【第126回】実は尖った作品が沢山!? アイデアの参考にしたいサウンド・ビジュアルノベル3選!!

いつも「ジャンプルーキー!」へご投稿いただきありがとうございます。
少年ジャンプ+編集部のTと申します。

今回のブログは、「サウンドノベル・ビジュアルノベル」というジャンルについて紹介いたします。

どんな方も、漫画の企画を考えるうえで、既存の漫画やアニメ、映画など、様々なコンテンツを参考にするかと思います。
その中で、あまり認知はされていないが、参考になるのが、今回のテーマである「サウンド・ビジュアルノベル」です。
いわゆる「ノベルゲーム」と呼ばれるもので、選択肢を選んでエンディングが分岐するものが多いです。美少女ゲームなどで良く採用されているジャンルです!

元々、18禁ゲーム等から認知されてきたジャンルということもあり、ノベルゲームには、設定・キャラ・演出など、尖ったものが多く、アイデアの出し方や展開の作り方は参考になると思います。
今回は、その中でも特に漫画に生かすポイントがありそうな作品を3つ紹介したいと思います。

3作品ともSTEAMにて購入できます。もし気になったらプレイしてみてください!


*****


【1】マブラヴ / マブラヴ オルタネイティブ

あらすじ(STEAMストアより)
数十年に渡る、滅亡に抗う人類の物語

BETAとは
[Beings of Extra-Terrestrial Origin and Adversaries of the Human Race = 人類に敵対的な地球外起源生命]
1958年に火星で初めて確認された未知の生命体である。
1967年の月面での接触から30年余りが経過した2001年、その侵略はとどまるところを知らず、人類は今、絶滅の危機に瀕していた。

世界各国はそれぞれの戦術思想に沿って戦術機開発を進めていたが、BETAの侵攻によってユーラシア大陸は陥落し、大陸沿岸を防衛線として食い止めているものの、その維持は限界に達しつつあった。
果たして人類は、”種の滅亡”から逃れることができるのか?

聞いたことのある方・影響を受けた方もいるかもしれません。
ごく普通の学生生活を送っていた主人公が、突然別の世界線に飛び、地球外生命体「BETA」と戦う物語。
特に注目したい点の一つ目が、先が気になる展開です。
マブラヴは、非常に長い作品ではあるのですが、エピソードごとの引きが上手く、常に先が気になる展開となっています。少しずつ出されていく情報、危機が去ったと思ったら、更なる危機が待っていた…と、畳みかけるように話が進んでいきます。

夕呼「そして1998年の夏、喀什の『ハイヴ』──まあ、奴らの基地をそう呼ぶんだけど、そこから東進してきたBETAが、遂に日本へ上陸」
「北九州を初めとした日本海沿岸部に上陸した彼らは、1週間もしないうちに九州、四国、中国地方に侵攻……」
「ちなみにね、この地方を全て合わせると人口は当時4000万人いたの……わかる?」

「は……はい……」
夕呼「そこに住む約4000万人の人々は…………どうなったと思う?」
「……さ、さあ」
夕呼「犠牲者3600万人。ざっと当時の日本人口の30%ね」
「…………」
夕呼「あなたの知る日本でそれだけの人間が1週間で死んだと想像していなさい」
「まあ、この時点で世界の60%以上が死んでるんだから、そのぐらい誰も驚きはしなかったんだけどね……」

「え?」
夕呼「今現在、地球の総人口は10数億人よ」
突然別世界に来た主人公・白金武。いつも通っていた学校は、軍事基地になっていた。教官に突きつけられる現実に、衝撃を受ける。

読者を飽きさせないためには、どうストーリーを構成したらよいかの参考にしてみてください。

もう一つが、印象に残る場面・セリフです。
上記とも重なりますが、とにかくパンチの強いシーン・決め台詞が多いです。
主人公たちが最後の出撃をする前に、基地の司令官が演説をしてくれるのですが、とてもシビれます。

ラダビノッド司令「(前略)
大地に眠る者達の声を聞け
海に果てた者達の声を聞け
空に散った者達の声を聞け
彼らの悲願に報いる刻が来た
そして今、若者達が旅立つ
鬼籍に入った輩と、我等の悲願を一身に背負い、孤立無援の敵地に赴こうとしているのだ
歴史が彼等に脚光を浴びせる事が無くとも
我等は刻みつけよう
名を明かす事すら許されぬ彼等の高潔を、我等の魂に刻み付けるのだ
旅立つ若者たちよ
諸君に戦う術しか教えられなかった我等を許すな
諸君を戦場に送り出す我等の無能を許すな
願わくば、諸君の挺身が、若者を戦場に送る事無き世の礎とならん事を」
人類側が満身創痍の状況でのこの演説。ダイレクトに感情を揺さぶってくるシーンです。

他にも、ピンチのシーンでは、もうどうしようもないのでは?と思うくらいの状況にしたり、
丁寧な前振りから、主人公が成長するシーン、何かを決断するシーンをかっこよく描写するなど、演出方法も工夫があります。

ぜひ参考にしてみてください。


【2】白昼夢の青写真

あらすじ(STEAMストアより)
これは、世界と呼ばれた少女の物語
ビジュアルノベルのシステムを物語構造と密接に絡ませた純愛物語。
発売されるやいなやユーザーから圧倒的な高評価を集めた『白昼夢の青写真』がSteamに登場です。

この物語は一人の青年と少女の話。
ユーザーはまず、ランダムで始まる3つの物語をプレイすることになります。

本作は、全く過去の記憶がない主人公が、「夢」として3つの物語を体験していきます。そこでは全て同じ顔のヒロインがいる。なぜ自分には記憶がないのか、なぜ夢を見なければいけないのか…。
ほとんどが謎のまま話が進むのですが、その全てが伏線となっているのが特徴です。
「実はこれが真実なのではないか」「ここはこういう意味ではないか」と考えながら読み進められる構成は必見です。
そして、最初は普通の恋愛の物語なのですが、だんだんと壮大なSFとしての全体像が見えてきて、違う読み味になっていくのも面白いポイントです。

また、3つのストーリーとも、違うタイプのヒロインが登場するのも特徴かと思います。まっすぐで気が強かったり、天真爛漫だったりと…それぞれに個性があり、魅力があります。どうやって主人公と仲を深めて、どのようなドラマが生まれるのか、様々なパターンがあるので、参考にしてみてください。


【3】ヒラヒラヒヒル

あらすじ(STEAMストアより)
みんな、普通の人間なんだ。

死んだ人間が蘇る。
古来よりそうした事例が多発する世界。

蘇った人間は、知性や記憶・認識力が衰え、コミュニケーションが困難となるばかりか、肉体も代謝が衰え、腐敗していく。

日本では彼らを「ひひる」「クサレ」などと呼び、かつては崇め、時代とともに忌避するようになっていった。

──やがて「ひひる」は医療の対象とされ、疾病として「風爛症」と名付けられる。

そして大正初期。
医学博士・加鳥周平は風爛症をとりまく環境や制度が諸外国に比べ遅れていることを嘆き、改善に向けての調査に取り組んでいた。

その調査に参加することとなった青年医師・千種正光。
本来は風爛症と関わるはずのなかった学生・天間武雄。

ふたりの視点を通して、「風爛症」と戦う人々の物語が描かれる──。

話題作を多く手掛けている瀬戸口廉也氏がシナリオを担当した作品です。本作、あらすじを読んだら想像できる通り、終始暗い!だけど面白い…!という作品です。

一般的に、暗い話というのは、それだけだと読み手にストレスを与えてしまうので、扱うのが難しいです。
特に「ヒラヒラヒヒル」では、風爛症という不治の病を題材にしているため、読んでいてしんどい場面も多いです。
ただ、そんな中でも前向きなキャラクターたちだったり、細かな描写力をベースとした、丁寧なドラマで、要所で読者の心を動かしてくれます。

物語の終盤に、主人公とヒロインとの、とあるエピソードがあるのですが、そこでの彼らの言動には、とても心を打たれます。必見です…!

この、根底にある圧倒的な描写力は、参考になります。どんなに暗い話だったとしても、演出次第で読者を感動させられる企画になるということをぜひ学んでください。


*****


いかがだったでしょうか。
今回紹介した3作品以外にも、もっとぶっとんだ設定だったり、他にない読み味の作品が沢山あります。
企画を作っていて、違う切り口の話を考えたいときや、ストーリー作りに詰まってしまったときは、ぜひノベルゲームをプレイしてみてください。


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【第125回】『道産子ギャルはなまらめんこい』伊科田海先生にインタビュー! 人気ジャンルで勝ち残るためには?

こんにちは! 少年ジャンプ+編集部です。

「ラブコメ」「能力バトル」などに代表される少年漫画の人気ジャンルは、すでに世の中にヒット作がひしめく激戦区。それだけに、どうやったら差別化できるのか悩まれている新人作家の方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな人気ジャンルであるラブコメ作品の中でも、特に熱い読者からの支持を獲得しTVアニメ化も果たした『道産子ギャルはなまらめんこい』作者の 伊科田海先生にインタビュー!

少年ジャンプ+漫画賞 2024年【冬期】」の特別審査員でもある伊科田先生に、人気ジャンルで勝ち残っていくために大切なこと、そして新人賞に向けて新人作家さんが心がけるべきことを伺ってきました。

第1話を読む

*****


――『道産子ギャルはなまらめんこい』(以下、『どさこい』)は、出張編集部イベント「ジャンプスカウトキャラバン」で伊科田先生が持ち込まれた作品を元に制作された作品だと伺いました。
元々の作品から『どさこい』連載時の形に修正される中で、残した要素/変えた要素を詳しく伺えれば幸いです。

当時「ジャンプスカウトキャラバン」で持ち込んだ漫画は、〆切の関係上制作期間がかなり短かった事もあり、ネームも描かずぶっつけ本番で原稿から入ってしまいました。
そのため、ほとんど内容を添削したり調整したりする事なく、その時の思いつきを詰め込んだラブコメ漫画になってしまいました。

その中には色んな要素が入っていて、「ギャル」「ミイラ」「人型アンドロイド」「北海道弁」などなど…。
他にも細かい要素はありますが、主にこの4つの要素で構成された漫画でした。

『どさこい』の前身的作品
『インスタントギャルメンコちゃん』。
(『道産子ギャルはなまらめんこい』コミックス13巻収録)

そこから、「ジャンプスカウトキャラバン」で担当になって頂いた週刊少年ジャンプの編集の方と少年ジャンプ+の編集の方(現担当さん)とのやり取りが始まり、これらの要素がバラバラになります。

まず、週刊少年ジャンプの編集の方が電子工学にお強い方だったので、「ジャンプスカウトキャラバン」に持ち込んだ時点で「人型アンドロイド」の設定を引き継ぎラブコメ漫画の企画を考えようという流れになります。

次に、少年ジャンプ+の方でも企画を作る事になったのですが、既に「人型アンドロイド」を使っちゃったので、余った「ギャル」と「北海道弁」を組み合わせて作る事になりました(『ミイラ』はどうやっても邪魔だったので除外)

すると、「ジャンプスカウトキャラバン」が終わった日の夜に、少年ジャンプ+の担当さんから「2日後に読切企画の〆切がありますが、出せます?」と連絡が来まして、ダメ元でやってみようかなと、すぐに描き始めたのが『どさこい』の第0話の原型(キャラデザ以外ほぼそのまま)でした。

2日後の〆切に読切ネームを提出しましたが、打ち合わせもなくリテイクもないまま素通りで提出する事になったので、正直「これじゃ通らないだろうな」と思いました。
なのでその読切が通ったと聞いた時は、喜びよりも不安の方が大きかったですね。

その後、連載会議で『どさこい』の企画を提出する際に、その読切を第0話として構成する事になっていたので、そこからは特に要素の変化はありませんでした。


――ラブコメ作品は人気作も多い、群雄割拠のジャンルだと思います。その中で差別化を図るために、『どさこい』ではどんなことを意識されたのでしょうか。

結論から言うとキャラデザです。
というのも、他で差別化を図れるほどの技術がないので、そこしか個性を出せる所が無いと感じていました。具体的に言うと「目」と「胸」の描き方です。

『どさこい』のメインヒロインである冬木さんは「ツリ目」で「巨乳」です。
これは単純に自分の好みも含まれていますが、その時自分が知っているラブコメのメインヒロインの中に「ツリ目」の「巨乳」キャラが思いつかなかったんです。
大体こういったデザインはサブヒロインや変化球的な立ち位置のキャラに採用されるケースが多いので、あえてメインに据えたら差別化できるのではというのが最初の発想です。

『どさこい』メインヒロイン・冬木さんのキャラデザ。

結果としては、好みが大きく分かれるデザインになったと自覚していますが、「この娘はあの漫画のキャラ」と、少しでも認識しやすくなったのではないかなと思います。

あと、世の中は広くて色んな方がいらっしゃるので「自分だけがこれをイイと思ってるんじゃないか?」と感じても、案外自分と同じような感性を持っている人にはちゃんと届いてくれます。
所謂「大衆向け」を目指す方には是非、「小さなマス」を逃さずに「小さなマスの集合体」を大衆に向けて描いて頂きたいですね。


――ラブコメではヒロインの魅力がかなり重要だと思いますが、『どさこい』でヒロインたちを魅力的に見せるために、伊科田先生がキャラ作りや演出等で気をつけられていたポイントがあれば伺いたいです。

キャラ作りは主役になるキャラの「特性」「要素」が最も重要だと思います。
主役の特性や要素をその作品のテーマに反映させる事で、「誰が何をするのか?」が分かりやすくなり、作品自体の訴求力が高まります。
例えば『どさこい』の場合だと、主役となる冬木さんの特性は「ギャル」で要素は「道産子」になります。

また、他のキャラクターについては主役や既存キャラとの「比較」を意識して作ると、他のキャラと被る事がなく、自分の好みや癖にも寄らずに様々なパターンの特性や要素に挑戦出来ます。

演出面はその作品の「舞台」を強く意識する事が効果的だと思います。
『どさこい』では北海道という明確な舞台があったので、必然的にその景色や特有の状況がヒロインをより魅力的にする演出になっていました。
特に雪や白い息、頬や耳の赤らみなんかも、キャラクターの表情をより鮮やかにしてくれますし、臨場感を感じてもらいやすくなります。
その作品に合った景色や出来事を、キャラクターの心情や表情に合わせて描く事で、より魅力的に演出出来ると思っています。

北海道ならではの冬の寒さを活かした、第0話の冬木さんの表情と演出。


――伊科田先生は今回「少年ジャンプ+漫画賞 2024年【冬期】」の特別審査員に就任されました。
このブログが発表された段階で賞の応募締切まで1ヶ月弱ですが、新人作家さんが賞の締切直前に特に心掛けておくべきポイントは何だと思われますか。

あまりこういう事は言うべきではないかもしれませんが、ある程度の「妥協」は必要だと思います。
痛いほど分かるのですが、新人の時はとにかく「こだわりたい」ですよね。そうしないと何の為に漫画を描いているのか分からなくなるし、何より自分が納得できません。

ただ、そうしていると「完成する可能性」を失っている場合があります。
こだわり過ぎて〆切に間に合わず、ずるずると完成を先延ばしにしてしまい、最終的に途中で飽きて次の漫画を描き始めたりして、同じような結果を繰り返す。
こんな経験をされた方は、新人作家さんの中でも多くいらっしゃると思います。

しかしどんな形であれ、完成しなければ誰かに見てもらう事は難しいので、変化を恐れずに妥協する事も時には必要です。

実際、連載作家になれば〆切に間に合わせる為、やむを得ず妥協したり、何かを犠牲にする事も多々あります。
その練習として、今のうちから「理想主義」よりも「完成主義」を心掛けてみるのもいいかもしれません。


――最後に、「少年ジャンプ+漫画賞 2024年【冬期】」に向けて作品作りを進める新人作家の皆さんに、改めて一言いただけますと幸いです。

少年ジャンプ+は業界の中でもトップクラスに注目度の高い漫画媒体なので、漫画家には夢があると強く感じられる場所です。
この新人賞をきっかけに沢山の才能が世に出ることを祈りつつ、特別審査員としてあらゆる可能性を零さないように全力を尽くします。


*****


伊科田先生、ありがとうございました!
先生からお話のあった「キャラデザ」「舞台」、そして主人公の「特性」「要素」などを、ぜひ新人作家の皆さんには作品制作で強く意識していただければと思います。

また、「少年ジャンプ+漫画賞 2024年【冬期】」の〆切は今月末に迫っています。「理想主義」よりも「完成主義」という言葉の通り、限られた時間の中で描き上げられた皆さんの力作を拝読するのを、心待ちにしています!



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【第124回】君の画面をレベルアップ!「構図」を学ぶためのおすすめ本

いつも「ジャンプルーキー!」へのご投稿ありがとうございます!
今回のブログを担当させていただきます、ジャンプ+新人編集のIです。
今回のタイトルは、君の画面をレベルアップ!「構図」を学ぶためのおすすめ本です。

みなさん、漫画を描くうえで「構図」のことをどのように意識していますでしょうか。初めて漫画を描く上でも「構図」はつまづきやすく、同時に後回しにしがちな技術かもしれません。ですが漫画をわかりやすく、面白く見せる上ではとても重要な位置を占める技術でもあります。

さらにこの「構図」という概念は、漫画以外にも広く活用されています。映画や絵画など、「鑑賞者に作品を観せる・伝える」コンテンツでは不可欠な概念と言ってもいいかもしれませんし、それゆえに蓄積された技術論も多く存在します。その中には、漫画制作にも活かせるヒントがきっとたくさんあるはず…!

ということで今回は、僕が読んでみて面白かった・ためになったと感じた、構図にまつわる3つの本を紹介します! 美術・映画・写真と、漫画以外の分野に関連する本から「構図」についての学びを抜き出しつつ、僕が担当しておりましたジャンプ+作品『少女Null』の作品内構図と適宜見比べながら、どう漫画に活かしていくかを一緒に考える記事にできたらと思います。それでは早速紹介に移ります!
 ※ 紹介する作品・意見は個人のものであり、編集部としてのものではありません。


*****


【1】『巨匠に学ぶ 構図の基本 名画はなぜ名画なのか?』

歴史に名を残すような名画を「なぜ良いと感じるのか?」が、構図の基本原則を交えながら理論で説明されていきます。「良いと思う感覚」を言葉で説明できるようになると、あらゆる鑑賞体験が、自作へ活かす技術を学ぶ勉強となります! その勉強の入り口にふさわしい本なんじゃないかと思います。実際の名画に加え随所に可愛らしいカラーイラストがたっぷり入っていて読みやすく、本が苦手な人にもおすすめです!

では次に、僕が個人的に大好きな『少女Null』1話の扉絵の「良さ」を、本書に記載されている法則と照らし合わせながら考えてみたいと思います。

『少女Null』第1話 p2/p3
基本的な型としては、

  • 片流れ型

に分類できそうです。この型は、右に重心(キャラクター)を置くことで安定感を持たせつつ、左に奥行きのある背景絵が置かれ、開放感とスマートさを両立させています。

また、可愛らしさもあるタッチで描かれたキャラクターイラストと、乾いた印象も受ける近未来のクールでやや暗めな街並み、または左奥に鎮座する巨大な建造物との対比は、

  • 対決型

の構図も伴うと言えそうです。この型では、一枚の絵の中で印象の異なるモチーフをあえて配置し、激しいドラマを彷彿とさせます。『少女Null』においては、この後に続く激しい戦いを予感させるという意味で、1話の扉絵にふさわしい見開きと言えそうです。視点を集める建造物中央の光や、街を取り囲み安定感を出す空の入れ方もこの扉絵の魅力に繋がってると言えるのでは…と思いつつ、ひとまずここまででまとめます。

このように、自分の「良い」と思った感覚を言語化する作業は、その「良い」を再現性あるものにすることに繋がります。構図に限らずですが、自分の「良い」を大切に、じっくり考える癖をつけてみてください!


【2】『filmmaker’s eye 映画のシーンに学ぶ構図と撮影術:原則とその破り方』

映画表現における構図の基本をまとめている本書では、物語をより強く観客に届けるための構図の技術が、実際の場面写真を用いながら説明されています。限られた画面の中の情報をどのように使えばよりストーリーへの共感を高められるか、キャラの心情を伝えられるか、この先への期待感を煽れるか。物語の中での表現なので、漫画にも応用できそうな技術をたくさん見つけられるはずです。

例えば、冒頭で紹介されている「ハイアングルとローアングル」という技術。キャラの目線よりカメラを上げて(ハイアングル)キャラを撮ると、観客が見下ろす形になりキャラの弱さ・受身性・非力を表し、逆にカメラを下げて(ローアングル)見上げるとキャラの自信・権力・支配力を表すことができます。

『少女Null』第24話 p12

こちらは、画面左のキャラ・眞壁清山に対し、画面右上部のキャラ・軍の権力者が恋人の意識を奪う決断を迫る場面。軍の権力者をローアングル、眞壁をハイアングルで映したこの構図からは、明確な力関係と、両者、特に眞壁の特殊な精神状態が臨場感を持って感じられます。

他にも、画面を縦横で三分割し、その交点に重要な要素を置く「三分割法」や、画面内の特定のアイテムを大きく映すことでそのアイテムの重要性を表す「ヒッチコックの法則」など、基礎技術を眺めるだけでもかなり学びがあります。映画を見ることそのものが漫画制作の勉強になるので、その鑑賞精度を高めるためにも一見の価値ありです!


【番外編】『ナショナル ジオグラフィック プロの取り方 構図の法則』

最後は、プロのカメラマンの「構図」に対する考え方・技術を余すところなく説明したこの本。一枚の写真の中で撮影者が伝えたい意図・メッセージを伝えるために、前述の2冊以上に「鑑賞者の視覚認知」に対してシビアに考えられています。インパクトのある被写体や、それを活かす構図を「探す」態度も、漫画表現の中で新たな画面を見せる上で見習うべき姿勢だと思います。


*****


今回の紹介は以上となります! 構図に悩んだ時、漫画制作のヒントを得たい時、今回の記事が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。

本編集部ブログでは、過去にも何度か漫画家志望の皆様のためになりそうな本を紹介する記事をお届けしてきました。【シナリオ制作の指南本】、【人体構造の解説書】、【児童小説】、【作家のインタビュー本】、などジャンルは様々。今回も、あえて漫画以外の分野から広く本を紹介させていただきました。多岐にわたる技術が必要とされる漫画制作だからこそ、皆さんには色々なところから学びを得てほしいと思っております。役に立つ・立たないという視点だけでなく、楽しみながら、豊かな興味と好奇心を持って色々なものごとに触れてみてください。

ジャンプルーキー!、そしてジャンプ+編集部はそんなあなたが作った作品を、24時間365日お待ちしております! 現在、 ジャンプ+10周年を記念した大型の漫画賞も開催中! みなさま奮ってご参加ください!


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【第123回】ジャンプルーキー!10周年!!スペシャルインタビュー公開&記念冊子プレゼント

投稿数27万話を突破!出身作家によるヒット作が続く「ジャンプルーキー!」が2024年11月28日で10周年を迎えました。

ジャンプルーキー!は2014年の9月22日に少年ジャンプ+創刊と同時に募集を開始したマンガ投稿・公開プラットフォームです。
2014年11月28日に投稿作の公開を開始し、本オープンしました。
以降、10年で7万作品・27万話以上の投稿が集まり、少年ジャンプ+編集部にとってはマンガ家との出会いの場として、マンガ家の方々にとっては自由に公開して読者に反応をもらえるプラットフォームとして、読者にとっては才能あふれる意欲作が読める媒体として発展してきました。


今回10周年を記念してジャンプルーキー!出身作家である『ふつうの軽音部』原作クワハリ先生、『幼稚園WARS』千葉侑生先生のスペシャルインタビューを公開!
さらに、サービス開発・運営担当者がジャンプルーキー!について語ったインタビューも順次公開します。
「10周年記念特別インタビュー」の公開スケジュールと内容は以下のとおりです。

12月7日(土)12:00公開 クワハリ先生インタビュー


「ルーキーなら、これぐらいの画力でも載せていいかなと思って」『ふつうの軽音部』原作・クワハリ先生の【絵が苦手】だからこそ開けた漫画道
同名のマンガをジャンプルーキー!に投稿していた新人時代から、現在連載を紡いでいく際のネーム執筆法まで、読者はもちろんマンガ家志望者まで広く楽しんでもらえるインタビューです。

12月8日(日)12:00公開 千葉侑生先生インタビュー


「ジャンプルーキー!のランキング機能が一番好きだし、すごく楽しい」『幼稚園WARS』千葉侑生先生インタビュー
ギターの修理工場で働きながら漫画を描いていた新人時代から、ジャンプルーキー!の連載争奪ランキングで1位を獲得しインディーズ連載として『幼稚園WARS』を連載開始した経緯など、千葉先生のこれまでと現在地をたっぷりと語っていただきました。

12月9日(月)12:00公開 開発・運営担当者インタビュー<前編>


「商業誌の登竜門だけど、自由な場でもありたい」矛盾する難題に解を出した、開拓者たちの挑戦譚。ジャンプルーキー!10周年記念運営座談会
サービスの構想から現在まで携わっている少年ジャンプ+編集長(デジタル担当)と、運営・サービス開発担当者、ジャンプルーキー!の投稿作を日々チェックし運営に携わる編集部員による座談会。ジャンプルーキー!誕生の経緯から、この10年間でのジャンプルーキー!の変化と変わらない思いについてを語ります。

12月10日(火)12:00公開 開発・運営担当者インタビュー<後編>


「下手でも」「ちょっと描いてみた」も大歓迎! 編集者が本音で語るジャンプルーキー!10周年記念運営座談会
引き続き上記運営・開発者と少年ジャンプ+編集部員による座談会。「編集者がどんな投稿を求めているのか」や、作家さんにおススメのジャンプルーキー!活用法、さらにこの先のジャンプルーキー!の展望について語ります。

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ジャンプルーキー!の10年間を記した記念冊子「ジャンプルーキー!10th Anniversary Book」特製ステッカーをセットにして、抽選でジャンプルーキー!登録者50名様にプレゼント!

記念冊子には、『ふつうの軽音部』原作者クワハリ先生による投稿からデビューに至るまでの思い出を描き下ろしたエッセイマンガをはじめ、同サービスを数字で振り返る企画や、投稿ユーザーを対象としたアンケート結果、「少年ジャンプ+」で連載やインディーズ連載を獲得した作品リスト、「月間ルーキー賞」受賞作リストなど、 ジャンプルーキー!の10年間が収録されている、特別な一冊となっています。

プレゼントを希望される方は下記の応募フォームからお申込みください。
応募締切は2025年1月6日です。
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【第122回】ジャンプルーキー!10周年!! ルーキー賞から少年ジャンプ+でデビューしよう!

この度ジャンプルーキー!の月間ルーキー賞をリニューアルします!

ゴールドルーキー賞 50万円&受賞作掲載&少年ジャンプ+新作読切掲載権
シルバールーキー賞 30万円&受賞作掲載
ブロンズルーキー賞 10万円&受賞作掲載
編集部期待賞    5万円
ティーン賞     5万円

10周年を祝して、12月から 1年間は最終候補を10名から20名に拡大します!
この機会にぜひジャンプルーキー!へ作品を投稿しよう!

月間ルーキー賞更新の詳しい説明は下記のお知らせをチェック!

さて、ルーキー賞を受賞してからジャンプ各誌(少年ジャンプ+/週刊少年ジャンプ/少年ジャンプ増刊/最強ジャンプ)でデビューした作家さんは130人以上もいます。※2014年12月期~2024年11月期

今回はルーキー賞でブロンズ賞を獲得し、少年ジャンプ+で『ムシムスメ』を連載中の安芸勘谷先生にインタビューしました!

『ムシムスメ』(作者:安芸勘谷)
ここは、人と蟲が対立する世界。蟲を退治するため山に入った眞白は、夕蓮という不思議な少女に出会う。蟲が蠢く危険な山で母と暮らす夕蓮に驚く眞白だが、彼女にはある秘密があって…?

少年ジャンプ+で読む


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――ジャンプルーキー!に投稿したきっかけを教えてください。
「漫画を描いて他の人に読んでもらいたい…!」という思いが先にあり、発信場所を探して辿り着いたのがジャンプルーキー!でした。
無名の作家が不特定多数の読者に自分の漫画を読んでもらえるプラットフォームは少ないと思いますが、最も発信しやすい場所の一つがジャンプルーキー!でした。それは今も変わっていないように思います。

――ジャンプルーキー!投稿時代の過去の自分にアドバイスお願いします!
強いて言えば「早く漫画に取り組め!」ですかね…。
漫画家に憧れはあったものの、漫画などという複雑怪奇なモノを自分がつくれる訳がないと尻込みしていたため、小説→絵本→アニメーションなどをフラフラと作っていた時期が半年以上ありました。
もっと早く漫画に取り掛かっても良かったなと今振り返ると思います!

――最後に、デビューを目指す漫画家志望者の方々へメッセージをお願いいたします。
言えるとすれば 「何でもいいから完成させて発表しよ!」です…!
自分が賞を頂いた『深海とごちそう』はジャンプルーキー!の中でも指折り絵が下手な受賞作だと思いますが、それでも賞を頂けたりします。
下手だからと躊躇したり先延ばしにしていたら受賞のチャンスもなかったです。

加えて、「読切を描くのがおすすめ!」です!
連載投稿にこだわる人もいますが、連載は“作品の完成”を有耶無耶に出来てしまうため、自分への逃げ道を作れてしまう上、評価もされづらいです。
始まりから終わりまで物語をつくれるのか?限られたページで何を大事にしてどういう演出を入れるのか?など読切作品に必要な要素は遅かれ早かれ向き合う課題ですので、読切をたくさん描くのがデビューへの近道だと個人的には思います!頑張ってください!


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安芸先生、ありがとうございました!
ルーキー賞から少年ジャンプ+連載までの道は繋がっています。

チャンス拡大中の1年間、少しでも早く取り組んで、作品を完成させましょう!
ジャンプルーキー!は24時間マンガの投稿を受け付け中です!

皆様の作品お待ちしております!

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【第121回】若手編集者に聞く! 先が気になる「第1話冒頭5ページ!」

いつも「ジャンプルーキー!」へ投稿いただきありがとうございます。

今回の編集部ブログでは、『先が気になる「1話冒頭5ページ」!』というテーマで、少年ジャンプ+編集部の若手編集者5人に聞いてみました。

どんなジャンルの漫画でも、一番重要と言っても過言ではない冒頭の入り方。読者は最初の数ページでその作品を読むか読まないかを判断しています。せっかく面白い展開が描けても、冒頭が分かりにくかったり、フックになるものがないと、読者はそこで離脱してしまいます。
今回挙げた作品の1話は、全てジャンプ+で無料で読めます。ぜひ漫画づくりの参考にしてみてください。

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● 編集S.R.『ゲーミングお嬢様』
「主人公のキャラクター性」「このマンガの楽しみ方」が冒頭5ページで分かるのが巧みです。
3ページまでで世界観の提示。4ページ1コマ目でひと笑い取りつつ、主人公がどういうキャラクターなのかが描かれます。ここまでで「こういうマンガなんだ」と理解させられるので、5ページ以降のノリに付いていくことができます。そもそも金髪コテコテお嬢様が暴言を吐く絵自体が面白いです。
見たことのないオノマトペに聞いたことない専門用語、可読性は低いはずなのに、スイスイと読めてしまいます。素晴らしい冒頭5ページだと思います。

第1話を読む


● 編集T.M.『地獄楽』
1p目冒頭、「打ち首」の難しさを説明するところから始まり、2p目で、首が切られるはずの主人公が、無傷であるシーンを出すことで、主人公の強さを示しつつ、そんな彼がなぜ打ち首になっているのか?と先を読ませるフックとなっています。
その段階で扉(3p目)が入り、4~5p目で主人公のモノローグが入り、どのような状況に置かれているかが説明されていきます。
このセリフ回し、主人公の格好良さ、『地獄楽』という作品の面白さが詰まっています。

第1話を読む


● 編集T.K.『株式会社マジルミエ』
冒頭のセリフ、および扉絵に注目していただきたいと思います。まずセリフについて、一般的にファンタジーの要素という印象が強い「魔法少女」という単語を「立派な一つの職業だ」と言い切ることによって、端的に「魔法少女×お仕事モノ」というこの企画の異質さを伝えている点が秀逸だと思っています。また扉絵について、「魔法少女」というテーマながら就活生の装いをしている主人公・桜木カナの立ち絵が大きく描かれている点にも、企画の異質さが強く表れています。「『魔法少女』と『お仕事モノ』という馴染みのあるモチーフ同士を組み合わせて、異質さを作っている」というのがこの作品の強みの一つですが、元々の企画さえ立っていれば多くの説明を入れずとも、シンプルな仕掛けで読者を引き込めるのだと感じる冒頭です。

第1話を読む


● 編集I.T.『暗殺教室』
馴染みの深い朝の教室の風景に、全く既視感のない生物、状況に相反する大量の銃器…と、多くの読者が共感できる「日常」から、違和感に興味を惹かれる「非日常」への移行がコンパクトかつ鮮やかに行われる、素晴らしい冒頭だと思います。文字情報と画面でギャップを作っていたり、動きのあるシーンを見開きで派手に見せたりと、「その先を読みたい」と思わせる漫画的な工夫がたくさん見受けられます。4pまでで醸成された緊張感が5p目でコメディ風味に緩和される部分も楽しいです。この作品の面白さを端的に見せるという意味でも、『暗殺教室』の冒頭として一種の完成形なんじゃないかと思います。

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● 編集S.K.『シバつき物件』
『シバつき物件』の冒頭5ページがすごいです。「ホラー音痴の高校生が家賃4800円の1LDKに引っ越すことになり、どんな“ワケあり物件”なんだろう…と思いきや、柴犬の地縛霊が憑いていた」という作品の主旨を4ページで過不足なく伝えつつ、5ページ目でワンテンポ置くことでその先の展開に入りやすいリズムが作られています。画面構成についても、氷とむうの初登場は、キャラ像を象徴する表情を大ゴマで見せることで、序盤からキャラを読者に確実に印象付ける設計になっていたりと、先を読ませるための工夫と技の詰まった珠玉の冒頭5ページだと思います!

第1話を読む

*****

いかがでしたか?

様々な回答が集まりましたが、どの作品にも共通して、「先が気になる仕掛け」があったかと思います。
今回集まった作品のほかにも、1話目の冒頭は、沢山の工夫がなされています。
ぜひ、「つかみ」を意識しながら作品を作ってみてください。より多くの読者に読まれる作品になるかと思います。

少しでも皆様の参考になりましたら幸いです。



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【第120回】超豪華特別審査員10名&最大賞金1000万円超えの可能性も!! 「少年ジャンプ+10周年漫画賞」の魅力に迫る

先月より募集が開始された、「少年ジャンプ+10周年漫画賞」
今回は、少年ジャンプ+史上最大規模であるこの賞の魅力を紐解いていきます!

まずは、規格外なポイント2点を改めてご紹介!

① 総勢10名!! 超人気連載作家陣が特別審査員に就任
下記の少年ジャンプ+超人気連載作家の皆様が、今回特別審査員に就任されました!

お名前を並べるだけでも壮観!これだけの先生方に同時に漫画賞の審査をしていただくのは、少年ジャンプ+史上初めてです!

② 最大賞金は1000万円を超えるかも!? 破格の賞金額
この賞の賞金額一覧がこちら!

大賞(賞金300万円)
各先生部門賞(賞金100万円×10本、複数部門受賞OK)
佳作(賞金30万円)
ティーン賞(賞金20万円、10代の応募作の中から1本確約)

見どころは10名の先生がそれぞれ一番好きな作品に投票する「各先生部門賞」! あなたの才能が、どなたかの先生に刺さるかもしれません。さらに、大賞と各先生部門賞は同時受賞も可能!
そのため、場合によっては賞金総額が1000万円を超える可能性も…!

今回は、この賞の企画を担当した担当F氏に賞のポイントをインタビュー!
応募を検討中の方々の参考になれば幸いです!

*****

――この超豪華な賞を企画した理由は?

少年ジャンプ+は作家の皆さまに支えられて10周年を迎えました。これからの10年を担う新しい才能を応援したく、この賞を企画しました!

――いつもの「少年ジャンプ+漫画賞」と比べ、応募者がさらに意識すべきことはありますか?

今回の賞では10人の先生が審査員として加わり、それぞれ一番面白いと思った作品に特別賞を授与します。皆さんの才能が、10人いらっしゃるどなたかの先生に刺さるかもしれません。こんなチャンス滅多にありませんので、より自分らしく才能を発揮した作品をお待ちしております。

――特定の審査員の先生に向けて作品を描く…という戦略もアリですか?

もちろんです! 憧れの先生にあなたの作品をぶつけるチャンスです。また10名も審査員の先生がいらっしゃるので、特定の先生に向けて描いたつもりが、意外と他の先生にも響くかもしれません。まずは応募してみてほしいです。

――10代の応募者から1名以上「ティーン賞」を選ぶことを確約していますが、10代の作家さんに期待していることは?

若い皆さんは伸びしろだらけですので、完成度が低いと委縮することなく、どしどし応募してほしいです。10代の皆さんの瑞々しい感性で描かれた作品を拝見するのを楽しみにしております。

――最後に、応募を考えている方に向けて一言!

この賞は過去10年の少年ジャンプ+の中で間違いなく最大の賞です。大賞を取るのはどんな方なのでしょうか。これから先10年を担っていく皆さんのご応募、楽しみにお待ちしております!

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担当F氏、ありがとうございました!

多くの先生方に作品を読んでいただける、そして少年ジャンプ+でのデビューに近づくまたとない機会です。
応募締切まで4ヶ月弱とまだまだ時間もありますので、皆様の力作を楽しみにお待ちしております!

少年ジャンプ+10周年漫画賞のご応募はこちらから↓↓↓


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