いつもジャンプルーキー!へのご投稿ありがとうございます!
今年2月の本ブログにて超バズった作品として紹介した『ゲーミングお嬢様』。
当時、漫画歴40日にも関わらず、作者の大@nani先生は「ジャンプルーキー!」上で690,000閲覧。(2020年2月現在)
Twitter上ではトレンド1位、フォロワー数10倍増、各メディアでインタビューを受けるほど大きな反響がありました。
◯【第61回】漫画歴、約40日!超バズったルーキー投稿作『ゲーミングお嬢様』の作者に迫る!!
今年の7月より、少年ジャンプ+でも異例の早さで連載となりました。
漫画歴40日のど素人から、連載作家となった今、どのような思いで執筆活動に励んでいるのか改めてインタビューしました。
―――連載してみて良かったこと、大変なことは?
原作者は、セリフを書いて、コマ割りを決めて、大まかな構図と表情、視線誘導の意図、キャラはここで何を考えているか、元ネタは何か、参考資料等、作画の方ができる限りスムーズに作業を行えるよう、メモを付属した上で「仮ネーム」を提出します。
その仮ネームが作画の方によって「本ネーム」としてブラッシュアップされる訳ですが、その際にまず一度、「こういう表現があったのか!」「思いつかなかった小ネタだ!」と驚きます。
その次に、出来上がった原稿を見て「ぼくの考えたネームがこんな凄いことになっているぞ!!」と再度驚きます。
とくに12話の見開き昇龍拳のページですが、ジャンプルーキー!に原作1話を投稿した時点から、いつかはカッコよく書きたいなと思っていた構図でした。
ですが、明らかに画力が足りないわけで、今書いてもショボいものにしかならなさそうだ、と保留していたわけです。
その構図を、巡り巡って実際に書いてもらえることになったわけです。まさかこんなにカッコよくなってしまうのかと。
12話の原稿を最初に見た時、思わず感嘆の拍手をひとりでにあげたことをよく覚えています。「ああ、自分の書きたかったものはこれだったんだな」と感動しました。
誰でも一生のうち一度は夢見る「ぼくの考えた最強の脳内マンガ」が実際にこの世に出力される訳です。嬉しいですよね。
大変なことは、とにかく面白いものを考えなくてはいけないというプレッシャーです。マンガを書き始めて様々な創作物(マンガ、映画、ドラマ、小説など)に触れてきましたが、「こんなに面白いもの自分に書けるのだろうか?」などと勝手に落ち込むこともあります。力不足を実感する場面も多々ありますし、とにかく勢いでなんとかするしかない、とは思っていますが……
なんだかんだ最初にマンガを書いて1年経ちますし、そろそろ素人とは言えない立場になってきていると思いますので、とにかく勢いでなんとかします。
あと、積みゲーが大変増えています。消化する余裕がなくなりました。
願わくば、このゲームたちが1年、2年と消化する暇もないぐらい忙しくありたいですね。
―――ルーキー投稿時と連載時で、執筆において工夫していることはありますか?
作風がパロディ上等というお行儀の悪さもありますが、面白いものの面白い理由をしっかり考えるようになって、それを拝借しているという形で許してください。
ドラマや映画のカメラワークなど、意識してみれば「これはコマ割りの参考になる」とか「見せ場はこんな風に作るんだな」など、マンガを書く前では考えもしなかった視点を持つようになりました。
自分のようなマンガ初心者が、子供の頃から沢山絵を書いている先輩達には生半可なやり方では絶対に勝てないので、日常の細かい発想から創意工夫を意識しています。
以前の自分では一切触れることのなかった文化にも、自分から接するように努力するようにもなりました。ラップなどですね。
とにかくインスピレーションはいくらあっても足りないので、興味のなかった文化にもエイヤと突っ込んでみることが大事だなと思いました。一度実績解除したら楽になります。
野菜が全般的に苦手だったんですけど、キャベツは肉と一緒に食べればいけるやん、肉無くてもソースかければバリバリいけるやんと、今年ついに実績「野菜の食べ合わせ」を解除しました。
案外、こんな簡単でくだらないものでも、未知の文化に触れるという「慣れ」ができると思います。
―――連載前と連載中の今で、一週間や日々のスケジュールを教えて下さい。
特にプロゲーマーの方の配信は一日中流したりしています。
あまりにもネタが欲しすぎて、ネームを書いていない時間はとにかくインプットに費やしています。
―――反響などはいかがですか?大きな変化などあれば教えてください。
それに、自分は「自分の好きなものに沢山の人が興味を持ってくれる」ことが好きなので、このマンガを見て格ゲー始めた!とかプロゲーマーに興味出た!といった感想を食べて生きています。
「知っている人が面白いマンガ」から「知らない人でも面白くて興味を持てるマンガ」を書こうと考え始めたことが一番大きな変化だと思います。
それに「格ゲーはわからないけど面白い!」と言ってくれた人を、実際にゲーム配信を見始めて、実際にゲームをプレイしてもらえる、ところまで繋いでいけるような作品を作りたいです。
あと、いずれ自分も一週間に一度くらい定期的にスト5配信してみたいですね。今は忙しくてなかなか時間が取れないのですが、単行本作業を終えて余裕ができたらやりたいです。
―――商業誌への連載を目指して、ジャンプルーキー!に投稿している作家さんへ一言お願いします。
チェンソーマンの藤本タツキ先生もジャンプルーキー!のインタビューで仰っていましたが、とにかく、沢山の創作物に触れてみること。先入観を持たず、素直に「面白い」と思える感情が大事だと思います。
自分の「面白い」ものを徹底的に突き詰めて、思うがまま叩きつけましょう。
「好きなもの」を書くなら、妥協せず、徹底的に好きになること。熱意のある作品は、熱意のある人々に、必ず伝わります。
■現在募集中!
『少年ジャンプ+ 青春×部活漫画賞』はコチラ↓