【第31回】準備期間、作画環境…ジャンプ+連載作家の執筆事情を大公開!

わずか3年でルーキー出身の少年ジャンプ+での連載作家は22名となりました。
新人漫画家の皆さんの中には「連載が決まったらどうすればいいかわからない…。果たして自分にできるのだろうか…。」という不安もあると思います。
そこで、現在少年ジャンプ+で連載中のルーキー出身作家のうち4人の先生方に、連載事情をインタビューしてみました。

*****

※今回はコミックス第1巻が絶賛発売中の4人の先生にお願いしました。

◆「心臓に杭を打ちつけて」大宮嵐先生

◆「ぼくたち保育科高校1年生」弾正よしかげ先生

◆「スライムライフ」メガサワラ先生

◆「ハイリスクミッションセラピー」仲島歩先生

*****

『心臓に杭を打ちつけて』/大宮嵐先生
一族繁栄の宿命を背負ったヘタレ吸血鬼とパリピJKのヤバたんラブコメ!! →コミックス第1巻はこちらから!

―――連載が決まってからの準備期間はどのくらいでしたか?

連載が決まったのが1月中旬で連載開始が6月だったので、準備期間は大体5ヶ月くらいだったと思います。アシスタントさんを探したり、ひたすらネームを作り原稿を描いていました。

―――作画環境を教えてください。

ノートパソコンペンタブCLIP STUDIOで描いてます。

―――連載が始まってからの1週間のスケジュールを教えてください。

話によってかなり違うのですが……筆が遅いのでネームより作画に時間がかかることが多いです。勿論ネームに時間がかかることもあります。

―――アシスタントやヘルプは何人いらっしゃいますか?また、どういった作業をお願いしていますか?

背景メインのアシスタントさんが2人仕上げメインのアシスタントさんが1人ヘルプのアシスタントさんが1人です。
字とラフ絵で指示を大まかに書いて、わかりにくい指示や質問があればSkypeのチャットやLINEでその都度ご連絡いただいています。背景は全てお願いしています。仕上げはトーンや効果などをお願いしています。ただ、時間がなかったりアシスタントさんの都合がつかない場合、また大事なシーンやこだわりのあるところは自分でやっています。
アシスタントの皆様がいなければ成り立っていません。

―――連載を始めて一番辛かったことはなんですか?

自分がここにいるレベルでないことを一番理解しているのでずっと辛いです!!

―――連載を始めて一番嬉しかったことはなんですか?

SNSで読者の方が感想をくださった時は本当に嬉しくて感謝の気持ちでいっぱいです。それと週刊少年ジャンプに大きく告知を載せて頂けた時と、ジャンパラvol.172で「STEEL BALL RUN」の隣に配置されていたことです。

*****

『ぼくたち保育科高校1年生』/弾正よしかげ
保育科に通う男女の恋に煌き、学業に燃える青春保育科コメディ!! →コミックス第1巻はこちらから!

―――連載が決まってからの準備期間はどのくらいでしたか?

半年くらいです。3話まで作業しました。

―――作画環境を教えてください。

Mac Proでクリップスタジオ。個人的に液タブだと作画が崩れてたので、今は板タブで描いてます。

―――連載が始まってからの1週間のスケジュールを教えてください。

2日でネーム作業、4日で作画です。データが飛んで総崩れしたこともあります、今です。

―――アシスタントやヘルプは何人いらっしゃいますか?また、どういった作業をお願いしていますか?

アシスタントさん1名、ヘルプさん1名です。主に背景をお願いしてます。

―――連載を始めて一番辛かったことはなんですか?

週刊ペースと、単行本作業の並列は辛いです。

―――連載を始めて一番嬉しかったことはなんですか?

読者さんから感想を頂けることです

*****

『スライムライフ』/メガサワラ
最下級モンスター"スライム"とプライドの塊"黒魔道士"が贈るゆるぷにスローライフ物語!! →コミックス第1巻はこちらから!

―――連載が決まってからの準備期間はどのくらいでしたか?

だいたい3ヶ月くらいです。

―――作画環境を教えてください。

ネームから作画まで全てパソコンでおこなっています。

―――連載が始まってからの1週間のスケジュールを教えてください。

月曜日から木曜日までネームを切って、金曜日から日曜日で作画してます。

―――アシスタントやヘルプは何人いらっしゃいますか?また、どういった作業をお願いしていますか?

アシスタントさんは2人います。背景や小道具、仕上げなどをしてもらっています。

―――連載を始めて一番辛かったことはなんですか?

最初の数話が一番辛かったです。何をどう描いて話をどう膨らませるのかとか、余計なことばかり考えてしまい全然描けませんでした。

―――連載を始めて一番嬉しかったことはなんですか?

よくお世話になっている地元の本屋さんが自分の単行本をレジ前で売ってくれてたんです。 子供の頃から通っていたお店なので、すごい嬉しかったです。

*****

『ハイリスクミッションセラピー』/仲島歩
もんでもんであの娘をすくえ!あの娘とぼくの絶対秘密の医療行為ラブコメディー!!! →コミックス第1巻はこちらから!

―――連載が決まってからの準備期間はどのくらいでしたか?

5ヶ月間でした
ただはじめの2ヶ月は引っ越しや新居の片付け、コミスタ→クリスタへの作画ソフト移行の勉強などでバタバタしてましたので主に残りの3ヶ月で1〜4話の作画などをしていました。

―――作画環境を教えてください。

今は作画ソフトがクリスタ(クリップスタジオ)で、13インチのワコムの液タブを使用してます。ネームから仕上げまでフルデジタルです。
4話くらいまでは下書きはアナログでした。(えんぴつで落書き帳に下書きして、それをスキャンしてパソコンでペン入れ)
あと0話だけはコミスタ(コミックスタジオ)と板タブ使いました。

―――連載が始まってからの1週間のスケジュールを教えてください。

連載始まって2〜3ヶ月くらいは原稿のストックもあってスケジュールに余裕があったんですが、ストックがなくなってからの現在はネーム4日作画3日とかが多いでしょうか。
スケジュール管理が下手っぴなのでお休みはなかなか取れず。。いつもギリギリのスレスレのよれよれで生きております。
あ、でもネームや原稿中に寝込むタイプのお休みなら…そこそこあります。(あるんかい)

―――アシスタントやヘルプは何人いらっしゃいますか?また、どういった作業をお願いしていますか?

在宅のアシスタントさんをお願いしてまして、毎週固定で入ってくれる方が2人います。お願いしてる作業は背景全般とトーン全般です。あと小物とか。小物でもアホっぽいものは自分で書くことが多いです。アホじゃない綺麗な小物はアシスタントさんが描いていると思ってもらって大丈夫です。

―――連載を始めて一番辛かったことはなんですか?

ネームができないときは辛いですね…あと、原稿が忙しくてスーパーの見切り品を探しに行けないのも非常に辛いです。

―――連載を始めて一番嬉しかったことはなんですか?

なんだろう…タイトルロゴができたときとかめっちゃ嬉しかったです。
コミックスの表紙ができたときも相当嬉しかったですし、コミックス買いました!と読者の方からご報告いただく度に最高でしたし、毎週たくさんの応援コメントを頂戴できてることも素晴らしい気持ちでいっぱいです
そもそもジャンプ+で連載をしていること自体がものすごく嬉しいことです。
どれもこれもほんとうにありがとうございます!
一番がわかんなくてすみません!笑

*****

ジャンプ+では連載ペース、ページ数など担当編集と打ち合わせしながら調整することが可能です。
勿論、アナログ作画でも構いませんし、アシスタントを入れずに仕上げまで自分独りで描いている作家さんもいらっしゃいます。自分に合った執筆スタイルを研究しつつ、自分にしか描けない漫画を追求してください。
連載作家を目指して、「ルーキー」への力作の投稿お待ちしています!


少年ジャンプ+で絶好調連載中!! こちらからご覧ください。

[少年ジャンプ+]心臓に杭を打ちつけて
[少年ジャンプ+]ぼくたち保育科高校1年生
[少年ジャンプ+]スライムライフ
[少年ジャンプ+]ハイリスクミッションセラピー