしたくないから。ちゃんと描いてボツになると、精神的ダメージが大きいから。
でもやっぱり、僕も9年くらいやってますが、描いてみないとわからないことの方が圧倒的に多いなと、やればやるほど思うようになりましたね。そして僕はセルフボツよりも、描いたらすぐに担当さんに見せてましたね。完成した達成感で、すぐ見せに行っちゃうみたいな。出来はいいや、みたいな(笑)


―――良い意味で、フットワークの軽さがありますね。

そうですね。その中でも、『剥き出しの白鳥』の読切のネームができた時は、人生で初めて早く担当さんに見せたいと強烈に思いましたね。逆に言うと、あれ以外ないんですけど(笑)いっつもだいたい、これ面白いのかなって思いながら、それでも持って行ってましたね。


―――それではネームは具体的にどういった手順で描いていきますか?

まずB4のコピー用紙に、セリフとかをバーっと最後まで書きます。その1枚が出来たら、今度は、B4を8つに折って、コマ割りだけのミニネームにしていきます。この段階では、自分にしかわからないくらいのネームです。ミニネームまで進めてみたら全然面白くないということもあるので、描きながら修正したりもよくあります。最後にクリスタで1Pずつ清書していく感じですね。


―――鳩胸先生はキャラクターを作る時にどのような点にこだわっていますか。

キャラクターは難しいのですが、ほぼ思いつきなんですよね。ストライプさんなんか良い例で。90%くらいは思いつきです。強いて言うなら、どんなダサさがあるかってのから作りますね。ただカッコいいキャラってどうしても好きになれなくて。『剥き出しの白鳥』だったら白鳥は露出が好きだし、『ミタマセキュ霊ティ』だとミタマは怖がりだし、欠点というか「どんなダサさがあるか」から作っていきますね。


―――ギャグを考える上でのコツや大事にしていることは何かありますか?

コツがあるなら僕が知りたいくらいなんですが(笑)ギャグって全員にウケるってのは不可能ですし、お笑いなんかの舞台と違って、どこに笑ってくれるか反応も見れない。だから一番は、自分が満足しているものを描くことだと思ってますね。
自分でもイマイチだなって思ってるギャグが反応悪いと、すごく精神的にダメージがあるんですが、自分が面白いなって思ってるギャグがウケなくても、意外とダメージはないんですよ。僕も面白くて、担当さんの反応も良くて、それでも人気が取れない時もあって、もうそうなると、その結果も含めて面白くなっちゃうというか。
あとは、細かいことで言うと、ツッコミは最小限の方が良いのかなと思ってます。理想で言うと、単語ぐらいが良いなと。あまり長台詞のツッコミを描いていると、芸人さんのマネをしているようで自分でも冷めちゃうというか。漫才じゃなくて、漫画なのだから、絵で笑えるのが理想だなと思っています。


―――ネームで詰まることはありますか?また詰まった時の解消法はありますか?

98%はネームに詰まりますね。もうホントだいたい詰まるし、解消法があるとしたら、勇気を持って全部捨てて次に行くと、ポコっと良いのが出来たりするんですよね。せっかく頑張ったネームを捨てたくないって葛藤と折り合いをつける方法ですが、いつかこのネームを使える日が来るかもしれないと思うと、ちょっと楽になります。


―――新人の頃に「これだけはやっておけばよかった」ということはありますか。

これはもうアシスタントはやっておけば良かったなと。と言うのも、技術的なこともそうですが、お給料の渡し方とか指示の出し方とか。漫画の指示の出し方が『バクマン。』の知識しかないんですよね(笑)一度、担当さんからもアシスタントのお話はいただいたんですが、当時めちゃくちゃバイトに入ってて行けなかったんです。


―――次回作も大変楽しみなのですが、現時点で何か構想はありますか?

いやー、今まさに色々と考えてるところなんですけど、バスケ漫画を書きたいなって気持ちはずっとあって、大好きであるがゆえに、失敗を恐れて描いてこなかったんですが、やってみたいなと思いますね。でも、バスケ漫画でネームに詰まったらもう後がないからどうしようかなと(笑)


―――最後にジャンプルーキーからデビューを目指す新人作家さんに一言お願いします。

僕は何年か漫画を描いてきて、一番思うのは「面白い漫画を描く能力」と「漫画を描き続ける能力」は全く別の能力だなということです。いつか面白いアイデアを思いついた時に、漫画を描き続けてきてないと、それを形にする能力がないってことになりかねないというか。将来連載を目指すのであれば、漫画を描き続けることは大事だなと思います。一緒に頑張りましょう!

【第68回】君の漫画をレベルアップさせる!『集英社漫画講座の埋蔵金』!!

いつもジャンプルーキーにご投稿ありがとうございます!今回のブログはジャンプ+の小池が担当させて戴きます。
今回のタイトルは「君の漫画をレベルアップさせる!『集英社漫画講座の埋蔵金』」です!

皆さんも漫画家さんのインタビューや編集部の漫画講座を1度や2度、目にしてると思います。
面白い話題や気になるニュースはSNSで手元に流れてくる昨今。
ですが創作論、それもより専門的になればなるほど創作と無縁の方々には興味がないもので、ネットの海に埋もれていってしまっています…。

そこで今回は漫画家さんや漫画編集部が公開している創作の心構え・具体的な創作方法などの金言、まさに『埋蔵金』を皆様に改めて共有しようというブログになります。
集英社各編集部の公式HPから厳選された5つを紹介です。


*****


[1] 週刊少年ジャンプ編集部『JUMP新世界漫画賞講座アーカイブス』

作家さんのインタビューとそれを元にした編集部の解説集。
週刊少年ジャンプ人気作家のガチテクニック論や芥見先生のぶっちゃけ論(「BLEACHを読んでください‼」)など見どころ満載!


[2] ジャンプSQ.編集部『マンガの極意!』

SQ.連載陣&他誌の人気作家への貴重な取材集。
新人作家さんが漫画形式で紹介しているので軽く読めるのもおススメ!


[3] ヤングジャンプ、ウルトラジャンプ、グランドジャンプ編集部ほか『賞金総額最大1億円40漫画賞』


集英社青年誌の人気作家はじめ、他誌はたまた漫画を飛び越えたエンターテイメントの一線級の人のコメント&インタビュー集。
貴重なインタビューを集めた稀少度No1のサイト。


[4] 別冊マーガレット編集部『河原和音先生に聞く!実践ネーム塾』

『高校デビュー』『俺物語!!』など大ヒット連発の河原和音先生と新人作家さんの座談会形式のお悩みQ&A。河原先生の優しくも的確・分かりやす過ぎるアドバイスはまさに金言。ガッツリ全12回。全部おすすめです。


[5] りぼん編集部『デジタル作画にチャレンジ!』

最期は一味違うものを。りぼん人気作家さんのデジタル作画動画集。りぼんの読者層である小さい女の子向けに作られてるので、分かりやすさは宇宙一。Wacom Intuosのデジタル作画初心者は必見。


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新人作家さんをノドから欲するのが漫画編集部。
それを果たすべく、今回紹介したもの以外にも、各漫画編集部の公式サイトには漫画家志望者向けの無料コンテンツが充実しております。
ひっそりとあなたの来訪を待つ埋蔵金のようなサイトも多いはず。探してみて、お友達にも教えてあげてください!


おわりに。テクニック論を読むのも大切ですが、それだけだとまだ山登りの3合目です。
それを検証し、実践することで初めて皆さん自身の力になります。
参考になりそうなテクニックを見つけたら、自分の好きな複数の漫画でそのテクニックを照らし合わせてみる【検証・実感】、そして自身の漫画に落とし込んで漫画を描く【実践】まで行って初めて価値が生まれます

最高の漫画を生み出すのはあなた自身の頭と手です!

ジャンプルーキーの読者と編集部は24時間あなたの漫画をお待ちしております!




■現在募集中!

『第5回ジャンプルーキー!アナログ部門賞』はコチラ↓

『「少年ジャンプ+」連載グランプリ2020』はコチラ↓

■少年ジャンプ+への持ち込みはコチラ↓


持ち込みの方法はコチラから

【第67回】『さっちゃん、僕は。』の作者・朝賀庵先生はルーキー出身! 繊細な心理描写と魅力的なキャラクター作りの秘訣とは?

異色の恋愛マンガ『さっちゃん、僕は。』の作者・朝賀庵先生はルーキー出身!
繊細な心理描写と魅力的なキャラクター作りの秘訣とは?

はじめまして! ジャンプ+編集部1年目、新人のF田です。初めての編集部ブログにドキドキしておりますが、よろしくお願いします。
突然ですが、皆さん、さっちゃん、僕は。という漫画をご存じですか?

ジャンプ+で連載されている異色の恋愛マンガ『さっちゃん、僕は。』。「クズ」と評される主人公が繰り広げる歪んだ恋愛模様が描かれ、繊細な心理描写と危うくも魅力的なキャラクターが評判です。
作者・朝賀庵先生はまだ21歳。ルーキーに投稿してから1年半で、ジャンプ+での連載を開始しました。今回は朝賀先生、そして担当編集のTさんに、作品作りにあたって心がけていることや、新人時代の心構えについてお聞きしました!

*****

<Q:朝賀先生ってどんな方?>

―――いつから漫画を描き始めましたか?

昔から絵を描くことは好きだったんですけど、ちゃんと漫画を描き始めたのは高校からだと思います。そのあたりに画材を集め出して、原稿用紙にGペンで漫画を描き始めました。

―――なるほど。今までどんな作品に影響を受けてこられましたか?

そうですね、一番最初に触れたのは、ちゃお。絵柄とかはそこから影響を受けたのかなと思うんですけど。

―――まさかのちゃおっ子!当時ちゃおで好きだった作品は何ですか?

きらりん☆レボリューション』…あとはもりちかこ先生が好きでしたね。それから、中学生になったらジャンプなどの少年向け作品を読むようになって。『家庭教師ヒットマンREBORN!』とか、『黒子のバスケ』も好きでしたね。

―――ちゃおから少年漫画へということですね。

そうですね。

―――Tさんが朝賀先生と出会った時の印象はどのようなものだったんですか?

お若い時に北海道の出張編集部で出会ってて、その時は19歳。そこから1年半で連載やって、という感じだったんですけど、当時から年齢にそぐわない大人っぽいものを描く人だなっていう印象でしたね。センスとしては女性向けの雑誌の方が向いているんですけれども、僕は一緒に仕事したいなあと思って、頑張った記憶があります。

―――朝賀先生はなぜジャンプ+に?少女誌や女性誌の方で描こうとは思わなかったんでしょうか?

うーん、出張編集部に女性誌の方がいなかったのと、自分がどこで書けばわからないという状況だったので…。とりあえず、自分と一緒に作品を作ってくれる人と作ってみたいという気持ちの方が大きかったですね。


<Q:朝賀先生の作品作りについて>

―――危うくて目が離せない魅力的なキャラクターたち。どんな風に生み出されているのですか?

色んな人の恋愛観を聞いたり、自分の考え方と擦り合わせたりして、生まれることが多いですかね。

―――恋愛観!どの年代の方に聞いているのですか?

同年代の友人ですね。Tさんとも、打合せで恋バナをしましたね。


しましたね、恋バナ。


自分が人間関係で間違えた部分をキャラクターに受け継がせてしまっている部分も、多いかなと思います。

―――朝賀先生の小さな間違いが色んなキャラクターに入っているようなイメージでしょうか?

そうですね、間違えまくりですね(笑)

―――繊細な心理描写が評判ですが、どのようなことを意識されていますか?

自分にない考え方をするキャラクターの心情について考えるときは、少しでも自分にリンクする感情を見つけて、そこから膨らませるようにしていますね。うーん、最近だと紫乃さんですかね。話し合えばすぐに解決するのに、悩んで本人には伝えられずに遠回りしてしまう。あとは…恋愛じゃなくても、自分の中で友情、友達関係などに置き換えるようなことはあったかなと思います。


<Q:異色連載『さっちゃん、僕は。』の裏側について>

―――『さっちゃん、僕は。』を書き始めた経緯はどのようなものだったのでしょうか?

Tさんから、「浮気」「女の嫉妬」「毒親」「カルト宗教」のどれかで読切を書いてみませんかという提案をいただいたことがきっかけですね(笑)

―――濃いですね…(笑)Tさんはなぜそのテーマを提案したのですか?

朝賀さんに関しては、いわゆるジャンプ系のセンスとは違う方だと思っていました。逆にその異色さがジャンプ+に載ることで目立つだろうと考えて、浮気や不倫などウェブ漫画で売れるようなものを描いてほしいと思っていました。そしたら朝賀先生もドロドロ系がお好きだったというね。
そうですね(笑)

―――朝賀先生はこの提案を受けてどう思いましたか?

ジャンプは、「友情・努力・勝利」の、夢がいっぱいの王道少年漫画というイメージでした。ジャンプでそんなものを描いていいのかなって思いました。びっくりしました(笑)

―――そうですよね(笑)今までジャンプになかったジャンルを描くうえで、意気込みや意識したことってありますか?

意識したこと…応援をされづらい異質な感じの存在になるだろうなってことは最初から分かっていたので、覚悟はいるのかなと思いましたね。


京くんはまさにそうでしたよね。しかも当初の話だと、もうちょっと京くんがひどい人になりそうな展開があったんですよね、朝賀さん。


そうですね、ありましたね(笑)



コメント欄で叩かれている京くんが、そこから先に行けたらいいなって思っていて。過ちを犯してしまったその先に何があるのかっていうことを、朝賀さんがどう見せてくれるのか楽しみです。物語は終盤に入っているんですけど、打合せでラストのアイデアを聞いた時にえーって言っちゃったからね。そんなこと想像もしてなかったんですけど、みたいな。頑張ってください。

―――それは楽しみですね…!

ふふ、頑張ります、最後まで。

―――『さっちゃん、僕は。』のように、今までジャンプに無かった作品が掲載される意味って何だと思いますか?

ジャンプ+の幅が広がることだと思います。ジャンプ+からこういう作家さんもデビューするんだ!っていうのがやりたかったんです、編集者としては。朝賀さんがいることで、ジャンプルーキー!の幅が広がっていることも確実にあると思うんですよね。それは絶対成功していると思う。


<Q:終わりに>

―――これから漫画を描く人、ジャンプルーキー!に投稿する人にコメントをお願いします。

うーん、自分が専門学校に通っていて強く思ったのは、どんなに絵がうまく描ける人でも、作品を完成させないとスタートラインにすら立てないということ。自分が未熟で、実力が足りてないことを受け止めて、どんどん漫画を描いて完成させることが大事です。いろんな人に、恥ずかしがらずに見てもらうことが大切なのかなと思います。
自分がジャンプ+のブースに持ち込んだのも、何も深く考えずに、ただいろんな人の意見を聞いてみたいと思ったからです。絶対ジャンプ+に持ち込む作品ではないと思いつつ、見せに行って今につながっているので、いろんな人に自分の作品を見てもらうというのはとても大事なことかなと思います。

―――なるほど…。Tさんはいかがでしょうか?

朝賀さんは漫画を描くことにストレスがないというか、楽しくて描いているんだろうなっていうのが良く分かります。
描けば描くほど上手くなりますし、編集者が全て目を通しているのがジャンプルーキー!です。光るものがあればすぐに声を掛けさせていただきますので、これからも投稿してくださると嬉しいですね。

*****

いかがでしたか?デビューを目指すにあたって、とにかく作品を完成させること、そして恥ずかしがらずに色んな人に見てもらうことの大切さがお分かりいただけたかと思います。
ジャンプルーキー!ならコメント&「いいジャン!」機能で読者の反応が丸わかり!編集者も全ての作品に目を通し、才能を感じたら即スカウトしています!皆さんのご投稿を今後もお待ちしています。
朝賀先生、Tさん、ありがとうございました!

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