大賞は連載&コミックス化確約!
少年ジャンプ+ 連載オーディション2023最終結果発表!!
「少年ジャンプ+」連載&単行本化決定!!
大賞 モシュネキット 冴豆祐人
賞金100万円
編集者による
連載&単行本化確約の
「ジャンプ+連載オーディション2023」大賞作品と、
「ジャンプ+連載オーディション2023」
についてはコチラ
準大賞
賞金30万円
あらすじ
ある女の部屋から、ホルマリン漬けにされた12人の子供の頭部が発見された。彼女の名前は滑川水生。この確定死刑囚は、私の元クラスメイトだった…。
編集部講評
確定死刑囚となった元クラスメイトの真相を探るサスペンス。記者である主人公の心情を上手く揺さぶりながら物語が進んで行くため、先の展開が常に気になり面白かったです。同級生という設定を活かし、タイムカプセルに真相を隠すというアイディアも秀逸でした。
<元同級生が凶悪犯>という怖さを孕んだ1話目から、2話目で別犯人の存在を示唆してしまうと、この作品が持つ緊張感が薄れてしまうため、大賞まではあと一歩とさせていただきました。
部門評価賞 賞金10万円
演出力部門
龍の命画師
はまぐち檸檬
あらすじ
描いた絵が現実になる「命画」が存在する世界。
伝説の命画師・八景が残した命画をめぐる戦いが始まる――。
編集部講評
王道の展開で、所々での演出に光るモノがありました。
主人公と父親との親子愛が丁寧に描かれていたのも良かったです。
ただ、全体的に既視感のある設定・キャラであり、どこかオリジナリティのある要素があるとより楽しく読めるかと思います。
次回作も期待しております。
構成力部門
SNOW n BOARDER'S
MUSASHI
あらすじ
雪の多い山に引越してきた高校生・村雨翠。
彼はかつてサーフィンをしていたが、とある理由で辞め、笑顔のない日々を過ごしていた。しかし転校初日、スーノーボーダー・剣持陽炎と出会うことで、翠の心に変化が起きて――。
編集部講評
スノーボードのリアルな魅力と、翠の心情の描き方が秀逸でした。
一方、2話目以降をスノーボードが好きとは限らない読者にどう読みたいと思わせるかという点において、少し地味な印象は否めず、アイデアが不足しているようにも感じました。
画力部門
JuggernautFangs
明明夜虎
あらすじ
ヴァンパイア族が治めるフリアエ帝国。
ある日次期国王の座を、優秀な長男のラスタットでなく、幼い次男ダミルに託すという勅令が皇帝より下り…!?
編集部講評
絵柄やキャラクターは特筆すべきものがあります。しかし、設定説明が多く、冗長に感じてしまいました。
ダミルが兄に受け入れられるというテーマを1話で達成しているので、2話以降の話の牽引力が弱いのも惜しい点です。例えば敵の存在を匂わせてみるなど、ダミルに新たな目標を持たせるもの良いかもしれません。
キャラクター部門
最近のママには ツノもある
蝸牛あゆむ
あらすじ
世界の半分を支配下に置く魔王・アスモデウス。
彼女はもうすぐ生まれる世継ぎと共に、念願の世界征服を遂げようと目論むが子育てはそんなに甘くなくて…!?
編集部講評
画力があり、魔王×ママという独自のキャラをしっかりと作れていました。
ただ、全体的に薄味な部分はあり、子育てについてもっと詳しく描く、子供との関係や部下とのドラマを厚くするなど、この漫画にしか無いウリをもっと押し出して描いてみて欲しいように感じました。
ストーリー部門
I'M HERE
戦場ケイドロ
あらすじ
希死念慮が自殺願望に変わると、人間が化け物に変わる世界。
死にたいと願う「スーサイド候補者」を救うため奔走するアランの前に、ある少女が現れて…!?
編集部講評
「スーサイド候補者」という特殊設定を用いつつも、キャラの立ち位置の違いを利用して分かりやすく説明しており、読みやすさが武器の作品でした。主人公の見せ場がきっちり大ゴマで描かれており、魅せる気概も感じられてよかったです。
ただドラマの解決につながるセリフや理屈がやや安易に見えたため、心情をより深く描写できるように頑張りましょう。
オリジナリティー部門
ヘルルーム
羊歯
あらすじ
目覚めると、記憶を失い、見知らぬ場所にいた少女レイシー。
そばには喋るリボンがいた。記憶を取り戻すため、怪異が蠢く部屋を攻略していく――。
編集部講評
ホラーゲームのような、恐怖を煽る世界観が魅力的で、才能を感じました。
2話までで、主人公がどのようなキャラクターかが全く見えず、もったいなかったです。キャラ付けを意識しながら作品を作ってみてください。
編集長総評
全体的に、作家が素直に興味あるジャンル、描きたいことを描いているなと感じる作品が集まりました。
その分、読者との距離が遠く感じられる作品もありましたが、今回、大賞に選ばれた『モシュネキット』は宇宙人のキャラの面白さと引きの強さで、読者の心をしっかり掴める力があると評価しました。
テーマに時代性もあり、独特なシニカルな目線に強い個性を感じました。
次回も意欲的な作品が集まってくるのを楽しみにしています。
あらすじ
コピン星から突如やってきた宇宙人""モシュネ""。
彼は物体を精巧に複製できる力を持つ。
ある日その力を知った人間から、モシュネ自身をコピーして、あることをして欲しいと頼まれて…?
編集部講評
理想のために奮闘する宇宙人モシュネが、いつの間にか反理想郷の中に落ちてしまい、それをコピーのモシュネの視点から描くというアイデアが面白く感じました。
また、モシュネの明るいキャラ・可愛い絵柄のギャップによって、状況のダークさが際立ち、より引き込まれる内容になっていると思います。畳みかけるようなアイデアの展開から、入選となりました。