ジャンプルーキーpresents 第1回「少年ジャンプ+」超連載グランプリ

結果発表!!
グランプリ「秘密の果実」朱井よしお

「少年ジャンプ+」での読者投票を経て、連載&単行本化に直結の漫画賞「超連載グランプリ」の第1回グランプリ作品と、短期連載確約の準グランプリ作品が決定!

そして第2回の「超連載グランプリ」の開催も大決定!みなさまの力作をお待ちしています!!

講評

閉鎖的な村に古くから残る言い伝え、その不気味さを演出するために「日常シーン」へと差し込まれる「不自然なシーン」のバランスが絶妙でした。ホラーとしての魅力だけではなく、しっかりと読者の喜ぶ絵を入れることで、飽きさせない工夫もあり、毎話ヒキを作って終われる構成力も、連載を考えた時に大きな武器だと思います。コマ割に関しては読みづらさを感じる場面もありましたので、メリハリのあるコマ割を心がけてみて下さい。

グランプリへの軌跡!

2018年10月 投稿
2018年12月 一次審査(ジャンプルーキー!での読者投票)…22位通過
2019年1月 二次審査(ジャンプ現場編集による連載会議)…突破
2019年2月 三次審査(ジャンプ編集長&副編集長による連載会議)…突破
2019年3月 最終審査(少年ジャンプ+での読者投票)…1位通過・グランプリ決定!

準グランプリ

「少年ジャンプ+」短期連載確約!!

君が不思議

おはようサイコパス

あおみ現場

講評可愛い作風の中に見えるエグみに驚きました。命について人間と同じような判断が出来ないロボットと、そのロボットに恋心を抱く少年の物語が興味深く、先が気になって読み進めることが出来ました。一本一本は短く、やや物足りなさも感じましたが、全話引きが作れていたのも良かったと思います。この社会の一般的なロボットがどういったものか対比として出ると更に良いように思いました。

最終候補

賞金10万円

  • 掘りWORD

    掘りWORD

    怒嵐 哮

    壮大な世界観と奇抜な設定にチャレンジしている意欲的な作品でした。主人公達の掛け合いも、良い意味でのバカさ加減が魅力的で、好感度の高いキャラクターが描けていました。ただし、この作品がミステリーなのかコメディなのか、楽しみ方が分かり辛かったのも事実です。オリジナリティ溢れる設定こそ、丁寧に描かないと読者には伝わりません。作品の魅力が読者に正確に届くよう意識して次作に励んでみてください。

  • 1億諧謔曲

    1億諧謔曲

    井上よしかず

    印象的なシーンを意識的に作ろうとしているのは好感が持てます。設定を理解するのが少し、大変でしたが、2話~3話の終末世界SFはワクワクはしました。天使と主人公の「放課後のような時間」は見ていて楽しかったです。ただ、物語を構成する、要素、各キャラの立ち位置が不明瞭でした。ドラマへの期待ポイントが見えにくくて、少しわかりにくいのが難点でした。物語の縦軸を設定で構築すると、読者はなかなか先を追っかけてくれてないです。主人公の感情をしっかり見せて欲しかったです。

  • 古城ナユタが気になってる。

    古城ナユタが気になってる。

    SKYMAD

    おそらく様々な異世界へ行き、様々な物語の「主人公」となっているであろうナユタを観察するアイデアが新しく、日常と非日常のギャップが可笑しな空気を作っていて笑わせていただきました。ただ、ネタが少し細かく、読者も漫画をある程度読み慣れている人でないと楽しみづらいかもしれないと思いました。特に3話はわかりづらさを感じてしまいました。

  • SNOW ADDICT

    SNOW ADDICT

    MUSASHI

    スノーボードを描く画力や表現力が非常に秀逸な作品でした。絵の力でスノーボードという題材自体に憧れることができるという点が素晴らしかったです。一方、キャラクターやストーリーには課題が残りました。キャラクターの好感度や、読者を物語に引き込む「謎」の部分で、大きく足りていないように感じました。それらの改善が出来ると、よりレベルアップできると思います。

  • アカツキの空

    アカツキの空

    磐田リョウ

    大河ドラマ的始まり。骨太な人間ドラマでした。方言が、作品内に良い空気感を醸し出していました。また、不穏な空気の出し方、武家の嫌らしさ・悪さの見せ方も丁寧です。主人公の真っ直ぐな「守りたい」気持ちの描き方はとても良かったです。強い感情が伝わってきました。設定の見せ方が、少し説明文に頼りすぎているのは気になりました。キャラの真に迫る表情を描こうとする意思は感じましたが、不安定な画力は、要改善です。次回作も楽しみにしております。

編集長からの総評

『秘密の果実』は圧倒的な構成力で候補作の中で群を抜いた力を感じました。古い因習や伝説が残る村で秘密を持った少女と出会い運命が動き出す…。この手のプロットはみんなやってみたいけど、なかなかうまく描けないんですよね。女の子の可愛さと人の怖さが描けている画力も高評価です。

『おはようサイコパス』は丁寧な心情描写と、ボーイ・ミーツ・ガールの爽やかさから一転する演出が見事でした。コマ割りのうまさも演出力を高めていました。見る者の倫理観を問うようなテーマが、この後、どう展開するのか楽しみになりました。

『1億諧謔曲』は全くどこに行くかわからないストーリー展開が魅力です。1話目のカラーを使った演出と先生の話は一つの読切としての完成度も高かったです。3話が終わってもどこに行くのか、どう帰結するのか見えないですが、期待感は高まります。

全体として非常にレベルが高かったです。ただ、読者をどう惹きつけるのか、どう面白がらせるのか意識的かどうかで差が出たと感じました。連載グランプリという競争型のマンガ賞だということを自覚して描くことは、実際に連載するときにも武器になるはずです。

次回のグランプリにも面白い作品がたくさん来ることを期待しています!

第2回 「少年ジャンプ+」超連載グランプリ開催決定!!!

詳細は夏頃発表予定!1話原稿+2・3話ネームを今から構想しよう!続報を待て!

第3回グランプリ「この先、どぶ沼注意」/第3回準グランプリ「君が不思議」第2回グランプリ結果 第1回連載グランプリ結果