【第74回】人体構造を理解しよう

突然ですが、皆さんは漫画のキャラクターを描く際に何を使って勉強しますか?
作家さんと打ち合わせで良く聞かれるのが“どうやったら魅力的なキャラクターが描けますか?”と言うものです。

オリジナリティを探すのはもちろん大事です。
ですが、その前に結構抜けているのが“人体の基本”です。
これがわかってないと、歪なキャラデザになったり、自由にキャラクターを漫画の中で動かせません。
基礎ができるからこそ、あえてデフォルメしたり、演出優先で構図を崩したりできるようになります。
そこから魅力的なキャラクターを模索するのにつながっていくので、まずはぜひ基礎から身につけて欲しいとお伝えします。

とはいえ、じゃあ何をやったらいいんだ?というのは最もな疑問です。
そこで、私は美術系出身ではないし、決して絵が上手くないので、自分でたくさんの教材を試して、どんなものがおすすめできるかをやってきました。
今回は独学で、かつ人体構造がいまいちわからない…そんな方に入門となるお勧めの書籍をいくつかご紹介します!


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【1】モルフォ人体デッサン

まさに人体の入門書です。いいのが文字が少なく、とにかく真似して描いてみるところから入れます。
男女の体の差もですが、筋肉の構造、骨格の動かし方などが非常にわかりやすいです。


【2】スケッチで学ぶ美術解剖学

こちらも人体構造の入門書ですが、人体の構造、筋肉、骨格がそれぞれ色分けされていて、パッと見でもわかりやすく描かれています。特に筋肉&骨格は大変わかりやすいです。


【3】骨から描く モルフォ人体デッサン ミニシリーズ

こちらは【1】の骨を描いて、人体の構造理解を深めようというものです。ある程度のデッサン力は必要ですが、“人間の身体”を本当の意味で描けるようになるには“骨”を描くのが一番の近道だと思います。


【4】箱と円筒で描く モルフォ人体デッサン ミニシリーズ

正直、これが一番お伝えしたい書籍です!上記のような人体の基礎を学んだあと、この書籍を手に取ると、人体を“簡素化”して描くことができるようになります(もちろん個人差があります)。まさにマンガやイラストの基礎となる簡略化を教えてくれるので、これができるようになれば、基礎はある程度固められたと言えるのではないでしょうか!


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今回は実際に試してよかった書籍ばかりですが、世の中にはたくさんの教材になるような著書や動画、サイトがあります。いっぱい見て、実際に描いて、自分の“基礎”にしたい!できる!わかりやすい!と思うものを見つけるのが、基礎を向上させる一番の近道です。もちろん、基礎は常に磨かないと腕が落ちてしまうので常に絵を描き続ける努力が必要ですが、少しでもその助けになるものをお伝えできたら幸いです。

最後に番外編…お伝えします!


★番外編★
Newton別冊の人体シリーズは、本来医学生や体の造りを学びたい方向けなのですが、かなりしっかりと骨格や筋肉のつき方、女性と男性の違いが描いてあって、ちょっとした資料になります。文字量は多いですが、人体への理解を深めたい方は入門書の一つとしてぜひ読んで見てください!


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