【第45回】桃栗みかん(河下水希)先生 かわいい&かっこいいキャラクター描き方講座

週刊少年ジャンプでいちご100%など、大人気作品を連載していた
桃栗みかん(河下水希)先生が少年ジャンプ+に完全移籍!
今作の群青にサイレンでも、その圧倒的な画力による魅力的なキャラクターがたくさん登場します。


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今回の編集部ブログでは桃栗みかん先生に【かわいい&かっこいい】キャラクターの描き方についてインタビューさせていただきました。

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―――使用されている執筆道具や機材について教えてください。

アイシーの漫画原稿用紙に人物下描きは0.5Bのシャーペン。ペン入れはゼブラのGペン、丸ペン、パイロット製図用インクです。ベタは筆ペンとか油性ペンとか。普通のアナログ用画材です。


―――かわいい女の子を描くコツは?

実物でもいいしアニメでもいいし、可愛い子のどんな仕草に自分はグッとくるのかを念頭に描く。顔がイマイチでも(すみません)仕草や行動、セリフでも魅力はたくさん引き出せると思います。あと服や髪型はある程度流行のものを描いた方がいいと思います。
そして表情は、女の子に限らず全ての登場人物においてですが、そのキャラになりきること。笑うのも泣くのも自分が感情移入しないと生き生きした表情は描けません。自分が感情移入した1/5くらいでも読者に伝われば上出来かと。
体のラインは柔らかく、曲線を意識して描く感じです。私の場合は納得できる腕や脚を描くために実物の女性(ファッション雑誌や写真集とか)を参考にして描くこともあります。


―――かっこいい男の子を描くコツとは?

こっちはまだ研究中ですが(笑)今のところ女の子を描くときと一緒です。
ただ体のラインは女の子と違って、直線を意識して描くと(例えるなら円を12角形で描くようなイメージ)細マッチョな腕や足が描けると思います。
私はキリッとした表情をアップに持ってくるのが好きなので、その時は目力を大事にしています。


―――漫画家を目指している人にオススメの画力向上法があれば教えてください。

おそらく一番効果的なのはたくさん描くことだと思います。速く描いたり綺麗な線を引く等は反復練習で上達すると思います。
ただ、たまにでもいいのでちゃんと資料を用意して、デッサンのように徹底的に観察しながら描くことをするといいと思います。マンガのためなので写実的に描く必要はそこまでないと思いますが、実物の人間でも、好きなマンガの模写でも、背景や小道具でも…全体の形、比率、細かい特徴等に気づく事が出来ると、デフォルメして描いたとしても「嘘のない絵」に見えると思います。高度な観察力、私も欲しいです!


―――『群青にサイレン』は等身大の男子高校生による野球漫画となっていますが、描く上で大変なこと、気をつけていることはなんですか?

野球シーンに関しては実際の試合を観に行った時に撮った写真や、雑誌等の資料を必ず用意して描いています。いろんな角度や細部が知りたくて、グローブやバット、キャッチャーの防具一式も用意しました。
等身大の高校球児が描けているかどうかはわかりませんが、高校野球経験者の方の話を聞くのが好きなので、その話と自分が学生の頃悩んだことや思い出とかをミックスして描いています。


―――2月から新エピソードが始まる『群青にサイレン』ですが、読者に一言お願いします。

恋愛どころか女の子もほぼ出てこない、がっつりではないですが一応スポーツをやっている…自分にとっては不慣れな、新境地の作品です。部活だけじゃなく何かに打ち込んだことがある人なら多少は感じたことのある、薄暗い感情をとことん描いてみたかったので連載させていただいています。主人公嫌なヤツ!とお思いの読者も多いと思いますが、あたたかい目で彼の成長を見守っていただけたらありがたいです。

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ありがとうございました!
魅力的なキャラクターを描くには、女性を描くときは“曲線”を。男性を描くときは“直線”を意識する。キャラクターに深く感情移入して表情を描く。あとはインタビューにもあったように、自分が描きたい絵を再現するためには、とにかく反復練習と資料を見て描くことだと思います。
『群青にサイレン』では複雑な感情や想いを感じさせるキャラクターたちの繊細な表情も大きな魅力の一つです。是非ご一読頂けますと幸いです。


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【第44回】脱サラから異色のマンガ連載獲得へ! 土曜日の人気作『サイコアゲンスト』原作者・平石六先生インタビュー!


いつもジャンプルーキーにご投稿いただき、ありがとうございます。
今回は、ジャンプルーキーの元投稿者であり、昨年の連載グランプリをきっかけに連載を獲得したサイコアゲンスト原作者の平石六先生にインタビューをお願いしました。

平石六先生/Twitter→@pandah_6
第3回少年ジャンプ+連載グランプリにて『サイコアゲンスト』を投稿。
惜しくもグランプリは逃すものの、演出力部門にて特別部門賞を獲得。その後、作画に景山先生を迎え、2018年6月より「少年ジャンプ+」にて『サイコアゲンスト』を連載開始。


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―――平石先生が漫画家になろうと活動し始めたのはいつ頃でしょうか?また、ジャンプルーキーに投稿し始めてから、連載獲得までの期間はどれくらいでしょうか。

漫画を描き始めてからは今で5~6年目くらいだと思います。
私は元々会社員として働いていましたが、ふと血迷って漫画を描きたくなり脱サラしました!元々絵を描いていたわけではなく最初に描いた絵は酷いものでした・・・。
ジャンプルーキーに投稿したのは、第一回連載グランプリが最初なので2年~3年で連載させていただく、までに至りました。

平石先生が脱サラ後、初めて描いたという絵。平石先生曰く「この絵の仕上がりを見ても諦めない心の強さが連載までこぎつけた要因の一つだと思います(笑)」とのこと。


―――『サイコアゲンスト』は第3回連載グランプリに投稿され、「特別部門賞」に選ばれましたが、連載確約がされていない「特別部門賞」から連載へと至った経緯を教えてください。

二次突破の際に連絡を頂いた担当の方とグランプリに投稿した『サイコアゲンスト』をベースに新たに企画を練りました。会議用には1~3話を用意するのですが、色々未熟だったために苦労しました。会議締切4日前に2話3話全ボツを頂いたのは今ではいい思い出です・・・。



連載会議に提出した景山先生による初期イメージ。髪型や小物など、現在とは少しデザインが異なる。


―――ジャンプルーキーの投稿作はご自分の原稿でしたが、原作者になることに抵抗はなかったでしょうか?

前述の通り、私は絵が大好きで漫画を描き始めたタイプの人間ではなく、漫画を描く、自分の描きたいものを表現する手段として絵を練習していたので作画を付けて頂けると聞いた時はむしろ嬉しかったです
もちろんいずれは自身の絵で連載してみたいという気持ちもあります。

1話より抜粋。平石先生の演出力に、景山先生の画力が相乗効果を生み、非常に力のあるシーンとなっている。


―――作画の景山先生にネームを渡す上で気を付けていることはありますか?

まず気を付けているのはキャラの表情は最低限伝わるように心がけています。時にはその場面、そのキャラごとの心情を事細かに説明文として添えることもあります。漫画の作画は非常に大変なことは重々承知しているので、極力先方の負担を減らすため背景写真などはこちらで撮影し渡すようにしています。

9話ネームより抜粋。枠外に細かい部分までわかりやすく説明がされている。


―――ジャンプルーキーに投稿する上で、どんなことを気を付けていましたか?

読者の多くはスマホで閲覧すると考えていたため、とにかく文字を大きく、吹き出しを大きく取るという点でしょうか。あとは見開きは控えていました。
今は逆に見開き連打していますが・・・。


―――ジャンプルーキーに投稿している漫画家志望者の皆さんへ、メッセージをお願いします。

ジャンプルーキー、特に連載グランプリへの投稿、は商業漫画家へのルートの最先端系の一つだと思っています。
自分のような未熟な状態でうっかり運よく連載会議までこぎつけてしまった場合でも、担当編集にきっちり指導してもらえるので安心です。皆様の投稿作品は私も楽しんで読ませていただいております。今ではルーキー作品のジャンプ+への露出も多く、より沢山の方に読んでもらえると思うので、どんどんルーキー投稿者が増えるといいなって思います!


―――平石先生、ありがとうございました!


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【第43回】「少年ジャンプ+」に「ルーキー連載」枠を開設! 選ばれると投稿したWEB漫画でそのまま「少年ジャンプ+」で連載可能に!

こんにちは。
ジャンプルーキー!担当のM山です。

漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」で、
本日10月11日より「ルーキー連載」枠を開設しました。

「ジャンプルーキー!」に投稿された連載漫画から、
編集部がセレクトした作品を、
「少年ジャンプ+」で連載作品として配信して参ります。

各曜日2作品ずつ、合計14作品です。


今後「少年ジャンプ+」では、「ルーキー連載」に選ばれると、投稿したWEB漫画が『地獄楽』『青のフラッグ』『花のち晴れ~花男 Next Season~』などの連載作品と、同じランキング上で人気を競うことができます。

また、「ルーキー連載」として「少年ジャンプ+」で作品を公開する際に表示される広告収入は、
100%投稿者に還元されます。
(設定が必要となります)
1000万DLを超える「少年ジャンプ+」の読者に閲覧されることとなり、
受け取れる広告収入も増える可能性があります。


今後も少年ジャンプ編集部は、「ジャンプルーキー!」を通じて、WEB漫画家が創作し読者に読んでもらうための理想的な環境を追及していきます。
たくさんの投稿をお待ちしています!

※「ルーキー連載」枠に選ばせていただいた作品の作者さんには、事前に、編集部から事前に登録されているメールアドレスへご連絡を差し上げます。
もし「ルーキー連載」での公開を希望されない場合、その旨を返信いただければ公開をいたしません。


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・広告の設定についてはコチラ


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【第42回】新連載開始!森屋シロ先生インタビュー

ジャンプルーキーにご投稿戴きありがとうございます。

続々連載作家を輩出するジャンプルーキーにまた一人、新連載開始の作家さんが加わりました。
9月29日より連載開始の檻ノ中のソリスト森屋シロ先生は、ジャンプルーキーにて想造でブロンズルーキー賞を受賞、その後ジャンプ+に空飛ぶモグラを掲載。そこから今回の連載に至りました。

そこで今回のブログは、そんな森屋先生に自身を振り返るインタビューをお願いしました。


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―――ジャンプルーキーに投稿したきっかけを教えてください。

Webの投稿サイトの中で一番プロの漫画家への近道になると思ったからです。
ランキング10位までプロ編集者のコメントを貰えるのが魅力的で、投稿前からよく見ており、自分も欲しいと思ったのも大きいです。


―――担当編集がついた結果、何か漫画作りで変わったことはありますか?

一人で描いてる時は、良くも悪くも好き勝手描いてた気がします。
編集者について貰った後は、「読み手を意識する(プロの商業作品として意識する)」というのを考えるようになりました。
「仕事として人に読まれる漫画を描くんだ」と意識することは漫画作りの上で大きなプラスになってる気がします。


―――連載決定から連載開始までの間でのエピソードがあれば教えてください。

実は今回の連載が決まったのは、17年10月の会議でした。
もっと早く読者の方にお届け出来るのが普通なハズなのですが、私の場合は1話ごとのページ数がかなりバラバラになりそうな事、筆が人より遅い事など色々マズイことがありました。
そのままだと月刊連載でも難しい状況だったのですが、書き溜めなどを調整して貰えました。
連載開始後も5話を区切りにしばらくお休みを戴く予定になっているのですが、その辺の調整も柔軟にお願いできるのは有難いです
勿論、キッチリ週刊連載などが出来るようになれば1番なのですが、皆さんに色々な事情があったとしても相談が利くかもしれません。


―――最後にルーキーの投稿者の方々に伝えたいことをお願いします。

担当の編集さんに言われて、漫画を描く上で大切にしていることがあります。
漫画を描き続けていると、いつのまにか自分の好きなものがわからなくなることがあります。
もしあきらめそうになったら、自分は何が好きだったかを思い出して描き続けることが大切だと思います。


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インタビュー、いかがでしたでしょうか?
ジャンプルーキーでは森屋先生ほか先輩たちに続く新しい才能を常に募集中!
皆様の力作をお待ちしております!


少年ジャンプ+で絶好調連載中!! 『檻ノ中のソリスト』はコチラ!

【第41回】漫画編集者が伝える、新人作家への最初の課題

このブログは、少年ジャンプ+の現場編集者の持ち回りで、記事を執筆させて頂いております。

僕は、このブログで初めての執筆記事になるので、少年ジャンプ+での執筆を目指している作家さんへの、自己紹介も兼ねて、漫画志望者の方に少しでもお役に立てることをこのブログを通して、伝えたいと思っております。

今年の6月にジャンプSQ.から少年ジャンプ+に異動してきた、林士平(りんしへい)と申します。漫画編集歴12年です。
名前からも分かる通り、在日台湾2世です。両親二人が台湾人でした。東京産まれ東京育ちです。
今まで漫画編集者として立ち上げた作品は
『青の祓魔師』『いいよね!米澤先生』『この音とまれ!』『BLACK TORCH』『怪物事変』『ファイアパンチ』『終極エンゲージ』『左ききのエレン』等々、です。

「世界に届く、世界に残る漫画」を目指して、日々働いております。


今回は、新人作家さんにお会いした一番最初のタイミング、これから、あなたの担当になりますので、今後ともよろしくお願いします、さて、まずは…という時に伝えていることを書きます。
「最初に読切をしっかり研究して、読切で面白い漫画を描けるようになりましょう!」
僕はお会いした全ての新人作家さんに、最初の課題として、これを伝えています。
一番最初に「読切」に照準を絞って研究・執筆してもらう理由は3つです。

1、物語を「始めて、広げて、盛り上げて、閉じる」ことを効率的に学ぶため。
2、連載に至るまでに、作家さんのファンを作るため。
3、担当編集と、漫画価値観の相互理解を深めるため。

です。それぞれ、説明させて頂きます。


1、物語を「始めて、広げて、盛り上げて、閉じる」ことを効率的に学ぶため。
物語は、続ければ続けるほど、複雑になります。情報は枝葉のようにグングン広がり、まとめることが難しくなります。連載だと、作者の手に余るほど、物語が拡散してしまうことが、よくあります。
読切では、出す情報はすべてクライマックスに繋がりますし、繋がるべきです。設定やキャラの性格、バックグラウンドも、全て物語のクライマックスと結末のために描かれているものなので、他作品の構成の分析も、長期連載に比べて容易です。
物語の「広げ方」「まとめ方」を学ぶには、読切は、ちょうどよいボリュームなのです。
また、キャラ試しや設定試しで、読切を執筆して、何かしらのミスをしても、キッパリとボツにして次の作品にいきやすいです。
読切は、学習しやすく、創作のトライ&エラーの回数を増やすことができます。
量は質を産みます。インプットと、アウトプットの回転を高速で回せるので、物語創りの分析・実践を効率的に学べます。

2、連載に至るまでに、作家さんのファンを作るため。
日本の連載漫画は「打ち切り」があります。
基本は1巻2巻の売上で、ある一定の数字以上売れないと、打ち切りになってしまいます。
雑誌やアプリ、作家や作品によって、どのくらい売れなければいけないのかは、違うので、明確な数字は上げられないですが、基本的にコミックスの巻数が浅い時点で、人気の火がつかないと、生き残りにくい、日本の連載漫画は描きたい物語を描き終えることが出来ないのが、特徴の1つです。
この緊張感が、沢山の面白い漫画を生み出してきたことは、勿論あります。
ただ、作者の思い望んだシーンまで至らずに、泣く泣く連載を終了しなければならない作品も、多々あるのも事実です。
漫画は、俳優女優さんや芸人さんと同じ、人気稼業です。
連載前に、少しでも読者を獲得することは、結果描きたい連載を描くことができるパワーになります。
連載初期から、「あ!あの作家だ!」と認識してもらって応援してもらうことは、新人作家の初連載ではとても大事なことだと思っております。
少しでも、連載作品の生存確率を上げるためにも、読切で、読者を獲得しておくことは、大事なことです。

3、担当編集と、漫画価値観の相互理解を深めるため。
担当編集者は、最初の読者であり、物語の伴走者でもあります。
何がボツで、どういう直しの方向性の引き出しを持っているのか、連載を始める前に、漫画家と担当編集者、沢山の共通言語を持って、良いチームになることが出来れば、連載という荒波を、上手く乗りこなすことが出来ます。
連載ではワンミスが命取り、と入社した時に先輩に言われたことがあります。
確かに、週刊連載だと、ネームに使える時間は1日~2日。
全ボツしたら、休載がチラつきながら必死で執筆を急ぐことになります。
多数のボツと、何作か一緒に上手く描ききった良い読切の記憶は、連載中の切羽詰まった打合せをスムーズにしてくれます。
なので、数多くの読切ネームの打合せをして、作家と担当、それぞれの価値観を理解し合うのはとても大事です。(もしこの段階で、どうしても担当と合わないと感じたら、投稿先を変える、担当を変えることも、検討する必要があると思います。)


思ったより長くなりました。
以上3点の理由で、担当し始めた新人作家さんには、「一緒に読切作品を数作創ってから、連載にトライしましょう! 」と伝えております。
ルーキーブログの読者の皆様に少しでも参考になれば幸いです。

今回お伝えしたいのは、以上です。

もし、もっと聞きたい!作品も見てもらいたい!という作家の方がいらっしゃいましたら、是非に、少年ジャンプ+編集部に持ち込みに来てください。
いつでも、持込は大歓迎な編集部ですので。

ジャンプルーキー投稿者の皆様が、楽しくマンガを描いて成長して頂ければ嬉しいです。
そしていつか、世界中に届く、世界中に残る、野心溢れる、面白い作品を描いてください!

ジャンプルーキー読者の皆様、挑戦的な新人作家さん達の、才能の爆発を是非に楽しんで下さい。
良い作家は良い読者が育てるものでも、あると思うので。

素晴らしい漫画が世界に羽ばたくお手伝いを出来たら、編集としてこれ以上幸せなことはないです!
では、沢山の持ち込み、投稿、お待ちしております~!!

今後ともよろしくお願いします。

■少年ジャンプ+への持ち込みはコチラ↓

【第40回】「ジャンプルーキー!」投稿者への広告収入100%還元を、アプリのみからWEBにも拡大しました!

こんにちは。編集部の「ルーキー!」担当M山です。

5月に「ジャンプルーキー!」は、
アプリ広告収入の投稿者への100%還元を始めました。

クリエイターの皆様に
「ルーキー!」で自由に連載して収入をたくさん得てほしい、
という思いからでした。

結果、予想を超える反響をもらいました。
日々、新しいマンガの投稿があり「ルーキー!」はおかげさまで、
どんどん活性化しています。

これまで投稿された作品は、16000作品を超え、話数で数えると54000作品にもなります。

こんな凄い反響をもらえるのだったら、
さらにクリエイターの皆様の期待に応えたい!

そこで、広告収入100%還元する対象を、
アプリだけでなく、WEBにも拡大することにしました。

本日9月3日より、投稿していただいたマンガがどんな環境で読まれても、
全ての広告収入を投稿者に還元します。

「ルーキー!」では閲覧数がアプリよりもWEBの方が遥かに大きい作品がほとんどです。
また、「ルーキー!」はたくさんの読者が集まる「少年ジャンプ+」から
読むこともできますが、その時表示されるのはWEB版です。

つまり、広告収入も、これまでより遥かに大きくなります。

よりクリエイターが創作をし続けて、読者に読んでもらうために、
理想的な環境を「ジャンプルーキー!」は追及していきます。

利用できるアドネットワークは、
アプリ版は、AdMob。
WEB版は、i-mobileとAdSenseです。

たくさんの投稿を今後ともお待ちしています!


自分の作品から広告収入を得るための設定方法はコチラ

「ジャンプルーキー!」
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【第39回】イラストレーター兼、ジャンプ+連載作家!高村真耶(MAYA)先生による“画力”向上インタビュー!

いつもジャンプルーキーへのご投稿ありがとうございます!

今回は、漫画家さんの多くが悩んでいるであろう<画力>についてのブログになります。是非参考にしてみてください!


先日、ジャンプルーキーでジャンプPAINT画力マンガ賞を募集しました。編集部が“画力”だけを評価して、優れた方には賞金と読切掲載権を授与するコンテストです。


どれだけ面白いストーリーだったとしても、絵が拙ければ、その漫画の面白さは読者には伝わりません。言うまでもなく、漫画を描く上で“画力”はとても大事です。

今回は特に“画力”に焦点をあてて、ジャンプ+でヨルの鍵を連載している高村真耶(MAYA)先生にお話を伺いました。

コミックス1巻はコチラ!

元々、大手ゲームメーカーでイラストレーターとして活躍し、その圧倒的な“画力”で描く世界観が漫画家・高村先生の最大の魅力になっています。
「絵がなかなか上手くならない…。」「絵は自信あるけど、漫画が描けない…。」と悩んでいる漫画家、イラストレーター必見のインタビューです!


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―――イラストレーターとして2冊画集を出版されていますが、イラストと漫画を描くときの違いは何ですか?

イラストは一枚の中に心情と物語や世界観を凝縮して、それをインスピレーションで感じてもらう、想像して頂くことが前提になるのですが、漫画はそれを更に言葉やしぐさ、流れや時間でも表現できる…、説明できる…という違いが一番大きく感じています。
漫画はイラストでは諦めていた伝えたいことの半分は出せるというか…。
でもイラストの「なんとなく、こう!」という瞬発力のあるパワーも大好きです。


―――どうやって絵の練習をしていましたか?

後にも先にも「練習」という言葉に当てはまりそうなのは、高校生のときにやったデッサンです。
それ以外は好きでただ描いているとしか言いようがないんですが、既に描けなくもない好きなものばかり描いていても上達するわけもなく…。ただ、たまに描きたい!と思ったものが想像だけでは全く描けない…と壁にぶち当たって、その時やっと資料を見てみるというのを繰り返していたのが大学生の頃だったかと思います。
仕事をするようになってからは要求があるので見ないと描けないものが多くて、資料をちゃんと見ることが習慣になりました。今もそれは続いていて、漫画はイラストと違って今まで描いてこなかった背景があるので、もうとにかく資料探しです。

「独特」「自分の世界」なら資料は見ずに自分の頭の中に蓄積されたものを描くべきと思いますが、「基礎力」の部分はやはり、ちゃんとこの世にあるものをしっかり見て描くことが上達の早道だったのだろうなぁ…と今更思います。


―――キャラクターを描くコツを教えてください。

想像…というよりは気持ち悪いくらい妄想するしかないかなって思っています。漫画はイラストよりキャラクターを動かせるので詳細を想像しやすいです。
私は(独学ですが)アニメーションも描いていたせいかどうかは分かりませんが、頭の中でキャラクターが動いている姿を想像するのが好きです。

口の開け方、髪の毛の重さ、まつ毛は影を落とすくらいなのか。指先は繊細で器用に動きそうだな、とか。投げ出された足に重そうだな、背は高そう、だとか。
3DCGみたいに360度眺められる空間で、その場で本人にちょっと回ってみてもらうと、それだけでキャラクターは全然違う動きをします。
しゃららんと優雅に回る、しぶしぶドスドス回る、嫌ですと首を振る…。だんだん匂いや声まで聞えるような気もしてきます。
キャラクターは我が子同然というのは本当だなぁと思います。それをまた手で描いて表現する、というのが難しいのですが、とにかくたくさん想像して、その半分だけでも表現できたらいいなと思っています。


―――現在、使用されている機材やソフトについて教えてください。

WindowsCLIP STUDIOで描いています。使い始めて約1年、特にカスタマイズも何にもしていません。デフォルトのままでとにかくすぐ描き始めることができます。素晴らしいソフトです。
カラーはPainter2018を。ずっとPainterを使ってイラストを描いていたのでCLIP STUDIOでカラーも描きたいのですがなかなか慣れなくて、まだ練習中です。サムネイルのイラストや13話の冒頭カラーはCLIP STUDIOで描いています。
ペンタブはintuos 5 touchを使用しています。液晶タブレットとか最新タブレットとかでは全くないです。もう何年の付き合いか分からないですが、壊れるまでは買い替えないかと思います…。もう1枚あるので当分買い替えどきは訪れないかもしれません…。(ペンは1本しかないのですが)


―――『ヨルの鍵』が初めての漫画連載ですが、漫画を描く上で気をつけていること、大変なことは何ですか?

質問とちょっと外れているかもです。すいません…。
編集さんの話をちゃんと聞く!!
気をつけているというより気になるというか…。連載が決まった段階で、「コマ割りは5コマくらいまで」「情報入れすぎない」「効果線ってね…」※画像1・2 「オノマトペって分かる??」※画像2・3 という、おそらくかなり低次元の話をしていただいたのですが、もう目からウロコがぼろぼろで、描き方教えて頂いたら漫画らしい漫画が描けちゃったよ!なんだか読みやすくなったよ!という衝撃がとにかくすごくて…。
「話を聞く」というのと「言うことを聞く」のという違いは間違えないようにしなくてはとよく自分を言い聞かせてはいます。

画像1
画像2
画像3
この、編集さんという存在が制作の上でイラストとは一番違っていて、一緒に作品を作ってくれる存在というのはイラストだけやってきた私にとって本当にある意味ショッキングでした。
イラストは「こういうイラスト」と依頼されて、ラフを描いて提出して完成までストイックに描き上げる。その工程中に作品に干渉されることは滅多になかったのですが、漫画は一転してダメ出し必至!(私がまだまだ未熟なせいかと思いますが)
ただこれがとにかく刺激的で、「これが描きたいです!(提出)」「ダメです!」「ほげー!!」「理由はね…」
リテイクを頂く、それに付き合ってくださる、ダメな理由を教えてくださる、何かよくなった。
「成長した!!!」というこの瞬間がたまらなく嬉しくて、今、刺激的です。面白いなあと。

先日編集さんに、「まやさんはもう漫画やめられないと思うよ…」と言われた時、呪いの言葉か何かか…と思ったのですが、んーそうかなあ、…そうかもしれないなぁ……そうかもしれないなぁ…と二三度同じことを逡巡しました。


―――漫画家を目指している人にオススメの“画力向上法”等があれば教えてください。

漫画が描きたい人が絵を描くことが好きかって、もしかして必ずしもそうでもないのかな…?と最近思うことがあって、でもやっぱり絵を描くことが好きと思えたらいいなぁ…と。
私は絵を描くことはもちろんなんですが、線を引くだけで楽しいので…。
「好き」が一番だな、と。

これは、漫画のいいところ!と勝手に思っていることなのですが、

絵が描きたくない…そうだプロットをやろう!

話が思い付かないからキャラデザしておこう!

緻密に描きたくないときはネームに限るよね!

とやりたくないことから脱出して、気分転換しながら作れるところだなーと思っています。


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高村先生ありがとうございました。

インタビューにもあったように“基礎”がとても大事です。自分が描きたいキャラクターや世界観を漫画として上手く表現するためには、<デッサンをする><資料を見て描く><人に意見を聞いてみる>、といったこと等を繰り返し、“基礎力”を上げることが“画力向上”の近道だと思います。
是非、皆さんの今後の画力の研鑽の参考にしていただけると嬉しいです。


少年ジャンプ+で絶好調連載中!! 『ヨルの鍵』はコチラ!