少年ジャンプ+次世代漫画賞 結果発表

特別審査員の賀来ゆうじ先生と編集部の審査により

大賞1本準大賞2本出る!!

ジャンプルーキー!史上最多!応募数800越え!

特別審査員・賀来ゆうじ先生と編集部が選んだ「少年ジャンプ+次世代少年漫画賞」の結果発表です!大賞が1本、準大賞が2本出ました。
「少年ジャンプ+次世代少年漫画賞」について詳しくはこちら

大賞

賞金100万円 少年ジャンプ+に受賞作掲載

賀来先生コメント

言動や演出でキャラが立てられていて素晴らしいです。絵も魅力的で上手い。「キャラの外の要素に説得力を持たせる事」と「話を纏めようとしない潔さ」がこの作品に限っては大事!だと思います。キャラのテンションと魅力が増す筈です。

少年ジャンプ+編集長コメント

どこかネジが飛んだような(褒め言葉)ユーモアと暴力が交錯する不思議な読み味。主人公たち二人の抱えるものがしっかり掘り下げられ、バディになっていく過程が納得いく形で描かれています。ラストも爽やかです。コマ割りにメリハリをつければ、よりインパクトが出せたと思います。

準大賞

賞金30万円 少年ジャンプ+に受賞作掲載

ダブル受賞

審査員特別賞

賞金30万円

賀来先生コメント

絵も演出も確立されていて素晴らしいです。それがキャラの魅力につながっている部分も素敵です。「コマ割り」や「ページのめくりの構成」などを今以上に工夫するべし!です。キャラの魅力がもっと増すと思います。

少年ジャンプ+編集長コメント

現代のおとぎ話的な読み味でした。絵も独特ですが、テーマに合っています。欲を言うとタヌキ三兄弟と少年とのやり取りをもっと見たかったです。そういう意味では三兄弟ではなく一匹にした方がキャラが立ったかもしれません。

準大賞

賞金30万円 少年ジャンプ+に受賞作掲載

賀来先生コメント

絵やコマ構成が見やすくて良かったです。作劇と心情の盛り上がりが噛み合っている所も素晴らしいです。「それっぽい流れに頼らない誠実さ」と何より「表情」をもっと大事にすべし!です。テーマがより伝わり易くなる筈です。

少年ジャンプ+編集長コメント

学校カーストの上下が出会って…というありきたりに見えるストーリーから、しっかり捻りがあって惹きつけられました。少年の鬱屈やほだされ方がリアルに感じます。ラストの気持ちのぶつけ合いからの展開が、爽やかでした。

佳作

賞金10万円

  • 賀来先生コメント

    素直な主人公が可愛かったです。描きたいものへの熱量を感じました。粗筋や設定がシンプルな所も素晴らしいです。「画面の見やすさ」「演出面での理解しやすさ」に磨きをかけるべし!です。愛がより伝わり易くなる筈です。

    少年ジャンプ+編集長コメント

    可愛くポップな絵と題材の良い意味のミスマッチが心地よく感じました。コマ割りや構図が勢い重視過ぎて見づらいページが多かったので、読みやすさとのバランスを取ってみてください。爽やかな読後感ですが、ストーリーに起伏が無いまま終わってしまったのが少し残念。

  • 賀来先生コメント

    作風が確立されていて感心しました。シンプルな画面作りも素晴らしいです。「キャラにとってより切実なエピソードである事」と「読者にとってより切実なキャラである事」を意識すべし!です。より心に残る筈です。

    少年ジャンプ+編集長コメント

    人魚と思わせて実は…という展開は良くできていました。ただ、オチの付け方にもう一工夫欲しかった。なぜ彼女が少年を食べなかったのか?そこにエピソードがうまく足せれば一段上の作品になったと思います。とはいえ、将来が楽しみな作家さんです。

  • 賀来先生コメント

    思いきりがよく、オリジナリティもある演出が素晴らしいです。テーマが一貫している部分も良いです。会話や説明が多い場合は、謎そのものよりも「謎を追っている人達自身の魅力」を増すべし!です。読者への訴求力が高まる筈です。

    少年ジャンプ+編集長コメント

    謎が少しずつ深まっていくのをワクワクしながら読みました。惜しむらくは、謎の方向性がわかりづらかったので、興味が薄れてしまったことです。

総評

賀来先生

どの作品も描きたいものがはっきりしていて羨ましく感じました。それが明確にあるだけで作家性としては申し分ないと思います。後は「それを正しく伝える技術の向上」が全作品に通じる課題だと思いました。描きたいものが具体的な形になったら、一度「アイドルの原石をプロデュース」するつもりで描くといいかと思います。作品の魅力がどこにあって、それはどういう風に磨けばより強調されるのか、としっかり自覚できる能力がプロには大事だと思います。

少年ジャンプ+編集長

どの作品も個性的で審査が楽しかったです。ジャンルに縛られない自由な発想が感じられました。一方で、デジタル媒体のせいか、コマ割りやフキダシの位置、構図等に気を配っていない作品が多かったようです。実はスマホで見るときの方が読みやすさは大事になってくるので、そこに注意すると他作品と差を付けられるかもしれません。
大賞に推した『エクソシズムオーバーナイトフィーバー』は友情と自分探しとエンタメが高度に融合されていた点が完成度が高く、即戦力に感じました。