大賞は連載&コミックス化確約!
最終結果発表!!
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「少年ジャンプ+」連載&単行本化決定!!
大賞 殺戮ロボと人のマナカ 稲庭蒼
賞金100万円
編集者による連載会議審査を経て、連載&単行本化確約の「ジャンプ+連載オーディション2022」大賞作品と、準大賞・部門評価賞作品が決定しました!
「ジャンプ+連載オーディション2022」
についてはコチラ
準大賞
賞金30万円 部門評価賞 賞金10万円 演出力部門
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いつかここに残る灰
藻井なにも
あらすじ
「一度死んだ生き物が蘇ることってある?」。
そんなことはあり得ないと考えつつも、大学教授の三苫は教え子の塔下の言葉に乗かって、ある人を訪ねてみることにするが…!?
編集部講評
とんでもない設定をリアルに見せることが出来る演出力・セリフ力があり、物語にグイグイと引き込まれました。ただ、捉えづらい描写やセリフもあり、読む人を選ぶ作品になってしまっているようにも感じます。
読みやすい画面作り、わかりやすい言い回しを使いこなした上で、一番の武器であるセリフ力を要所要所で出せると、さらにレベルアップできるかと思います。次回作に期待しております。
部門評価賞 賞金10万円
画力部門
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姉ちゃんの トモダチ
藤塚まる
あらすじ
姉の友達のマヨねぇは僕にちょっかいを掛けてくる。そんなマヨねぇに僕は…。
編集部講評
ヒロインを可愛く見せることに特化したネーム運び・コマワリは見やすく狙いがハッキリしていてよかったです。
そのネームを土台にして高い画力でヒロインを魅力的に描いている印象で、画力部門の部門賞を受賞しました。
ただ昨今この形式・狙いの漫画は世にあふれている状況ですので、他の作品と差別化できるキャラクターが欲しかったのも本音です。
構成力部門
あらすじ
仙人と人間から生まれたシュウは、「出来損ない」として仙人達からのひどい仕打ちに耐え忍ぶ日々を送っていたが、愛する妹が仙人達のターゲットになってしまい…!?
編集部講評
主人公のキャラと目的意識がリンクしていて、わかりやすく応援できる物語を構成することが出来ていました。
総合力が高いのですが、まだ自分だけの個性の出た作品にはたどり着けていない印象です。
もう一歩ずつ見たことないキャラ、セリフ、演出作りを心がけてみてください。次回作に期待しております。
オリジナリティー部門
あらすじ
人口激減により人類は新たな進化――妊娠する男性、妊娠させる女性が登場するようになる。
“第二性”と呼ばれる性のある世界で、【妊娠する】性を持つ西園寺 忠は、自分が生きるため望まぬ婚約=番となる幼馴染の女性の妹へ恋してしまう…
編集部講評
高い画力と巷で人気のネタをうまく掛け合わせたヒューマンドラマになっていたと思います。何より、恋愛の根底である気持ちと本能で揺れ動く様がリアルで、先がどうなっていくのか気になりました。
ただ、一般でやるにはどうしてもオメガバースという制度が頭に入りきらず、わかりにくいまま進んでしまいます。
なので、落とし込むのにα、β、Ωの性をキャラクターと共に丁寧に見せていかないと難しい企画だと思います。
感情の描き方や見せ方、問題提起の仕方などは分かり易いので、後はどう読者に企画や意図をエンタメにまで落とし込んで伝えられるかかと思います。頑張ってください、期待してます!
キャラクター部門
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ミシャンドラ
伊藤弄月
あらすじ
「私の存在を証明してみせよ…アダム」宮殿の主人・ミシャンドラに飼われる人間・アダム。
アダムが6歳になったある日、自身が存在することを証明するようミシャンドラに迫られるが…!?
編集部講評
奔放だがミステリアスなミシャンドラと、幼いが聡明なアダム。2人のキャラクターが明確に描かれており、掛け合いを楽しむことができる作品でした。
ただ神・悪魔・人間の立ち位置が良く分からないまま話が進むので、読者に若干不親切なようにも感じます。
読者の視点を意識しながら、読者の先を行き過ぎない展開を心がけてみてください。
ストーリー部門
あらすじ
幼少期から好奇心旺盛で超天才児だった曲を幼馴染に持つ勇崎は、学校にも来ない曲を心配して家を訪れる。そんな心配を他所に曲は不老不死の薬を作り自らに投与してしまう。
死ねない身体になった曲とそれを心配する 勇崎の長い長い時間が動き出す――――。
編集部講評
壮大な時間を描く物語と、それを納得させるキャラの魅力が詰まったお話でした。
二人の絆や 海斗とのドラマなど、ストーリーの見せ方の上手さが評価されての受賞です。一方、この2話で物語が完結してしまう読み味は残念に思いました。
連載オーディションという事で、この先ももっと読んでみたいと思わせる企画や見せ方が出来たら尚良かったと思います。
編集長総評
全体的にとてもレベルが高く楽しんで審査できました。
特に1話目に読者をしっかり掴もうとする意欲を感じられる作品が多かったです。
同時に、2話目の展開で迷いが見られたり、失速を感じさせる作品もありました。
「連載」は読切とは違う難しさがあります。読者を振り落とさず、しかし新鮮さを維持しつつ読者を楽しませることです。
その点で、『殺戮ロボと人のマナカ』は、一見ありふれたテーマを扱いながらも、キャラ描写の丁寧さとドラマでレベルの高さを感じました。
また、『いつかここに残る灰』は、どこに向かっていくかわからない面白さを2話目も維持しており、今後に期待が持てました。
総じてレベルが高くなってきているので、今後は面白い「2話目」を作れるかが、一層重要になってくるかと思います。次回のみなさんのチャレンジをお待ちしています!
あらすじ
殺戮ロボットと人間のハーフ・マナカ。
自分探しのために研究所を飛び出すが、不思議なお姉さん・めぐみと出会い…。
編集部講評
「殺戮ロボ」という重ための題材ながら、柔らかな空気と先の気になる構成で読ませる力のある作品でした。
丁寧で繊細な絵も魅力です。ただ題材の重たさがストレートに表現されており遊びの部分がないので、キャラや展開・明るそうな未来の提示などの工夫を重ね、もっと多くの人が読みやすいように組んでみるとより良かったと思います。