【第33回】ジャンプ編集部は持ち込みも大歓迎! 恐がらないで最初の一歩を踏み出そう!

ジャンプルーキー投稿者&読者の皆さん、こんにちは!

ジャンプ編集部のTです。


これは姪っ子(5歳)が描いてくれた僕の似顔絵です。

ほら、見て下さい。上手いでしょう!
ポイントは鎖骨までちゃんと表現された観察眼の鋭さ!!
5歳が描いたとは思えないでしょう!!? ね!!?



すでに耳元で
「集英社…集英社…集英社…いつか漫画家になるなら集英社…!」



と姪っ子には日々教え込んでいます。
「プリキュア」が大好きな彼女が、いつかどんな絵を描くようになるのか今から楽しみです!!




おっと……妙な時に叔父バカを発揮してしまった…。本題に戻りましょう。

今回は少しジャンプの原点に帰って、漫画家志望者の皆さんが一度は興味を持ったことがあるであろう
「アレ」について、お話をさせていただきます。



僕たち編集者は有望な漫画家さんと出会わないことには、本当に何も出来ません。



当たり前のことなのですが、どんなに僕たちが、毎日足が臭くなるまで働こうと、
仕事に没頭するあまり大学時代の彼女にフラれ(当社比で95%の新人がすれ違いを理由に別れる。)ようと、



真にやる気と可能性に溢れた漫画家志望者さんの担当につけないことには、何も作れないのです。

そんな僕たちが昔から一番大事にしているのが、そう…





持ち込み



です。





「持ち込みがこわい!」
という方も多いと思うので、いくつか写真を交えながら、今回はその様子を軽く紹介させていただきます。


『バクマン。』で見たことがある人も多いでしょう。

東京は神保町に立つ、このビルの1フロアにジャンプ編集部はあります。
向かいのビルが綺麗に映るほどにピカピカに磨かれたガラス張りのビル…。



でも恐れてはいけません。
ずばり、



編集部はここまで綺麗じゃありません(笑)


中の写真をいま撮って載せようかと思いましたが、正直「うわぁ…」って声が思わず漏れてしまったので、自主規制ということで止めておきます。


たまに取材やTwitterで写真が上がっているので、興味がある人は検索してみてください。きっと「うわぁ…」って声が思わず漏れるに違いありません。






さあ、エントランスから中に入ってみましょう!




肝心の持ち込みスペースの前に、まず目に飛び込んでくるのは、正面入って右手にある
「集英社ギャラリー」です。
ここでは、その時々の話題作が展示されています。
持ち込みの帰りに是非寄ってみて、こんな風にイメージを膨らませてみてください…




数年後、ここに展示されているのは、自分の作品かも!!と





ここが玄関を入ってすぐにある受付と持ち込みスペースになります。
発売中の雑誌もここなら読めちゃうので、志望の雑誌以外の情報も広く仕入れましょう!





そして、こちらが打ち合わせスペースです。
たまに妙な選曲のBGMが流れていますが(笑)非常に落ち着いて打ち合わせが出来るようになっています。



毎日打ち合わせをしていると見慣れてしまいましたが、漫画家志望者の皆さんにも、ぜひ
「見飽きたよ!」って言えるようになるまで、ここに来てもらえたらと思います。



そう言える頃にはきっと、あなたの努力に見合っただけの力がついているのではないかと思います。



そして今日は、デビューを目指す新人作家のHさんが持ち込みに来てくれました。

この方は、昨年「ジャンプルーキー」に作品を投稿してくれて、僕の方から声をかけさせてもらいました。
最近、東京に上京してきて、今は毎月、こうやって持ち込みに来てくださいます。



そして、なんと今日は…



2週間で4本!




ものネームを描いて持ってきてくれました。



(うお、すごいな…!いやいや、待てよ、でも4本もあるんだったら、クオリティはそうでもないのではないか…。よし、読ませてもらおう!)




・・・・・




(おお、1本目、社会問題をコミカルに料理している。なかなか面白い…)




・・・・・・・・・・




(おお、2本目はバイクの話か…アクションがカッコいいし、これもなかなか面白い…!)




・・・・・・・・・・・・・・・




(3本目はヒロインが可愛いぞ…。この方向で伸びていく可能性もあるのか…!!)




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




(4本目はリアルなスポーツを扱いながら、バカバカしいテーマを楽しく描いている。これも良い!!!)




なんでしょう…なんと言うか、


驚くとともに、


すごく嬉しい気持ちになりました。




この内の何作品かは、近いうちにジャンプルーキーに投稿されるのではないかと思います。楽しみにしていてもらえたらなと思います!





あ、でも、4本も持ってきてくれたから飲み物を出したというわけではありません(笑)
よく「コーヒーが出てくるようになったら期待されている!」という説を聞きますが、多分、担当者によってマチマチだと思います。





ちなみに、うちの名物は「氷コーヒー」です。
氷にコーヒーの味がついていて、飲んでいるうちにだんだん美味しくなっていくという一品。ぜひ、頼んでみてください。






つらつらと書いて疲れてきたので、まとめに入りますと、漫画家さんが、こちらの想像を超えてきてくれた時、その驚きこそが、僕たちにとって



最大の幸福



なのだと考えています。


それこそ疲れも足の臭さも一瞬で吹き飛びます。この驚きが、時にドカンと、時にじわじわと、読者の皆さんに広がっていくようにしたいなと思っています。





最初の一歩は「持ち込み」でも、地方にお住まいの方は「ジャンプルーキー」への投稿」でもどちらでも良いと思います。皆さんと皆さんの作品にお会いできるのを、心から楽しみにしています!!!





さぁ、一緒に面白い漫画を作りましょう!!!












オマケ1
:ジャンプ編集部のフロアにある打ち合わせスペース。

ここでは連載中の先生もよく打ち合わせをしています。最近しれっと椅子が新しくなって、座り心地が良くなりました。
このフロアで打ち合わせするようになったら、もしかして認められた証かも…!?



オマケ2
:親愛なる後輩のSQ.編集部O君です。

『ヘタリア World☆Stars』を担当しています。新人さんとの打ち合わせを頑張りすぎて、あまりに疲れた彼は、上司が椅子として持ち込んだバランスボールにへたり込んでしまいました。
あ、僕もたまにこっそり座りますが、はっきり言って、バランスボールは仕事がしづらいと思います。

【第32回】どうやって作られる!?コミックスの顔!“コミックスカバー”の作り方を徹底紹介!!

今回は、コミックスカバーの制作過程に迫ります!

マンガの数だけ、コミックスカバーにも多様なデザインが存在します。

キャラクター推しなカバーデザイン。
書店で目立つカバーデザイン。
デザインがカッコいいカバーデザイン。
タイトルがアピールされてるカバーデザイン

などなど・・・。

そんなコミックスのカバーがどのように、作られているのか。

作家さん、担当編集者、デザイナーさんなど、関わる人たちの汗と涙の激動の制作過程に密着!
実際に、少年ジャンプルーキー出身作家であるメガサワラ先生の『スライムライフ』2巻を例に、ご紹介します!

*****

1.デザイン案の打ち合わせ、イラストの制作

まずはデザインの大きな方向性について、作家さん、デザイナーさん、担当編集者とが相談しました。

最下級モンスター"スライム"とプライドの塊"黒魔道士"が贈るゆるぷにスローライフ物語!! →コミックス第1巻はこちらから!


作家この作品はスライムの可愛さがメインですが、黒魔道士ダルルの可愛いさを求める声も大きいので、ダルルの可愛い表情をもっと見せたいです。

担当激しく同意です! 1巻より笑顔の可愛い絵にしましょう。ただ、1巻ではスライムの顔が潰れてしまっていたので、そこは反省点として修正したいですね。

デザイナーそれではその方向性で、いくつかラフを用意しますね。

作家&担当お願いします!!


ということで、“ダルルの表情を明るく” そして “スライムの顔を潰さずに可愛さを表現する” というコンセプトに決まりました。
そしてデザイナーさんが考えてくれたラフがこちら。

手書きのダルルとスライムが色んなパターンで可愛さを表しています。


作家どれも可愛いですね!! 個人的には左と真ん中のダルルが可愛くて好きです!

担当真ん中は1巻の構図にちょっと近いのが気になります…。ただダルルの表情は一番可愛いですね。それにしてもどれも素敵なラフで、素晴らしいです。

デザイナーありがとうございます。大好きな作品なのですぐに構図は思い付きました! 中でも可愛くて仕方ないダルルの叫び「うっはぁぁぁ!!」はぜひ、やりたかったんです。なので真ん中はイチオシです!!

作家あと、イラストの顔を大きく目立たせたいですね。

デザイナー確かに、書店で並んだ時にこの可愛い表情を大きくして目を引きたいですよね。そういった意味では右と左はスライムとダルルの顔が離れているから小さくなってしまうかもしれません。

担当では、真ん中ですかね? ただダルルが目をつぶってしまっているのは修正したいです。書店で並んだ時に目が合わないとお客さんの目に留まりにくいかもしれませんね。

作家なるほど。

打ち合わせの意見を踏まえ、作家さんが描いたイラストがこちら。

抱きついたダルルの表情が可愛いく、1巻とも違いスライムの顔も潰れずにしっかりとしています。


担当イラストありがとうございます! ダルルの表情が可愛いです! ただ一点、申し訳ないのですが、スライムの笑顔Ver.も見てみたいです。

作家任せてください!

担当の要求に快く答えてくれ、“スライムの可愛い表情”に修正をしたイラストがこちら。

“ダルルの表情を明るく” そして “スライムの顔を潰さずに可愛いさを表現する” という最初のコンセプトに近づきました。
完成まであとわずか。


担当&デザイナースライムも笑顔の方がやっぱりいいですね!

作家ですよね! 修正してよかったです!

デザイナーあと色味で相談なのですが、ダルルとスライムの服が同色なのがちょっと気になりませんか?

担当確かに同色で沈んで見えますね。1巻の色味に合わせたモノにしたらどうでしょう。


そして、色味を調整したモノがこちら。

ダルルの髪と服が1巻の色味に近づきました。

これでカバーイラストが完成です!


2.デザイン作業、入稿&校正作業

完成したイラストを、デザイナーさんがタイトルロゴを入れたりして、デザインを組んでいきます。

そして、デザインしたデータを印刷所に入稿します。
待つこと1週間近く。

印刷所から初校紙という、チェック用の紙が届きます。
実際のコミックスと同じような、光沢の貼ってある加工もされています。

パソコンの画面でみたデザインと発色や見え方が違うこともあるので、チェックします。


担当印刷所からカバーの初校が届きました。ご確認ください。

作家ちょっとダルルの顔、ピンクが強いですね。

担当スライムももう少し透明感を出して欲しいです。ちょっと黄色っぽいかな。

デザイナーそうですね。それらを修正しつつ、ロゴに使用している特色の蛍光グリーンを強めて、もっとロゴを目立たせましょう。

作家&担当お願いします!!


色味を確認して、修正箇所を書き入れます。

そして印刷所に初校紙を戻します。

修正指示を書き入れます。


そして待つこと4日ほど。
再校紙と呼ばれる、初校の修正を反映されているかを確認するモノが届きました。

画像では伝わりづらいですが、ダルルの肌の色味が1巻の透明感に近づきました。特色も強くなりタイトルがより目立つようになりました。


再校紙と初校紙を見比べて修正が反映されているかを確認。

担当カバーの再校が届きました! いい感じです!

作家うん、素晴らしい! ありがとうございました!


今回は再校時の修正はなかったので、印刷所に戻して、作家さん、担当編集、デザイナーさんの作業はこれにて終了。


3.ついに完成!!

発売日から数日前、
編集部に「見本本」と呼ばれる完成したコミックスが一足早く届きます。

作家さんやデザイナーさんのこだわりがたくさん詰まった満足の一冊。

担当メガサワラさん! 見本本が届きました!!

作家ありがとうございます!! 初めて書店で自分のコミックスが並んでいるのを見た時もそうですが、実際に完成したコミックスを手にした時の、この感動は何にも代えがたいものですね!! 連載をしながらのコミックス作業は本当に大変でしたが、今は早く読者の人に読んでもらいたい気持ちでいっぱいです。

担当本当にお疲れさまでしたー! 2巻の作業が終わって、さっそくなんですが3巻の打ち合わせを…。

作家……頑張ります。


こうして連載が続く限り、コミックス仕事との並行作業は続いていくのでした。


*****


今回はカバーの制作工程に迫ってみました。
作家さんのこだわりや、デザイナーさんとのやりとりなど、コミックス完成までの労力が伝わったでしょうか。

WEBマンガでは、連載をしてもコミックスが出せない!確約されない、という事が多々ありますが、ジャンプ+は、連載作品は基本的にコミックスを全て出させていただいています。

ルーキー出身作家さんによる連載作も、これまでたくさんのコミックスを刊行させていただきました。
その数、ルーキー開始から3年間で、16作品!!
(※今後刊行確定の作家も含みます)

ジャンプ+は、ルーキー出身の新人作家さんや、初めてコミックスを刊行する作家さんが困らないよう、全力でサポート致します!


今月もルーキー出身作家さんによる3作品のコミックスが発売されます。

コミックスは3月2日(金)発売!!

カバーデザインなど、こだわり抜いたコミックスをぜひ書店で探してみてください!!

ジャンプルーキーはプロ漫画家への最短ルート!
連載作家、そしてコミックス刊行を目指して「ルーキー」への沢山の投稿をお待ちしています!


少年ジャンプ+で絶好調連載中!! こちらからご覧ください。

[少年ジャンプ+]スライムライフ
[少年ジャンプ+]ぼくたち保育科高校1年生
[少年ジャンプ+]心臓に杭を打ちつけて

【第31回】準備期間、作画環境…ジャンプ+連載作家の執筆事情を大公開!

わずか3年でルーキー出身の少年ジャンプ+での連載作家は22名となりました。
新人漫画家の皆さんの中には「連載が決まったらどうすればいいかわからない…。果たして自分にできるのだろうか…。」という不安もあると思います。
そこで、現在少年ジャンプ+で連載中のルーキー出身作家のうち4人の先生方に、連載事情をインタビューしてみました。

*****

※今回はコミックス第1巻が絶賛発売中の4人の先生にお願いしました。

◆「心臓に杭を打ちつけて」大宮嵐先生

◆「ぼくたち保育科高校1年生」弾正よしかげ先生

◆「スライムライフ」メガサワラ先生

◆「ハイリスクミッションセラピー」仲島歩先生

*****

『心臓に杭を打ちつけて』/大宮嵐先生
一族繁栄の宿命を背負ったヘタレ吸血鬼とパリピJKのヤバたんラブコメ!! →コミックス第1巻はこちらから!

―――連載が決まってからの準備期間はどのくらいでしたか?

連載が決まったのが1月中旬で連載開始が6月だったので、準備期間は大体5ヶ月くらいだったと思います。アシスタントさんを探したり、ひたすらネームを作り原稿を描いていました。

―――作画環境を教えてください。

ノートパソコンペンタブCLIP STUDIOで描いてます。

―――連載が始まってからの1週間のスケジュールを教えてください。

話によってかなり違うのですが……筆が遅いのでネームより作画に時間がかかることが多いです。勿論ネームに時間がかかることもあります。

―――アシスタントやヘルプは何人いらっしゃいますか?また、どういった作業をお願いしていますか?

背景メインのアシスタントさんが2人仕上げメインのアシスタントさんが1人ヘルプのアシスタントさんが1人です。
字とラフ絵で指示を大まかに書いて、わかりにくい指示や質問があればSkypeのチャットやLINEでその都度ご連絡いただいています。背景は全てお願いしています。仕上げはトーンや効果などをお願いしています。ただ、時間がなかったりアシスタントさんの都合がつかない場合、また大事なシーンやこだわりのあるところは自分でやっています。
アシスタントの皆様がいなければ成り立っていません。

―――連載を始めて一番辛かったことはなんですか?

自分がここにいるレベルでないことを一番理解しているのでずっと辛いです!!

―――連載を始めて一番嬉しかったことはなんですか?

SNSで読者の方が感想をくださった時は本当に嬉しくて感謝の気持ちでいっぱいです。それと週刊少年ジャンプに大きく告知を載せて頂けた時と、ジャンパラvol.172で「STEEL BALL RUN」の隣に配置されていたことです。

*****

『ぼくたち保育科高校1年生』/弾正よしかげ
保育科に通う男女の恋に煌き、学業に燃える青春保育科コメディ!! →コミックス第1巻はこちらから!

―――連載が決まってからの準備期間はどのくらいでしたか?

半年くらいです。3話まで作業しました。

―――作画環境を教えてください。

Mac Proでクリップスタジオ。個人的に液タブだと作画が崩れてたので、今は板タブで描いてます。

―――連載が始まってからの1週間のスケジュールを教えてください。

2日でネーム作業、4日で作画です。データが飛んで総崩れしたこともあります、今です。

―――アシスタントやヘルプは何人いらっしゃいますか?また、どういった作業をお願いしていますか?

アシスタントさん1名、ヘルプさん1名です。主に背景をお願いしてます。

―――連載を始めて一番辛かったことはなんですか?

週刊ペースと、単行本作業の並列は辛いです。

―――連載を始めて一番嬉しかったことはなんですか?

読者さんから感想を頂けることです

*****

『スライムライフ』/メガサワラ
最下級モンスター"スライム"とプライドの塊"黒魔道士"が贈るゆるぷにスローライフ物語!! →コミックス第1巻はこちらから!

―――連載が決まってからの準備期間はどのくらいでしたか?

だいたい3ヶ月くらいです。

―――作画環境を教えてください。

ネームから作画まで全てパソコンでおこなっています。

―――連載が始まってからの1週間のスケジュールを教えてください。

月曜日から木曜日までネームを切って、金曜日から日曜日で作画してます。

―――アシスタントやヘルプは何人いらっしゃいますか?また、どういった作業をお願いしていますか?

アシスタントさんは2人います。背景や小道具、仕上げなどをしてもらっています。

―――連載を始めて一番辛かったことはなんですか?

最初の数話が一番辛かったです。何をどう描いて話をどう膨らませるのかとか、余計なことばかり考えてしまい全然描けませんでした。

―――連載を始めて一番嬉しかったことはなんですか?

よくお世話になっている地元の本屋さんが自分の単行本をレジ前で売ってくれてたんです。 子供の頃から通っていたお店なので、すごい嬉しかったです。

*****

『ハイリスクミッションセラピー』/仲島歩
もんでもんであの娘をすくえ!あの娘とぼくの絶対秘密の医療行為ラブコメディー!!! →コミックス第1巻はこちらから!

―――連載が決まってからの準備期間はどのくらいでしたか?

5ヶ月間でした
ただはじめの2ヶ月は引っ越しや新居の片付け、コミスタ→クリスタへの作画ソフト移行の勉強などでバタバタしてましたので主に残りの3ヶ月で1〜4話の作画などをしていました。

―――作画環境を教えてください。

今は作画ソフトがクリスタ(クリップスタジオ)で、13インチのワコムの液タブを使用してます。ネームから仕上げまでフルデジタルです。
4話くらいまでは下書きはアナログでした。(えんぴつで落書き帳に下書きして、それをスキャンしてパソコンでペン入れ)
あと0話だけはコミスタ(コミックスタジオ)と板タブ使いました。

―――連載が始まってからの1週間のスケジュールを教えてください。

連載始まって2〜3ヶ月くらいは原稿のストックもあってスケジュールに余裕があったんですが、ストックがなくなってからの現在はネーム4日作画3日とかが多いでしょうか。
スケジュール管理が下手っぴなのでお休みはなかなか取れず。。いつもギリギリのスレスレのよれよれで生きております。
あ、でもネームや原稿中に寝込むタイプのお休みなら…そこそこあります。(あるんかい)

―――アシスタントやヘルプは何人いらっしゃいますか?また、どういった作業をお願いしていますか?

在宅のアシスタントさんをお願いしてまして、毎週固定で入ってくれる方が2人います。お願いしてる作業は背景全般とトーン全般です。あと小物とか。小物でもアホっぽいものは自分で書くことが多いです。アホじゃない綺麗な小物はアシスタントさんが描いていると思ってもらって大丈夫です。

―――連載を始めて一番辛かったことはなんですか?

ネームができないときは辛いですね…あと、原稿が忙しくてスーパーの見切り品を探しに行けないのも非常に辛いです。

―――連載を始めて一番嬉しかったことはなんですか?

なんだろう…タイトルロゴができたときとかめっちゃ嬉しかったです。
コミックスの表紙ができたときも相当嬉しかったですし、コミックス買いました!と読者の方からご報告いただく度に最高でしたし、毎週たくさんの応援コメントを頂戴できてることも素晴らしい気持ちでいっぱいです
そもそもジャンプ+で連載をしていること自体がものすごく嬉しいことです。
どれもこれもほんとうにありがとうございます!
一番がわかんなくてすみません!笑

*****

ジャンプ+では連載ペース、ページ数など担当編集と打ち合わせしながら調整することが可能です。
勿論、アナログ作画でも構いませんし、アシスタントを入れずに仕上げまで自分独りで描いている作家さんもいらっしゃいます。自分に合った執筆スタイルを研究しつつ、自分にしか描けない漫画を追求してください。
連載作家を目指して、「ルーキー」への力作の投稿お待ちしています!


少年ジャンプ+で絶好調連載中!! こちらからご覧ください。

[少年ジャンプ+]心臓に杭を打ちつけて
[少年ジャンプ+]ぼくたち保育科高校1年生
[少年ジャンプ+]スライムライフ
[少年ジャンプ+]ハイリスクミッションセラピー

【第30回】変わるデジタル漫画表現 挑むルーキー出身作家に聞く!!

皆さま、明けましておめでとうございます!
本年もジャンプルーキーをよろしくお願い致します。

さて、現在ジャンプ+では「冬の読切祭」を開催中です!
ジャンプルーキー出身作家の新作も続々と登場しています!

ということで今回は、「冬の読切祭」で縦読みマンガの『鬼の影』を、8月にはフルカラーの『夜ヲ東ニ』をジャンプ+に掲載し、デジタル漫画ならではの表現に挑むアンギャマン先生にお話を聞きました。

これから投稿を考えている方も、現在投稿されている方も、ぜひ参考にしてください!


*****

―――アンギャマン先生のジャンプ+デビューまでの経緯を教えて下さい。

もともとはネットを中心に旅漫画などを公開していて雑誌投稿などはほとんどしていませんでした。
色々と生活の変化があってやっぱり漫画を仕事にしなきゃと決心して『河童と仙人と』という作品を描いてジャンプルーキーに投稿しました。
賞などは頂けませんでしたが、しばらくたってから担当さんからご連絡いただきまして打ち合わせの末にジャンプ+に読切を載せて頂く事ができました。

ジャンプルーキー投稿作『河童と仙人と』

(※編集部注:ジャンプルーキーでは全作品をジャンプ編集者がチェックしています。ルーキー賞などに選ばれなくてもスカウトされる可能性も。具体的な数は公表はしておりませんが、多くの有望な方へスカウトをしております。)

―――なぜジャンプルーキーに投稿しようと思ったのでしょうか?

もともとジャンプは年齢的に弾かれるようなイメージがあって全く投稿していなかったんですが、ジャンプルーキーはweb漫画も受け入れているのがわかって、いままでやってきた形ともつながるなと思って投稿してみました。

―――実際に投稿してみてどう思いましたか?

やはりジャンプというネームバリューがすごくて、いままでなら考えられない数の人に読んで頂くことができ、とてもうれしかったです。
また、わたしのように賞をとれなくても担当さんについていただくこともあるというのはジャンプルーキーの魅力だと思います。

―――色の独特な表現も話題となった『夜ヲ東ニ』、どんな反響がありましたか?

色の独特な表現も話題となった『夜ヲ東ニ』

多くの方に誉めて頂けた一方で、「荒削り」というのが一番大きな評価だったとおもいます。
自分としてはずっとweb上に作品を発表してきてweb漫画でしか出来ないことを模索してきたつもりなので、それがすこしでも生かすことができたかなと思います。

―――今回『鬼の影』では縦読みマンガに挑戦していますが、描いてみてどのように感じましたか?

縦読みマンガの『鬼の影』

通常の横開きのようなページをめくるという区切りがなく常に連続性のあるコマ運びが出来るのが面白いと思います。
独特なスピード感をつくれるというか。
課題としては見開きのような大きな画面で迫力を出すことができないので工夫が必要だなと感じました。
縦書きならではの迫力の出し方もきっとあると思います。

―――今後の意気込みを教えて下さい

連載を勝ち取りたいと思います。

ご協力ありがとうございました!

*****


いかがでしたでしょうか?

ジャンプルーキーではフルカラー、縦読みマンガなど新たなマンガの可能性にチャレンジする方も大歓迎です!ジャンプルーキーからジャンプ+へデビューする方も続々と誕生しています。

冬の読切祭!!

「冬の読切祭」に新作を掲載しているジャンプルーキー出身作家はコチラ!

FLEAGHT-フリート-』原作:成田成哲(作画:後藤慶介)
鬼の影』アンギャマン
ロストサマーメモリー』梶川岳
欲(仮)』かざあな
雨音く君の綴る音』eminica
ど忘れゴッデス』ヘルムホルツ打楽器

ぜひ、読んでみてくださいね!
それでは、皆さまのご投稿おまちしております!

【第29回】おかげさまで3周年!「少年ジャンプルーキー」の歩み

WEBマンガ投稿・公開サービス「少年ジャンプルーキー」が3周年を迎えました。

3年間の歩みをご紹介したいと思います。



3年間で、「ルーキー」投稿者からこれだけ多くのデビュー作家が生まれました。

たくさんの投稿者と読者が集う、大きな広場に成長しました。

感謝の気持ちと共に、これからも一層「少年ジャンプルーキー」を盛り上げて参ります。
ご期待ください。


週刊少年ジャンプ編集部



その他の3周年記念特別企画はこちら


3周年記念特別企画!漫画の未来と、新人作家への熱き想いを語りつくす!「週刊少年ジャンプ」「少年ジャンプ+」編集長対談を公開!


3周年記念!「ルーキー」特製ポロシャツを抽選で3名様にプレゼント!応募期間:2017年12月1日~12月31日(23:59)まで。 ※応募は締切りました。

【第28回】新メンバー続々加入!新副編集長から投稿者の皆様に熱いメッセージ!

いつもジャンプルーキーにご投稿ありがとうございます!

ここ数か月は受賞作多数の豊作の月が多く、編集部一同ホクホクしております。

さて、先月のブログ【第27回】ではジャンプ+に新加入したメンバー二人をご紹介させて頂きましたが、ジャンプ+編集部には他にも加入者がいるのです!


そのメンバーが「俺、インタビューされてないんだけど…」とちょっぴり拗ねていたので(?)、インタビューしました!


*****

【新副編集長 N】

今年の6月から週刊少年ジャンプ編集部からジャンプ+に副編集長としてスライド加入したベテラン編集。
ジャンプ編集部では『初恋限定。』『私立ポセイドン学園高等部』『ぬらりひょんの孫』『チャゲチャ』『ねこわっぱ!』『LOCK ON!』『少年疾駆』『恋染紅葉』『タカマガハラ』『食戟のソーマ』『ポチクロ』『背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~』『ゆらぎ荘の幽奈さん』『シューダン!』など多数の作品を立ち上げから担当。
その他にも『いちご100%』『HUNTER×HUNTER』『ボボボーボ・ボーボボ』(真説ボボボーボ・ボーボボ)『D.Gray-man』『いぬまるだしっ』など担当作品多数。


現在の担当作:『青のフラッグ』『ラブデスター』『ハイリスクミッションセラピー』『オトメの帝国』

※編集部注:ジャンプでは副編集長は担当作品を持たないのですが、ジャンプ+の副編は編集部全体の管理・運営だけでなく漫画担当もします!「プレイング・マネージャー」というやつですね。なんだかカッコいい!


<好きな漫画5作品>※集英社作品以外
・寄生獣
・宮本から君へ
・MASTERキートン
・うしおととら
・国民クイズ


<ルーキー投稿者の皆様へ一言>
投稿をしようかなと迷っている人、ちゃんとしなきゃとか思わなくてもいいです。ごりっとした君の中にある「何か」をどろっと作品に乗っけてもらえばキミの吐き出した「何か」にびりびりっと来る読者がいるかもしれません。

基本はこのスタンスでいいと思います。

でも、根がまじめでちゃんとしなきゃって思ってる人、それはそれできちっとしたまじめな作品をしっかり描けばその作品の完成度に凄いっと感動する読者がいるかもしれません。

どんなタイプの人でも漫画家にとって大事なのは「自分を出すこと、自分の強みを生かすこと」だと思います。

どちらにせよ、投稿しようかどうか迷っている人、向いている向いていないとか、出そうか出さないでおくかを悩むより描いてみた。出してみた。を思い切ってやってみてください。

人に読まれるドキドキを一度味わってそこから自分がどこまでいけるか試してみましょう。

夢が夢でなくなるかもしれません。

ジャンプ+編集部は色んなタイプの人たちの色んなタイプの漫画を楽しみにお待ちしています!


*****

いかがでしたか?

「一言お願いします」と頼んだら、一言では済まないアツいコメントをもらいました…!

ジャンプルーキーに集まってくれている多数の才能に負けないよう、我々ジャンプ+編集部もどんどん人員を拡大しておりますので、これからもどんどん作品を投稿してください!

また、第2回 矢吹健太朗 漫画賞も絶賛投稿受付中ですので、是非挑戦してみてください!


【第27回】色々数値が凄いぞ!凄いからパワーアップさせるぞ!ジャンプルーキー!

いつもジャンプルーキーにご投稿ありがとうございます。


ここで皆様に一つニュースが。

なんと、ジャンプルーキーの投稿作品数が10,000作品を突破いたしました!

重ねてありがとうございます。


いまや、ジャンプルーキーは一か月の平均投稿作品数が300作品を超えました。


2016年5月20日のブログ「数字で見る少年ジャンプルーキー」が本オープンから約1年の数値ですが、それを見ると月の平均が250作品とあります。
着実に成長しております。

「300作品って多いのか?」と思うかもしれませんが、これはめちゃくちゃ多いです!
紙の雑誌で日本一の投稿者数であろう週刊少年ジャンプの『JUMP新世界漫画賞』『手塚賞』と比べても誇れる数字です。


ルーキー出身の作家も続々誕生中です。


連載作家も20人!


(受賞作ではなく)新作読切を掲載した作家ものべ50人!


となりました。2016年5月からは連載が16人増、新作読切掲載が34人増です。



ますます盛り上がるジャンプルーキー!!!
ただ、「作品数増えると自分の作品が埋もれちゃうなぁ」とご心配の方もいるかもしれません。
ということで、その日々増える投稿者の皆様の熱意に対応するため、、、


編集部員を2人増量しました!


「最近、以前より編集部バッジの付く数多くない?タイミング早くない?」とお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。理由は超やる気あるこの2人増量です。

ということで、その2人を紹介します。
略歴、ルーキーへのメッセージ、好きな漫画5つを聞いてみました。
※好きな漫画は集英社作品だとカドが立つので、集英社以外から選出です。

バッジや賞の講評では、なかなか「顔が見えない」のが編集部員だと思いますので、その顔の一端が見えると幸いです。


【新メンバー1 編集部員T】
ジャンプ+編集部に新加入した中堅編集。
週刊少年ジャンプ、ジャンプSQ.と渡り歩き、歴代担当作は「ピューと吹く!ジャガー」「テガミバチ」「D.Gray-man」「ロザリオとバンパイア」「双星の陰陽師」「大正処女御伽話」等々であらゆるジャンルのオールラウンダー。果ては、レジェンド藤子不二雄Ⓐ先生まで。

<好きな漫画5作品>
・MAJOR
・フルーツバスケット
・敷居の住人
・エアマスター
・SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん

<ルーキー投稿者の皆様へ一言>
良くも悪くもきちんとした紙の雑誌編集歴の長い自分からすると、自由な作風が新鮮で仕事の合間にいつも見てます。期待したい作品は「今ジャンプ+に連載してない作品です」。少女漫画もどんと来いでお待ちしてます。


【新メンバー2 編集部員F】
ジャンプ+の新入社員。
学生時代はマンガについてのビジネス書を出版するほどの漫画好き。連載作家を早くも複数抱え、やる気をルーキーにもぶつけるフレッシュマン。

<好きな漫画5作品>
・プラネテス
・うえきの法則
・GTO
・WORKING!!
・ひだまりスケッチ

<ルーキー投稿者の皆様へ一言>
才能ある投稿者の方は編集部員の取り合いなので、休日もスマホからルーキーを見てます。投稿者の皆さまには「自分にしか描けないもの」をお願いしたいです。ジャンルはなんでも構いません。才能をぶつけて欲しいです。


というわけで、新加入2人の紹介でした。
Fも言ってますが、編集部員が「これは!」と思った作家さんには登録されている連絡先へ即連絡させていただきます。

また、編集部員増量だけでなく、先日ルーキーのシステムその他もパワーアップしました。
今後とも皆様の熱量に合わせてパワーアップしていきます。

ご投稿お待ちしております!