いつもジャンプルーキー!へのご投稿ありがとうございます!
大きな反響があった第2回ジャンプ縦スクロール漫画賞の結果を発表しました。日本語と中国語で作品を募集し、“少年ジャンプ+”と中国最大級マンガアプリ“テンセント動漫”の共同開催となった今回は、日中併せて多数の応募をいただきました。
両編集部の審査により連載確約の大賞が2本決定!
今回は『ロマンティック・キラー』で大賞を受賞した百世渡先生にインタビューしました!
―――縦スクロール漫画賞に投稿する際、意識したことを教えてください。
一番に見易さを意識しています。
主にスマホで見ることを意識してまして、サクサク読めるように心がけてます。
一コマにある絵の情報量や、特にセリフはムダを削って、読むのが面倒臭くならないように気をつけてます。
スマホで漫画を読むのに慣れた若い子は、手軽に読めるのがお好みかな?という私の勝手な想像と、昔はそうじゃなかったんですが、一つの画面に情報量が多いと疲れてしまって、要点だけ読もうとしてしまう…そんな、おばさんと言われるような年齢になった私の好みですが。
絵も描き込みすぎず、着色もベタ塗りで見やすくしてます…というより、これは懲りすぎると飽きてしまいそうなので自分の為にちょっと手抜きしてます。
着色を凄い拘ってる方の絵をよく凝視するのですが、どうやってるんですかね?
講座的なのも見てみるのですが、説明書読むの苦手な私は、なるほど…わからない、になります。
なので未来永劫私はベタ塗り師だと思われます。
あれ?話…脱線…。
―――執筆作業の流れなど具体的に教えてください。
今まで横読み漫画しか描いてこなかったので、興味本位で縦読みに挑戦したため、まず、どうやってコマ割してるの?原稿用紙1枚を1コマとしてるの?
縦にどう繋げてるの?と、分からないことだらけでした。
なのでまずググったのですが、求めてる描き方が見つからず、自分で考えるしかありませんでした。
最初は原稿用紙1枚に適当な間隔にコマを置いて、そのまま繋げれば縦読み漫画になるようネームを描こうと思いました。
けど横読みに慣れた自分はどうしてもコマ割を上手くイメージできなかったです。
その為、今まで通り横読み漫画をまず描いて、着色までしたら、コマをバラバラにして縦読み用に編集しよう!となりました。
完成したコマをコピーして、真っ白な原稿用紙にペーストします。
着色レイヤーが何枚も入ったコマなので、容量重くてPCが数秒フリーズするため割と時間食います。
適当な配置と大きさに編集し、セリフもベストな位置を探して、やっと出来上がりです。
この作業がまぁまぁかなり面倒ではあるのですが、今はこのやり方が自分に合っています。
あとは、あわよくば、人気出て単行本化!ってなったらラクなのでは…というムフフなことも考えてました。
―――大賞を受賞した『ロマンティック・キラー』の見どころを教えてください。
ジャンル分けすると「少女マンガ」なのでしょうが、恐らく皆様に「少女…漫画…?」と思われるでしょう。
私も「少女…漫画…?」と思ってますので。
ラブコメなのですが、コメディが強いのでコメラブですね。
見所としては、ハチャメチャだけど美味しい展開に巻き込まれる主人公の杏子。
けど大事なものを取り戻すために、ラブクラッシャーになった杏子の、雄雄しい姿をポテチ食べながらベタベタの指で読んで頂ければと思います。
コメディを描く上でいつも目指してるのは、ツッコミが追いつかないカオスな展開なので、1話読み終わった後に、ツッコミ所がありすぎて「なんも言えねぇ…」と言って頂けるような作品にしたいです。
あ、なんかハードル自分であげちゃった気がするので忘れてください。
私自身、恋に恋するキャラではないので甘々な少女マンガが描けないため、もしこの作品に甘々をお求めの方はあまり、ほぼ、ご期待されないでください。
そもそも、少しでもラブなシーンを描くと恥ずかしくて「ッアー!」ってなるので、大したことないラブなシーンがあったら、作者「ッアー!」ってなりながら描いてるなと思って下さい。
でもイケメンは手を抜かず、手を抜くならヒロインの顔面をという心意気で、2割くらいキュンとして貰えるよう努めます。
8割は笑っていただければ本望です。
そんな私は現在、空腹でお腹がキュンとしてます。
―――少年ジャンプ+と中国のマンガアプリ・テンセント動慢の両方での連載について意気込みを教えてください。
少年ジャンプ+さんで連載して頂けるだけでも鼻水出てしまうのに、中国でも連載させて頂けるなんて全身の水分飛んじゃいますよね。
今は昔、まだマンガアプリが普及していなかった時代、本国だけに留まらず、海外にまで同時に漫画が連載されるなんて、予想できたでしょうか。いやできない。
本当に本当に有難い事で、ブラジルまで頭つっこんでお礼申し上げたいです。
そういえば私、日本から出たことないので、まさかまさかの本人より先に作品が海を渡っていくのですね。
なんだかちょっとジェラシーです。
中国は一時期すごく憧れていて大学で中国語選択してたんですが、忘却を得意とする私はもはや「ハオチー(うまし糧!)」くらいしかまともに発音できなくなったので、これを機会にアップグレードできればイイなと思います。
とにかく、そのような素敵な機会を頂いたので、ガッカリされないよう頑張ります!
日本の方々に私の作品を面白いと言って頂けるのか不安なのに、中国の方々の反応まで気になってしまう!そんなプレッシャー!
望んでいた舞台ではありますので、燃え尽きるまで挑みたいです。
何卒、宜しくお願い致します。
百世渡先生の『ロマンティック・キラー』は少年ジャンプ+で7月30日連載開始!
少年ジャンプ+は今後も、縦スクロール漫画など新しい漫画の表現や可能性を秘めた作品をお待ちしています!
◆百世渡先生が大賞を受賞した、第2回ジャンプ縦スクロール漫画賞の結果はコチラ!