【第81回】〜全ての漫画は“ネーム”から始まる〜『少年ジャンプ+ ネーム原作マンガ賞』受賞作家インタビュー!!

いつもジャンプルーキー!へのご投稿ありがとうございます!
先日、少年ジャンプ+初の漫画賞である『少年ジャンプ+ ネーム原作マンガ賞』が開催され、900作品を超える多くのご投稿をいただき、類稀なる才能の作家さん方と出会うことが出来ました。

ネームは漫画を描く上での設計図となり、非常に大切な工程の一つです。新人作家さんや連載作家さん問わず、漫画を描いたことがある誰しもがネームに悩んだことがあるかと思います。今回のブログでは、『少年ジャンプ+ ネーム原作マンガ賞』において編集部や審査員の先生が満場一致で大賞・準大賞に推した3名の作家さんに<ネームの作り方について>インタビューを行いました。

大賞受賞
『勇者ミーリは58歳』 寺屋キハチ先生

準大賞受賞
『骸骨と恋はできるのか?』 小東のら先生

『スミレちゃんレシーブ!』 宮野あのね先生


*****


【寺屋キハチ先生】
―――普段、もしくは今回の賞に応募するにあたって、ネームを描く際に大事にしていること、気をつけていることはありますでしょうか?
(1)大勢の目を引くキャッチーさをテーマに据えること
(2)小さく笑えるやり取りをいれることを心がけています。まずは(1)によって漫画の入り口に立ってもらい、(2)によって登場人物への親近感を抱いてもらうことで、物語のピリオドまで読んでもらうことを意識しています。後は自分の好きな関係性を欲望のままに描いています。

―――今作の構想からネームまで、どのような作業とスケジュールでしたか?
プロットが1週間、コマ割りや文字入れ等が3週間で、合計1ヶ月程度かかりました。プロットが長くなってしまったため、上限の55ページまでコマを削る作業に時間を要しました。

―――憧れている・参考にしている原作者の先生はいらっしゃいますでしょうか? また、理由も教えてください。
沢山いますが、今回は勇者モノを描いている山田鐘人さん(葬送のフリーレンの原作者)を挙げさせて下さい。言葉で表現するのが難しい感情の掘り下げや、間の取り方、人を傷つけない笑いの表現が非常に上手く、憧れています。

―――今後の目標について教えてください。
自分が描いたネームを作画家の方に仕上げてもらう経験を何度も体験したいです。そのために、沢山のネームを描いて、物語を魅せる力を磨いていきたいと思います。


【小東のら先生】
―――普段、もしくは今回の賞に応募するにあたって、ネームを描く際に大事にしていること、気をつけていることはありますでしょうか?
今回の賞のテーマが『特殊恋愛』でしたので、出来る限り変わったへんてこな恋愛を描けるよう努力しました。
普通恋愛出来そうにないテーマを探りつつ、ちゃんと恋愛の楽しさを演出できる場面を探ったところ、「骸骨との恋愛」というアイディアが浮かんできました。

―――今作の構想からネームまで、どのような作業とスケジュールでしたか?
「特殊な恋愛ってなんだろう?」という思考をぐるぐるぐるぐるとしていました。
それと「骸骨ならではの恋愛」という部分が難しかったです。ラッキースケベとかじゃ全然嬉しくないよなぁ、とか、しょーもないことばかり考えていました。
ネーム作業に2~3週間ほど掛かりました。へたっぴな絵ですが、あれでも一応丁寧に一生懸命頑張りました。

―――憧れている・参考にしている原作者の先生はいらっしゃいますでしょうか? また、理由も教えてください。
『Dr.STONE』の稲垣理一郎先生です!
毎週毎週、話に見所があり、物語にアイディアが詰まっているところが本当に凄いと思います。読者を楽しませる工夫がとても素晴らしく、ジャンプで毎週楽しませてもらっています!
それと原作者とは少し違うのかもしれませんが、『ワンパンマン』のONE先生もファンです。
『ワンパンマン』も『モブサイコ100』も予想外のアイディアが盛り込まれており、とても楽しく読ませて頂いております。

―――今後の目標について教えてください。
『面白い話を描く』という目標を軸に置いて活動をしています。
面白い話を描けば売れる、というわけではないのは分かっています。売れる作品を作るためには様々な要素を複合して工夫しなければならず、単純に話が面白ければ良いとは考えていません。もちろん売れる努力も精一杯頑張ります。
ただ、一番の目標が何かと考えた時、やはり『面白い話を描く』というのを自分の軸として頑張っていきたいと思います。


【宮野あのね先生】
―――普段、もしくは今回の賞に応募するにあたって、ネームを描く際に大事にしていること、気をつけていることはありますでしょうか?
セリフは極力少なくするように気を付けています。
長くても意味が有って面白ければ良いと思いますが、言わなくても絵で補える所は絵で伝えた方が読む方が疲れないのではと考えています。
何となく暇つぶしでペラペラと読んでてもどんな漫画か分かって楽しんでもらえるのが目標です。

―――今作の構想からネームまで、どのような作業とスケジュールでしたか?
最初考えた時(2年前位)に2日間、今回中盤から描きなおして1日です。なので合計3日です。
ネーム(というかお話)が頭に浮かんだら、忘れないうちに描かないといけないので基本丸々2日間です。でも頭に何も浮かばない事も多々あります…。
その期間が長いと凄く焦るし…落ち込みます。〆切が明確な時は今ある技術で何とか仕上げます。

―――憧れている・参考にしている原作者の先生はいらっしゃいますでしょうか? また、理由も教えてください。
審査員をして頂いた稲垣理一郎先生です。今回応募したのも、上位にいけば稲垣先生に見てもらえると期待したからです。
スポーツ漫画を描こうと思ってから何度も先生の作品を見返しています。
描いてみるとぶち当たるスポーツ漫画特有の難しさを全てクリアして最高のエンタメに昇華されている印象です。いつか読んで学んだことをちゃんとアウトプット出来るように頑張ります…。

―――今後の目標について教えてください。
思い付きといきおいで描くことが多いので、それが無くても(発想に詰まっても)お話が描けるような技術を得たいです。
あとはやっぱり連載したいです!


*****


以上。
各先生方の受賞作については、作画がついてパワーアップした形で少年ジャンプ+で随時掲載されます。今後のご活躍を楽しみにお待ちください。

また、初めての試みであったネーム原作マンガ賞の熱を受け、11月頃より『第1回ジャンプ+ 画力マンガ賞』を開催致します!
物語の面白さは一切関係なく、“画力だけ”が評価基準となります。
絵に自信はあるけれど、漫画を描いたことがない方でも投稿できるように編集部が公式ネームを用意する予定です。
詳細は追ってジャンプルーキー!のHP上に掲載しますので、皆様のご応募をお待ちしております。


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【第80回】意外と役立つ!? ルーキー賞受賞に近づく6つのヒント!!

いつも「ジャンプルーキー!」にご投稿ありがとうございます!

こちらのブログを毎月楽しみにチェックしてくれている方々は、きっと「ジャンプルーキー!」に投稿をしている漫画家志望の方が多いのかと思います。

投稿していただいている方々の中には、なかなか月間ランキングでTOP10に入れないいいジャン!の数が振るわない、そもそも閲覧数が伸びない、などせっかく一生懸命描いた作品があまり日の目を当たらず埋もれてしまい、悶絶する方もいるのではないでしょうか…!?

そんな方々に朗報!!

今回は「月間ルーキー賞」受賞に一歩近づくかもしれない意外と知られていない
「ジャンプルーキー!」投稿の秘策を特別に大公開!!


作品投稿の秘策をお教えする前に、まずは「ジャンプルーキー!」の仕組みについてちょっとご紹介します。

投稿いただいた作品の数々は、我々ジャンプ+編集者が全てチェックをして、才能の光る漫画家や素晴らしい作品と出会うべく、血眼になり読ませていただいております。

しかし、「ジャンプルーキー!」には、投稿作品を拝見している編集者だけでなく、サービスをつつがなく運営するための多くのスタッフがいます。そんな運営スタッフは、正しく投稿ができているのか、規約に触れる表現の確認、コンテストの管理などを日々行い、誰より「ジャンプルーキー!」を詳しく知る存在でもあります。


前置きが長くなりましたが、、、、つまり今回は!!
影で「ジャンプルーキー!」を支える運営の方々に聞いた、いつもと違った目線での「ジャンプルーキー!」投稿の秘策を大公開!!!!

これを読んで投稿すれば、他の投稿者と差を付けられること間違いなし!!!


*****


【1】投稿時期(時間)を見極めろ!!

「月間ルーキー賞」で有利と思われがちだからと思いますが、毎月「初旬」に投稿する方が多く見受けられます。しかし、「月間ルーキー賞」のランキングは、どのタイミングで公開しても平等になるよう、独自の計算式で決まります。
投稿数が多い毎月の初旬より、投稿数が少ない時期(時間)を見極めて投稿すると、注目を浴びやすく、上位にランキングされやすい可能性があります…!!

★運営担当Yコメント
「どのタイミングで投稿してもきちんとランキングに反映されるようにロジックが組まれていますが、より多くの人に自分の作品を読んで欲しい方は参考にしてみてください。
まず投稿を避けた方がいいのは漫画賞の締切日。この日は投稿が集中するので、賞の応募を考えていないのであれば他の日がオススメです。また、休日や連休明けも平日に比べると投稿数が多くなりがちです。読者が多い時間帯は平日・休日関係なく夜21時~1時頃ですので、20時台に投稿すると沢山読んでもらえるチャンスが増えると思います。」

もちろん、いつ投稿しても編集部が全ての投稿作品を読んでいるので、無理して時期を合わせずに都合のよい日時に投稿してもらっても大丈夫です!


【2】サムネイルにこだわれ!!

編集者はどんなサムネイルやどんなタイトルでも読むけれど、一般読者はそうはいかないもの。まずは興味を持って読んでもらえる工夫をしよう!

★運営担当Iコメント
「例えば、カラーだったり、キャラクターが大きいサムネイルの作品が閲覧数を集めやすい傾向があります。また、ジャンプルーキー!アプリでは、作品の1ページ目がそのまま表示されるので、表紙画像を1ページ目に入れたり、目を引きやすい大きなコマを入れたりするといいかもしれません。」

サムネイルの他にも、読みたいと思わせるタイトルを付けるのも大事だったりします。


【3】マルチ投稿やSNS活用で読者を増やせ!!

「ジャンプルーキー!」では他で発表済の作品でも投稿OKなので、手元にある作品はどんどん投稿してファンを増やそう!

★運営担当Iコメント
「一つ気に入った作品があったら、その作者の他の作品に流れる読者は多いです。
またSNSでの宣伝・発信についてなども積極的に活用しましょう。「ルーキーに投稿した」という誘導ツイートもアリですし、案外1話まるまるTwitterでアップしたような作品でも、後から読み返すのが不便なので、わざわざルーキーに登録してその作品をお気に入りしてくる読者ユーザーは多いです。」


【4】カテゴリー選びに一工夫を!!

「ジャンプルーキー!」では各投稿作品にカテゴリーを二つまで選択することが出来ます。メインカテゴリーとサブカテゴリーです。人気作品やオススメ作品など一部のコーナーでは、メインカテゴリーで選択したカテゴリーとして作品が掲載されます。なので、投稿があまり盛んでないカテゴリーをメインカテゴリーにすると、露出がアップして閲覧数が増えやすくなる可能性があります!
(※作品内容とまったく関係ないカテゴリーを選ぶのはNGです)


【5】投稿前にガイドラインを要チェック!!

せっかく投稿しても、利用ガイドラインにひっかかると非公開になってしまいます。投稿する作品に問題がないか事前にチェックをしよう!
「ジャンプルーキー!」の利用ガイドラインはこちらから。

★編集部コメント
「特に歌詞の使用についてが目につきます。歌詞の使用は第三者の権利の侵害にあたる恐れがありますので、ご注意ください。以前お知らせを出したので、そちらも確認してみてください。」
著作権侵害が見られる投稿や不正行為について


【6】読切作品は完結チェックを忘れるな!!

読切作品(連載終了作品)は「完結」にチェックを入れるべし!

★運営担当Tコメント
「ジャンプルーキー!WEB(スマートフォン)版には「完結した作品」というコーナーがあります。「完結」にチェックを入れ忘れると、このコーナーには掲載されませんので、もったいないです。連載中の作品ではなく、完結した作品を読みたいという読者ユーザーは一定数存在します。」


*****


以上、運営目線で見た「ジャンプルーキー!」投稿の秘策でした。
もちろん一番大事なのは『作品の面白さ』なので、それを磨いた上でさらにランキング上位や読者の拡大を目指すための、簡単に出来る工夫となります。
ぜひ参考にしてみてください!


作品の質を上げる秘策は、過去のブログにも紹介されておりますので、そちらもぜひチェックしてみてください。(全部は紹介しきれないので、一部ですが…)

【第78回】「SPY×FAMILY」「怪獣8号」「あやかしトライアングル」ネーム大公開!! 作品の魅力が伝わるネームづくりの極意
【第77回】間違えると致命傷!? 新人作家さん原稿ミスあるある3選!
【第68回】君の漫画をレベルアップさせる!『集英社漫画講座の埋蔵金』!!
【第65回】どうやって勉強すればいい?~映画から学ぼう~


また、運営目線からの読みやすさについても注意点をいただきましたので、よく読んで参考にしてみてください!

★運営担当Oコメント
「スマホで閲覧している読者が圧倒的に多いのでそれを意識した画角作りをしてみてください。
例えば、手書き文字よりフォント文字の方が読まれやすい、フキダシに対して文字が小さ過ぎる、原稿周りの余白を残しすぎているせいで画面が小さくなってしまう、など作品の面白さの前に1ページ目で「読みづらい」と感じてしまうのは、とても勿体無いです。途中で読むのをやめてしまうと、いいジャン!してもらえなくなるので、最後まで読ませる「見やすさ」を意識するといいと思います。」


今回ご紹介した秘策を元に、大切に描き上げた作品が少しでも多くの読者に読んでもらえることを、そして「ジャンプルーキー!」からより多くの漫画家さんたちが成功することを、運営そして編集部一同強く願っております!!

「ジャンプルーキー!」では皆様の沢山の投稿をお待ちしております!


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【第79回】編集者と新人漫画家がタッグを組んで競い合う『ミリオンタッグ』のお話。

漫画家志望者の皆さん、いつも「ジャンプルーキー!」に
作品をご投稿いただき、ありがとうございます。
少年ジャンプ+編集部のタマダです。

さて、突然ですが、
今回のブログは、
皆さんに、僕も出演している
YouTube番組を一つ紹介したいと思います。


その名も!
漫画家発掘バトルオーディション
「ミリオンタッグ」!!!


おおー。
なんだか改めて書いてみると、
すごい迫力のある名前ですねー。


↓「ミリオンタッグ」公式HPはこちらから!
https://sp.shonenjump.com/p/sp/million-tag/

↓「ミリオンタッグ」第1話〜第5話公開中!!(※8/5時点)
https://youtu.be/5nJJfxvsHLM


まだ観たことがない人のために、ざっくり説明しますと、
少年ジャンプ、ヤングジャンプ、マーガレット、
そして僕たち少年ジャンプ+編集部に所属する
6名の編集者が、7名(1組は原作と作画に分かれている)の作家さんの
担当につき、4つの課題作品に挑み競う
という新しい漫画賞企画です。


第1〜第3課題は成長のために、そして最終課題の優勝者にはなんと…
賞金500万円! 連載確約! 単行本化!
そしてNetflixでのアニメ化が贈られます!

↓ものすごく豪華な優勝賞品!!

各タッグがどんな打ち合わせをしているのか、
そして実際にどんな作品を作ったのか、
「観て」「読んで」楽しむことができる企画なので、
きっと漫画家志望者の皆さんにとっても、
何か創作に役立つ知識や気づきがあると思います。


この企画では、昨年末頃から
番組に出演してくださる新人さんを募集しました。
結果約200本の作品が集まり、その中から、
僕たち6人が、この人と組みたい!と思う
作家さんを選ばせていただきました。

↓「ミリオンタッグ」第1話より抜粋

二次選考では、面接までさせてもらったのですが、
お話を聞けば聞くほど、皆さん本当に面白くて、
その熱意と将来性にこちらもワクワクが止まりませんでした。


共通していたのは、今まで一生懸命漫画を描いてきて、
何か少しでも前に進む、成長する「きっかけ」が欲しくて
応募してくれた
ということでした。


実際に僕も出演してみると、想像していたよりも、
すごいスピードで作品に向き合い競い合うのに、めちゃくちゃ面食らいましたが、
それだけ新人さんにとっても成長の「きっかけ」になっているのではと思います。


余談ですが、カメラの前で打ち合わせをするというのも新体験でして、
最初はガチガチに緊張しましたが、それはなんか気づいたら慣れてました(笑)


さて、そもそもの企画立ち上げはどういった意図だったか、
確か、昨年の初春くらいに、ジャンプ+編集部で
宣伝隊長的役割をしている後輩Kが、こんなことを言い出したのでした。


「漫画編集者が作家さんと向き合っている姿を見せたい」


Kは少し前まで別の部署にいたのですが、
ジャンプ+編集部に配属され身近に打ち合わせなどを
見るようになって、もっと頑張ってる編集者の姿も
発信したいと、そんなことを思ってくれたらしいです。
どうかなぁ…。うまく見せられてると良いなぁー。


「黒子」とよく例えられる編集者が、
こんな形で外に出るべきか本当に迷いましたが、
素晴らしい才能と出会うこともできて、
僕自身も一つ一つの課題に刺激をもらい、
視聴者の方にも楽しんでもらえてるなら、
出て良かったです。


そして、
この文章を書いてる時点では、
最終結果は僕にもさっぱりわかりません!


一つだけハッキリとしていることは、
6組とも本当に頑張っているということです。
最後まで楽しんで応援してもらって、
ご自身の創作の、何かの糧にしてもらえたら嬉しいです!


*****


これからも少年ジャンプ+では、様々な漫画賞企画をしていきますので、
引き続き「ジャンプルーキー!」をよろしくお願いします!


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掲載への最短直接ルート! プロのための少年ジャンプ+掲載読切ネーム大募集!

大好評に付き、再び少年ジャンプ+掲載読切ネーム大募集!

募集期間:2021年7月27日〜2021年9月20日

デビュー済のプロ作家向け新作読切ネーム 募集開始!!

本日「プロのためのジャンプ+読切ネーム大募集!」応募受付を開始しました!

少年ジャンプ+は、No.1漫画アプリを目指しております。
そのために、全雑誌全アプリで一番の新作掲載量を目指して予定予算を組んでおります。
今年は、8月時点ですでに200本以上の新作読切を掲載して参りました。

「他誌ではボツになったが諦めきれないネーム」
「ずっと温めてきた秘蔵ネーム」
「この告知をご覧になって、新たに描いた意欲的なネーム」etc

どんなネームでも商業誌未発表の新作であれば応募可能です。

WEB雑誌の強みを活かして掲載ジャンルも幅広く歓迎します。
男性向け、女性向け、子供向けなど問いません。

締切は2021年9月20日(月)です。
アナタのご応募お待ちしております!

掲載本数の上限はありません。
ジャンプ+が掲載したいものがあれば、全て掲載します。

応募は非公開です。
貴方から応募があったことは、ジャンプ+編集部員以外には分かりません。
後日、掲載の可否についての結果を必ず連絡させて頂きます。

原稿料はモノクロ1ページあたり9,000円以上。
(※その後、連載される場合は12,000円以上となります。)
他誌でそれ以上の金額の実績がある方は
相談の上、原稿料を決めさせて頂きます。

奮ってご応募頂ければ幸いです。

※こちらはジャンプルーキー!への投稿ではなく、応募受付フォームから応募していただく企画です。


応募要項

・応募資格

商業誌(WEB商業誌含む)において過去に読切(※)or連載で掲載されたことがある方
※連載経験がまだない読切掲載経験のみの方も大歓迎です。

・募集作品
商業誌(WEB商業誌含む)へ未発表の読切ネーム。ページ数の上限は無制限です。
※個人同人誌や個人アカウントのTwitter・pixivなど商業誌(WEB商業誌)ではないものに掲載したものなら応募可能です。
※ネームに限らず、完成原稿のご応募でも構いません。
※日本語以外の言語でのご応募はご遠慮ください。

・募集期間
2021年7月27日〜2021年9月20日23:59

・掲載する場合の原稿の締切、掲載時期の目安
(原稿の締切)2021年11月中旬予定
(掲載時期)2021年12月下旬予定
※相談の上、締切・掲載を後ろ倒しにすることも可能です。


ジャンプ+とは

ジャンプ+は現在1800万DLを突破したアプリ漫画雑誌です。


ジャンプ+の原稿料

読切の場合は、モノクロ1ページあたり9,000円以上(※)。
他誌でそれ以上の金額で実績のある方は相談の上、原稿料を決めさせて頂きます。
(※)その後、連載される場合は12,000円以上となります。


※掲載の合否は9月30日頃にお送りします。想定以上に応募作があった場合は、お時間を頂戴する場合がございます。
※返信は応募要項を満たしているものに限らせていただきます。


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【第78回】「SPY×FAMILY」「怪獣8号」「あやかしトライアングル」ネーム大公開!! 作品の魅力が伝わるネームづくりの極意

はじめまして!ジャンプ+編集部1年目のK谷です!
学生時代は医療系の勉強をしており、大学院では毎日顕微鏡で臍帯血(へその緒の血)の細胞を眺める日々を送っていました。今は少しでも早く一人前の編集者になれるよう、頼りになる先輩に色々なことを教えていただいきながら大好きな漫画を眺める毎日です!

そんな私が最初に「これは難しい…。」と思ったのが「ネーム」です。原稿になった漫画はよく目にする機会がありますが、ネームは今まで見る機会があまり無かったので「読みやすいネーム」の作り方が分かりませんでした。(「読みやすいネームなんて楽勝。」と思った方、まだサイトを閉じないでください。もう少しスクロールしていただくと、大人気作品を連載中の先生方のネームが…!もう少し、もう少しご辛抱ください…!)

「ネームは描いた本人が分かるように描けばいいよね。」と思う方もおられるかと思いますが、「読みやすいネームづくり」は漫画家を目指している皆さんにとっては重要な課題になります。
なぜ重要なのかというと、実はジャンプ+の連載会議には作品をネームでご提出いただくことになっているからです。読切作品をご提出いただく際も同様です。また、最近はジャンプルーキー!でもネーム原作のみを募集する漫画賞「少年ジャンプ+ネーム原作マンガ賞」(現在は応募を締め切っております)を開催しました。
このような理由から、作品の魅力が十分に伝わる「読みやすいネームづくり」は漫画家デビューには必要不可欠と言えます!

皆さん、「読みやすいネーム」「作品の魅力が伝わるネーム」を描いてみたくなってきましたか?
そんな皆さんのために今回はジャンプ+、週刊少年ジャンプでご活躍中の3名の先生方から連載作品の1話目ネームをご提供いただきました!素敵な作品を作っておられる先生方がどんな風にご自分の作品の魅力をネームで伝えたのか、しっかり見せていただきましょう!

一人目はジャンプ+大人気作品「SPY×FAMILY」の遠藤達哉先生のネームです。


最初にお見せするのは、メインキャラクターのロイドが登場するシーンです。
ネームの線は少なめですが、ロイドのクールな表情や敵の焦っている顔はしっかりと伝わってきます。
表情はキャラクターの感情が一番見える部分なのでネームでもしっかり描いていきたいですね。


次はロイドのアクションシーンです。
ロイドと敵のコマごとのポーズが一目で見て分かるので、激しいアクションなのにかなり読みやすいです!
また、ラストでロイドが椅子を敵に叩きつけているコマでは、折れた椅子の破片も省かずにきちんと描いてくださっているので、こういったところから戦いの激しさが伝わってきます。

最後は娘のアーニャのロイドに対する印象が変わった瞬間を描いたシーンです。
作品の見せ場では、キャラクターが一番かっこよく見える演出が必要になります。
ここでは、アーニャの表情からロイドの後ろ姿がどれ程かっこよかったかが伝わることにも注目していただきたいです。もしネームの段階だからといってアーニャの表情を曖昧に描いてしまったとすれば、このシーンの魅力はここまで伝わらなかったと思います。

以上遠藤先生のネームでした!
描きこみが多い印象では無かったのですが、それぞれのコマで伝えたいことがきちんと伝わるネームになっていましたよね。たくさん描きこめば読みやすいネームになるわけではない、ということがよく分かりました。
遠藤先生、ご協力いただき誠にありがとうございました!


二人目はジャンプ+史上最速コミックス累計300万部を突破した「怪獣8号」松本直也先生のネームです。

まずは討伐された怪獣が見開きいっぱいに描かれたページです。
この世界での「怪獣」のイメージが伝わってきますね。
そして怪獣だけを描くのではなく、怪獣に押しつぶされた建物や信号機を描くことで怪獣の巨大さと「マジで今週中に終わるのかよ…」という怪獣専門の清掃業務を行うカフカの台詞に読者が共感できるようになっています。
こういった部分を伝えるために、一番見せたい怪獣以外の部分も描き込む必要があったことが分かりますね。

続いてカフカとレノが怪獣に遭遇するシーンです。スピード感がビシビシ伝わってきます!
キャラクター同士の位置関係が分かるように描写してくださっているので、激しい動きがあっても混乱せずに動きについていけますね。
また、カフカとレノが来ている防護服のデザインなど省略してよい部分は省略していることに注目です。


最後は1話のラストシーンです。
カフカが怪獣になったコマは原稿になった時に、窓の外に大きな月が出ていた背景が印象深かったのですが、ネームの段階からそういった演出がきちんと描かれています。
この背景が白い壁か大きな月が見えるかでこのコマの印象は大きく変わりますよね…。
こういった演出の部分はネームの段階から入れておく必要がありそうです!

以上、「怪獣8号」松本先生のネームでした!迫力がビシビシ伝わってくるネームでしたね。
それぞれのコマで見せたいものを自分で決めて、それ伝えるのに必要なものを丁寧に描く重要性が分かりました。
松本先生、ネームをお見せいただきありがとうございました!



最後のお一人は週刊少年ジャンプで「あやかしトライアングル」を連載中の矢吹健太朗先生のネームです。
今回は連載会議用にかなり描き込みを多めにしたネームをご提供いただきました!もちろん、普段の週刊連載ではここまで描き込みの多いネームを作るのは難しいので、もう少しラフに描いたネームで打ち合わせを行っているそうです。なので、皆さんも「こんなに描き込まなきゃいけないのか!」とは身構えずに、矢吹先生のネームの魅力を探していきましょう!



最初にお見せするのは、すずの可愛さが目一杯表現されたシーンです。
すずが着ている洋服や靴も丁寧に描かれており、すずがどんな可愛いらしさを持った女の子なのかがよく伝わってきます!
「自分が可愛い/かっこいいと思うキャラクターはこれです!」ということが伝わるネームにすることが作品の魅力を伝えるネームを作る第一歩になりそうです。


次は祭里のアクションシーンです。
技の1つ1つの迫力が伝わってきます!かっこいいですね。
祭里がどんな忍者でどんな敵と戦うのかがよく理解できます。
決めポーズや決め台詞にはキャラクターの性格が映し出されるので、そういったシーンではキャラクターの仕草や表情の描写を丁寧するとキャラクターの魅力が伝わりますね!

最後に祭里が女の子になってしまう衝撃のシーンです。
女の子になった祭里をどう見せるかは1話の肝になるので、コマ割りや構図が正確に伝わるネームが求められます。
今回のネームは読者にどんな風に祭里を見せたいかがしっかり分かる内容になっていますよね!
読者をどうやって驚かせたいのか、頭の中にある作戦がネームを見た人に伝わるように描くのが大切なのかなと思います。

以上、矢吹先生のネームでした!
キャラクターの目までしっかり描き込まれていたので、キャラクターの感情が強く伝わってきましたね。
ここまで濃密なネームを描くのは大変かとは思うのですが、メインキャラクターの目だけはネームの段階から丁寧に描いてみるとキャラクターの魅力が伝わるネームになるかもしれません。

ここまで3人の先生方の素敵なネームをご覧いただきましたが、いかがでしたか?
線の密度は一人一人で違いはありましたが、どの先生も作品の魅力が伝わるネームになっていたと思います。
ネームは漫画の設計図であり、作品の出来不出来の半分はネームで決まるとも言われています。
ネームの時点から「読者の目」を意識して読みやすいネームを作ることは必ず作品の読みやすさにもつながるので、このブログの内容を参考に「読みやすいネーム」を意識して作っていただきたいです。

そして作品が完成したら、ぜひジャンプルーキー!に投稿又はジャンプ+にWeb持ち込みいただけると嬉しいです!!
編集部一同、いつでも皆さまの作品をお待ちしております。
最後になりますが、ご協力くださった遠藤達哉先生、松本直也先生、矢吹健太朗先生、本当にありがとうございました!


■少年ジャンプ+への持ち込みはコチラ↓

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【第77回】間違えると致命傷!? 新人作家さん原稿ミスあるある3選!

いつもジャンプルーキー!にご投稿ありがとうございます! 今回のブログはジャンプ+の小池均(こいけひとし)が担当させて戴きます。

抽象的・具体的とわず創作論は読んでいて楽しいものですよね。
そこで皆様の漫画をレベルアップさせる金言の様な創作論をご紹介…というわけでは今回はありません。
今回は逆に間違うとかなりヤバい。皆さんの漫画を「台無しにしない」ための注意項目のご紹介です。
題して「間違えると致命傷!? 新人作家さん原稿ミスあるある3選!」
面白い漫画を描くための方法論は一筋縄には習得できませんが、原稿を台無しにしないためのいくつかの方法は5分もあれば習得(確認)できます。
原稿を描きなれた方には当然の内容ばかりですが、今回あげた3点は未だに非常に多く、編集者として「何度言っても言い足りない。一生言い続けなければいけない」系の注意喚起です。事故を防ぐための事務連絡みたいなものとしてお付き合いいただければ幸いです!

*****

【1】セリフの文字の大きさが小さい
「そんな初歩的な!」と驚かれるかもしれませんが、マジのマジで多いです
絵を描くのが大好きな新人さんがキャラや背景を目いっぱい描いた結果フキダシが小さくなる場合や、ギャグ・コメディ作品を描く新人さんがこれまたノリノリでセリフ紡いだ結果メチャクチャ読みにくくなるケースが多発しております。

具体的なQ数はスマホで読む事を想定する場合「22Q」以上が望ましいです。
私が以前、週刊少年ジャンプに所属していた時は
『18Q以上推奨で小さくても15Qが限界。14Q以下は読者にかなりのストレスを強いる、ないし印刷が荒い場合そもそも読めない可能性も』
と先輩から教えを受けましたが、スマホで画面が小さくなった結果それより+4~5Qそれぞれ上昇している印象です。

文字は基本、大きければ大きいほど読みやすいです!
バランスは取る必要はありますが、基本「セリフは大きく!」を意識してみてください!


【2】画面の外側にフキダシやキャラの顔を寄せて描いてしまう
これもメチャクチャ多いです。
よくルールとして言われるのは「フキダシの文字やキャラの顔は基準枠内に収める」です。勿論こちらを守れば当然完全セーフなのですが、基準枠の外側に出てもちょっとぐらいなら別にセーフです。
ただ、とんでもなくはみ出て「外側の仕上がり枠に近づき過ぎてしまう」とNGになります。

「なんで? 仕上がり枠=スマホ・PC画面の表示枠なんだから大丈夫でしょ?」とお考えになる新人さんがいらっしゃるかもしれませんが、一般的な商業作品の場合は電子書籍だけでなく紙の書籍も想定したデータ(漫画画面)作りをします。
紙の印刷はアナログ・物理なので、絶対100%印刷や裁断がズレず仕上がり枠どおりの紙の書籍ができるとはなりません。残念ながら。
なので、それを想定して印刷所では「多少の余裕」を仕上がり枠から間引いてデータを作ります。
その「多少の余裕」を侵すくらい外側にフキダシや顔を置いた場合、印刷所の方はセリフの文字を小さくしたり、印刷面を縮小したりズラしたりなど読みやすさを犠牲にしながら事故防止の為に対応します。
それが悲劇の顛末です。

具体的には8~10ミリほど仕上がり線から余裕を持たせましょう!


【3】グレースケールはNG!
悲しいかな、これも多いです!
商業誌でモノクロ漫画を描く場合、基本的にグレースケールは使ってはいけません!

これも【2】同様、電子版と紙版の両方を想定した漫画データ作りをしないといけない事による弊害です。
アプリ雑誌で連載する上で、ないし電子版の単行本を出す上ではグレースケールは問題ありません。が、紙版だとグレースケールが再現できないからNGです。
アナログのモノクロ印刷では網点の密度で疑似的に濃淡(グレー)を作り出しています。同様の方法で濃淡を作るのがアナログ原稿で使うスクリーントーンです。
グレースケールの濃淡は上記の方法と違う表現。なので、アナログの印刷では綺麗に再現出来ないのです。

必ずデータはモノクロ2階調でお願いします!

*****

以上、ありがちな新人作家さんの原稿ミスをお送りしました。
最後にもう一つ。諸々のチェックのためにジャンプルーキー!を活用しましょう! 漫画が公開された時の完成形を画面で実際にチェックできるのは非常に有用です! 特に今回の【1】はバッチリチェックできます。
下書きの段階ならば読者には公開されませんので、「別にルーキーに投稿したい訳ではないのですが」という人にもおススメです。

ジャンプルーキー!では今後も皆様のご投稿をお待ちしております!



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【第76回】創作に役立つ、児童小説のおススメ3冊

ジャンプ+の林士平(@SHIHEILIN)です。

今回は、ジャンプルーキー!にご投稿頂いている皆様の創作に役立つ、児童小説のおススメ3冊をご紹介しようと思っております。
なぜ児童小説をオススメするか、簡単に説明します。

漫画は、絵と文字で構成されています。

「絵」の練習は、漫画・アニメ・イラスト・実際のモノ・人のデッサンや、模写等を通して「目」を鍛えてペンで実際に線を引いて、ブラッシュアップしていくものだと思います。

そして、絵の連続で描かれる漫画の「演出」や「間」「リズム」は、過去の名作や、売れた作品から学べます。勿論、漫画からだけではなく、映画やアニメ、ドキュメンタリー等からも、学習が出来ます。(今回はその話ではないので、演出等の話の詳細は、別の機会で。)

では、漫画の文字で構築されるモノローグ・セリフの「言葉」での表現部分は、どのように鍛えていくべきものなのでしょうか?
僕が思う成長方法は、上記に上げた「絵」の学習方法と考え方は一緒です。良い文章に触れて、何故良いと感じるのかを考えて、考えて、自分のものに出来るようにする。良い言葉に触れて、分析して、そして真似をしてみること。それが成長する一番の方法だと思います。
良い言葉を使える作家さんは、面白い漫画を描くことが出来る可能性が高いと、僕は考えます。

そして、良い言葉を知っている作家さんは、幼い頃から、良い言葉に触れた育った方が多い印象です。勿論、漫画・アニメ・映画だけでも、良い言葉に触れることは出来ます。ですが、良い「小説」良い「エッセイ」良い「詩」良い「文学」良い「文芸」には、本当に心に残る言葉が多いのも事実です。またエンタメとしての歴史が深いので、蓄積され洗練された「言葉」の数も多いです。

漫画家志望者は、「文字」の力を高めるために、「本」を読むべき、と僕は思っております。
ただ、新人作家さんと話していても、小説が苦手だ、文字を読むのが億劫だ、と仰る方が多い傾向にあります。そのような、本に苦手意識を持っていらっしゃる方に「入門編」としてオススメなのが、「児童小説」です。

オススメする理由は、
・圧倒的に読みやすい。
・大人が子供に読ませたいと考える「名文」が多い。
の2つです。

子供向けの小説なので、平易で分かりやすい表現が多いです。漢字に全てルビがふってあるので、読めない字がないです。また、大人が真剣に考えて子供に読んでもらいたい、と思う作品なので、読みやすくかつ、美しい文章が多いです。

まずは、入りやすいものから、文章を読む楽しさを覚えていきましょう。本を読む、文章を読む「楽しさ」を知ったら、きっと児童文学だけでなく、様々な名作小説に触れていくことも出来るようになるので。物語の世界は、漫画やアニメ、映画だけではないです。「文学」の世界にも広大に広がっています。是非に楽しんで、成長していきましょう。

さて、では入門編のオススメ児童小説は以下の3冊です。


○『二年間の休暇』 (ジュール ヴェルヌ著)

『十五少年漂流記』の方が聞いたことあるタイトルかもしれないですね。
僕にとっての、冒険小説の原体験の一つです。
夏の休暇を、船で海岸を一周して過ごすことになっていた十五人の少年たちが、思いがけない事故のため、無人島に漂着する。ときに反目しながらも、彼らは力をあわせてさまざまな困難を乗り越えていく物語。
年齢も国籍も全く異なった少年たちが、アクシデントによって余儀なくされた孤島でのサバイバルを経て人間的に大きく成長していくのですが、少年同士の確執など、等身大の少年達が生き生きと描かれています。
キャラクターだけでなく、物語を先へ先へ引っ張る「謎」の提示も上手い本作。是非に読んでみて下さい。


○『獣の奏者』(上橋菜穂子著)

日本生まれのファンタジー小説で、一番面白い作品はこれじゃないか、と個人的には思っている作品です。人と獣の友情。人々の欲望が生み出した歪な仕組み。国や歴史が覆い隠す真実…。平易な文章で構築されているのに、オリジナルな世界観をスルスルと読めることに驚くはずです。
難しい言葉でなくても、物語は紡げるし、心に残ることも出来ることが分かるはず。まずは1冊目から読んでみて下さい。きっと、すぐに二冊目が欲しくなるはずなので。


○カラフル(森絵都著)

第46回産経児童出版文化賞を受賞の本作。ジュブナイル小説の名作。
コメディタッチで、読み進めやすく、しっかり驚きもある物語。
有名なので、どこかしらで表紙は目にしたことがある人が多いかと思います。
シンプルで、爽快感ある、物語の強さを理解できるかと。こちらも小学校高学年でも楽しめる文章なので、小説の入門編には向いているかと思います!

以上です。
まだまだ、大量にオススメ小説はありますが、それはまた別の記事でいつか書けたら幸いです。ご自身の担当編集者にも、オススメの小説聞いてみると良いと思います…!

良い文章に触れて、自身の言葉の感覚を鍛えて、皆様の作品創りに生かしていってみてくださいね。
皆様の意欲作、ご投稿お待ちしております。


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