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漫画を描く上で、まずやらなければいけないのが「ネタ探し」。企画のネタはもちろん、キャラクター造形や、キャラの掛け合いの小ネタなどを新しく考えなければいけません。特に、コメディを軸とした作品は、ネタの面白さ、数が求められます。
そこで、現在少年ジャンプ+にて連載中の『都市伝説先輩』作者・ 平岡一輝先生のインタビューを特別に掲載します! 作中のキャラクターやネタが、具体的にどのように生まれたのかを平岡先生に聞きました! ぜひ最後まで読んでみてください。
憧れのオカルトサークルへ加入した大学1年生のもくめ。
しかし“都市伝説を引き寄せる”と噂の「くぐつ先輩」が辞めてしまったサークルはただの飲みサーと化していた…。
理想のキャンパスライフを送るため、くぐつ先輩を尋ねるが――?
子供の頃から怖い話とか好きで、大学時代に心霊スポットに行くようになりました。
ただ男しかいなかったので、先陣切って心霊スポットに突っ込んで行く女性がいたら面白いだろうなぁ、なんて思っていました。
同時に大学生の腐敗した自堕落な生活も描きたい気持ちもあり、少年ジャンプ系で高校生が主人公の怪奇モノは多いけど大学生が主人公の作品はほとんどないから差別化できるんじゃないかってことで「都市伝説先輩」の素ができました…!
現実にあるものをデフォルメすることが多いです!
芸能人の藤岡弘、さんが父親だったらとか、陰謀論に熱中する人とかもかなりデフォルメして表現しています。
あと怪異が現代に馴染むための要素として「スマホ」「アクスタ」「ガールズバー」を組み合わせたり。
くぐつやもくめに関してはリアルにいる「人の情けないところ」「クズっぽいところ」をギャグとして描いてます(身の回りにいる、もしくは自分自身の投影)。
あくまで僕個人の考えですが、あまりキャラに細かい設定とか背景とか考えすぎず記号的に作っています。
くぐつ→「ギャンブル好き、金にだらしない、クール」もくめ→「オカルト好きすぎて行動が異常者、無邪気」カスミ→「貞子っぽい」
悲しい過去があるとかそういうのもキャラですが、それは二の次な気がします…。
コメディだからと無理にキャラクターにボケさせようとしたり、ボケ数を増やしたりしないようにしています! 人って見栄はったり、何かから逃れようとすると本性が現れて、その醜さが笑えると思うのです。くぐつの場合がそれで、しかもそれを自分のことしか考えないもくめが妨害する。本人たちは真剣だけど側から見ると面白いと個人的に思うのです。
僕自身まだペーペーで失敗ばかりでアドバイスなんて言えないですが、漫画家を目指してるけど漫画を描いてない人がとても多いような印象を受けます…。僕自身、一度働いて漫画から離れたときもあります。ですが描かなきゃ漫画家になれません…!
だらけちゃうなら自分を鬼管理する恐ろしい人間を配置するなどして、毎回期限決めてコンスタントに読み切りを「完成」させる状況をつくるしかありません。一緒に頑張りましょう~!
いかがでしょうか。漫画に使えるネタは日常に潜んでいます。それを、自分なりに考えて形にすることで、作品の面白さを生み出すことができます。もし、題材・キャラなどネタに詰まっていたら、ぜひ参考にしてみてください。
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