【第99回】「ジャンプルーキー!」web版新機能のお知らせ

いつも「ジャンプルーキー!」をご利用いただきありがとうございます。

この度「ジャンプルーキー!」では、気になるお知らせを素早くチェックできる「通知機能」をweb版でも導入しました。
投稿した作品へのコメントや「いいジャン!」のお知らせ、お気に入りの作品の新着情報を、投稿者の皆さんにお届けします。

読者の反応が次々に届けば、投稿にも意欲がわくこと間違いなし。
ご自身の作品作りに、通知機能を大いに活用していただければ嬉しいです。


通知の内容は、画面の上部(ヘッダ)にある「通知アイコン」から確認できます。

お届けする通知はこちら!

<投稿者の皆さん>
 ● 自分がフォローされたとき
 ● 自分の作品が購読されたとき
 ● 自分の作品(話)が「いいジャン!」されたとき
 ● 自分の作品(話)にコメントがついたとき

<読者の皆さん>
 ● 購読中の作品が最新話を更新したとき
 ● フォロー中の作者が新作を公開したとき
 ● フォロー中の作者が「ひとこと」を更新したとき
(※作者が通知を送る設定を有効にしているときのみ)


また、受け取る通知の内容を個別に設定できます。
通知の受け取り設定を変更したいときは、「設定」にある「通知設定」欄から変更をお願いします。


さらに、「ひとこと」機能のweb版も登場!
「ひとこと」を記入することで、読者の方々に近況や執筆状況を伝えられます。
皆さんの作品を待つフォロワーに、作品の更新をアナウンスすることも可能です。

ひとことは、PCでは「ダッシュボード」、スマートフォンでは「作品・メニュー」から投稿できます。


今回のweb通知だけでなく、メールアドレスでも通知を受け取れる「メール通知」機能の開発も進めています。「メール通知」は近日リリース予定です!


さて、「ジャンプルーキー!」の新機能はいかがでしたか?
読者から反応がどんどん届けば、作品作りも楽しくなりますよね。
「通知機能」や「ひとこと」を皆さんの執筆活動に活かしていただければ嬉しいです。


今後も「ジャンプルーキー!」はスムーズな漫画投稿や購読をサポートするため機能改善・開発に努めてまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。

(※ 通知の設定など、詳細はヘルプもご確認ください。)



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【第98回】本屋大賞ノミネート作品から見えてくる 作品づくりのヒント!!

こんにちは!
いきなりですが、最近 “小説” を読んでいますか?
新人さんは勉強のためにマンガはかなり読んでいる印象ですが、
小説を読んでいる方は少ない気がします。
確かにマンガと違う面も多いですが、実は参考になることが多いんですよ!

そこで、今回は小説を読む習慣がないという新人さんに
小説から得られる面白いマンガづくりのヒントをご紹介していきたいと思います。

さて、どんな小説を読めば良いかですが、正直どんな作品でもOKです!
とはいっても、そう言われると選べないという方には
“過去1年間に発売された色々なジャンルの面白い作品を読める”
本屋大賞 ノミネート作品をオススメします!

本屋大賞は「売場からベストセラーをつくる!」をコンセプトした賞で、
審査は全て全国の書店員さんの投票で行われます。
本に詳しい書店員さんたちが「面白い」「読んでほしい」と思う作品を選ぶので、
ノミネートした10作品には選ばれる何かがあるんですよね。

それでは早速、今年のノミネート作品を例に
小説から学べるマンガづくりのポイントを見ていきましょう!


テーマと題材選びの工夫
新しい作品を描くとき、使いたい題材が他の作品でも使われてきたものであることは多いと思います。その時に、題材を他の人と同じように描いてしまうと作品に新鮮さが欠けてしまいます。
そんなとき、他作品との差別化を計る方法として「題材を描く視点を変える」を試してみてください。例えば、サッカーを題材にしたとき「選手」の視点で描くのではなく、「監督」や「マネージャー」「サポーター」などを視点にしてみると、サッカーを新しい形で描くことができます。
川のほとりに立つ者は(寺地はるな/双葉社)では題材を変わった視点から描き、そうしなければ見せられない部分を見せています。こういった工夫があると他作品と同じ題材でも十分新鮮に見せることができます。

また、題材の切り口を変えるのも重要です。

君のクイズ(小川哲/朝日新聞出版)は「クイズ」、ラブカは静かに弓を持つ(安壇美緒/集英社)では「音楽」が題材になります。
こういった題材を描く時には「才能と努力」や「題材そのものの面白さ」などに焦点を当てて作品を描きたくなりますが、この2作品はそこから少し距離を置き、それぞれの題材とあるものを掛け合わせて新鮮さを生みました。
ではどうすればそういった発想が出るのか、といった時にまず試して欲しいのが題材について深く調べることです。両作品とも参考文献が多いことが特徴的でした。最近興味のある題材について、まずは深く調べてみると作品づくりのヒントが見つかるかも知れません。

題材やモチーフの組み合わせが良いと作品のテーマが読者に伝わりやすくなります。例えば、月の立つ林で(青山美智子/ポプラ社)では、いる場所が違えど見えるものは同時「月」と、どこにいても同じ内容を聴くことができる「ポッドキャスト」の組み合わせで、人と人との繋がりを描きました。

月は昔からよく作品に用いられますが、ポッドキャストは現代だからこそ選べた題材だと思います。自分が描きたいテーマに合い、且つ新鮮な読み味を出していけるように、世の中の様々なものに興味を持ち、題材の選択肢を広げてみましょう。


展開の爽快感
意外な展開でありつつも、期待外れでないラストは読後に爽快感を得ることができます。そういった展開づくりはまとめ上げるのがかなり難しいのですが、#真相をお話しします(結城真一郎/新潮社)、方舟(夕木春央/講談社)では鮮やかな裏切りを見ることができました。

少し異なる裏切り方をしていますが、どちらも十分爽快感を得られます。こういった体験を読者に届けるには、緻密な構成を丁寧な状況描写で描き、読者のために一番良い視点を用意する必要があります。こういった作品を読み、読者への仕掛け方を勉強してみると、自分でも読者を驚かせられる展開が描けるようになるかもしれません。


キャラクターの見せ方
答えのないテーマを描く時、結末を決めるのが難しいことはないでしょうか。そんな時、キャラクターに結末の説得力を上げてもらえることがあります。
汝、星のごとく(凪良ゆう/講談社)、光のとこにいてね(一穂ミチ/文藝春秋)では、答えを出すのが難しいテーマを描いていましたが、読後にモヤモヤはなく、素直に感動を得られました。

これは「キャラクターにとっての結末」という見せ方ができていたからだと思います。結末までのエピソードを通して、キャラクターがどんな経験をして、何を考えて来たのかが分かると、選んだ道に納得しやすいです。どの作品でも当てはまるような正解ではなく、この作品・このキャラクターだからこそ納得がいく正解であればあるほど、印象的な作品になるのではないでしょうか。

自分とは全く違うタイプなのに、深く共感できるキャラクターと出会ったことはありませんか?宙ごはん(町田そのこ/小学館)ではそんな体験ができました。

表面的には違うように見えるけれど、抱えているものや考え方に共感ができたからだと思います。そういった繊細な感情描写はマンガにも通ずる部分があり、文字だけでそれを表現する小説は感情描写、キャラクターの表現方法の教科書のようなものです。色々なパターンを頭の引き出しにストックしておけば、マンガの絵を描くときに「何を見せれば、何が表現できるのか」がスムーズに導き出せるようになるかもしれません。案外、感覚ではなく言語化して始めて使いこなせることが多いので、そういった意味でも小説は良い教科書だと思います。

深く共感できるキャラクターの逆で、異質なキャラクターも作品の魅力を高めることがあります。爆弾(呉勝浩/講談社)ではミステリー要素の面白さに加え、魅力的なヒール役がいました。

嫌な言い回し、動作などを言葉で見せてもらえるので、マンガからでは上手く言語化して整理しにくい、変わったキャラ作りのポイントを確認することができるかもしれません。

以上、10作品からマンガづくりに活かせるポイントの例を紹介しました!
本当はもっと語りたいところなのですが、今日のところはここまでとします。

今回は小説を紹介しましたが、世の中には様々なコンテンツがあります。
ぜひ、貪欲な気持ちで色々なことを吸収した上で素敵な作品を作ってください!



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【第97回】「U23ジャンプ+マンガ賞」募集開始!若き編集者から熱いメッセージが届いたぞ!

いつも「ジャンプルーキー!」へのご投稿ありがとうございます!

ところで、つい先日募集を開始した「U23ジャンプ+マンガ賞」をご存知でしょうか?

「U23ジャンプ+マンガ賞」の詳細はコチラから↓

こちらは「23歳以下」の作家さんを対象とするマンガ賞です。
若い感性を持つ作家さんにデビューのチャンスを、という編集部の熱い想いから生まれました。
今回は選考を担当する若手編集者から、応募者の皆さんへのメッセージをお届けします!
熱のこもったメッセージ、是非ご覧ください。

*****

◆I上(23歳)
担当作:『終末のハーレムAfter World』『終末のハーレム ファンタジア
好きなマンガ:『BLEACH』『ダンダダン』『ひきだしにテラリウム』

こんなことが嬉しかった、あんなことが悲しかった、こんなことにドキドキした。若い世代の皆さんの感情が詰め込まれた作品を読むのが、今から楽しみです。「どうしても描きたいことがある」「ふと描いてみたらできちゃった」、動機は何でも大丈夫です! たくさんのご応募、心よりお待ちしております。

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◆T橋(23歳)
担当作:なし
好きなマンガ:『忘却バッテリー』『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』『進撃の巨人』など

はじめから、絵やストーリーなど全てが完璧なマンガを描ける…そんな作家さんはほとんどいないと思います。このマンガ賞で拝見したいのは、短所が少ない作品ではなく「自分はこんなことをマンガでやりたい!」という意図がはっきりと表れている作品です。萎縮することなく、伸び伸びと描いた力作をお待ちしています!

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◆S浦(25歳)
担当作:『デビィ・ザ・コルシファは負けず嫌い
好きなマンガ:『BLUE GIANT』『ハイキュー!!

参加される皆様は23歳以下で、2000年以降に生まれた作家ということになります。最新の感覚は、新しいマンガを作るうえで素晴らしい武器になると思います。皆様が何を好きだと、大事だと感じているかをぶつけてくれるような作品を読んでみたいです。

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◆A部(25歳)
担当作:なし
好きなマンガ:『ONE PIECE』『アイシールド21』『SKET DANCE』『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』

皆さんのように早い段階からトライ&エラーを積み重ねていけば、いつか自分にしか醸し出せない個性に辿り着くかもしれません。後に「このマンガ賞に全力を注いで良かった」と振り返れる力作をお待ちしております!

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◆S(27歳)
担当作:『姫様“拷問”の時間です』『すすめ!ジャンプへっぽこ探検隊!
好きなマンガ:いろいろ

「自分なんてまだ賞に応募できるレベルじゃない…」と足踏みしている人へ。この賞が、あなた自身もまだ気づいていない自分の才能に出会うきっかけになるかもしれません。可能性に溢れた皆さんの作品を読めるのを楽しみにしています。善は急げ! まずは行動あるのみです!

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◆K谷(27歳)
担当作:『恋人以上友人未満』『アラガネの子』『深東京』『忘却バッテリー
好きなマンガ:『NARUTO―ナルト―』『東京喰種トーキョーグール』『ハチミツとクローバー』

自分の好きを詰め込んだ熱量溢れる作品を送ってもらえたら嬉しいです。応募には勇気が必要かもしれませんが、応募することで自分では見つけられなかった、作品の魅力を見つけてもらえることもあります。未熟な部分があっても大丈夫です! 多くの作品と出会えることを楽しみにしています。

ジャンプ+で読む

*****

若き編集たちの熱いメッセージ、いかがでしたか? 皆さんの作品を心から楽しみにしているのが伝わってきましたね。
最後に、賞を企画した担当者からのメッセージを紹介します。

「とにかく気軽に送ってみて頂ければ嬉しいです!
自信がある人も、無い人も、マンガが好きな人も、他の媒体の方が好きな人も、ページ数は短くても、長くても、ジャンルも問いません。このマンガ賞でたくさん才能と出会えることを楽しみにしております!」

「U23ジャンプ+マンガ賞」は4月30日締切
荒削りでも構いません。ご自身の才能をそのままぶつけたような、皆さんの面白い!が詰まった作品をお待ちしております。


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【第96回】タイザン5漫画賞の魅力に迫る!!

新人発掘のため様々な漫画賞を用意しているジャンプルーキー!。
そんな中、ついにルーキー出身作家さんを冠する漫画賞が初登場!
それがタイザン5漫画賞です!!

快進撃を続けるタイザン5先生に直接審査してもらえる漫画賞の魅力をお伝えすべく、今回は担当編集F氏にインタビューしました。
参加に悩んでる方はぜひご参考になればと思います!

*****

――タイザン5漫画賞をやろうと思ったきっかけは?

「ジャンプルーキー!」出身の若手作家で、「少年ジャンプ+」「週刊少年ジャンプ」の2誌で活躍するタイザン5先生。タイザン先生に呼応して幅広い才能が集まれば嬉しいな、と思い実施を決めました。
(タイザン5先生の快進撃はジャンプ+にとっても大きな影響を与えてくれましたよね…!)

――どんな作品(作家たち)を待ってますか?

ご自身の才能をそのままぶつけたような、のびのびした作品を拝読したいです。
タイザン先生に作風を寄せる必要は全くないので、皆さんの面白い!が詰まった作品をお待ちしております。

(自信を持って編集と先生に! 面白いをまずはぶつけて欲しいですよね!)

タイザン5先生のルーキー投稿作『讃歌』

――応募作品で気を付けてほしい点は?

文字の大きさと綺麗さです。
セリフを詰め込み過ぎて読みづらい作品も多いので、読みやすい文字量を意識していただけると嬉しいです。
またデジタルの方はなるべく文字入れをして、アナログの方は丁寧に描いていただけると助かります。

(ルーキーでデビューした先にあるジャンプ+はマンガアプリ…スマホという小さい画面で読んでもらうことを想定してるので、特にフキダシ&文字の大きさと量は大事だよね~とよく編集部でも話題に上りますよね)

――最後に応募を考えてる方に向けて一言!

締め切りまであとわずかですが、お手元に原稿があれば気軽に応募してください!
他社の落選作品でも、昔の作品でもOKです。ご応募お待ちしております!

(今までにない作風の方がどんどん集まってるので私達編集も審査が本当に楽しみです!)

*****

担当F氏、ありがとうございました!
既に応募〆切まであと少しとなっておりますが、悩んでる方もぜひお気軽にご応募ください!

タイザン5漫画賞のご応募はこちらから↓↓↓

話題沸騰!! タイザン5先生の新作、週刊少年ジャンプ一ノ瀬家の大罪が絶賛連載中です! 1~3話まで試し読みもできますのでまだの方はぜひ♪↓↓↓

他にも魅力的な漫画賞がたくさん! ジャンプルーキー!で漫画家の一歩を踏み出そう!
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【第95回】読者を惹きつける主人公&物語を生み出す秘訣とは?『魔都精兵のスレイブ』の原作者・タカヒロ先生にインタビュー!

いつも編集部ブログを読んでいただき、ありがとうございます!

今回は少年ジャンプ+で連載中、そして2023年にテレビアニメ化も予定されている魔都精兵のスレイブの原作者・タカヒロ先生にインタビューします!

12月1日から募集が開始された少年ジャンプ+漫画賞 2022年【冬期】の特別審査員も務めるタカヒロ先生に、今回は読者を惹きつける物語と主人公の生み出し方を伺います。

今期のジャンプ+漫画賞に応募を考えている新人作家さんは必読です!

第1話を読む

*****

――『魔都精兵のスレイブ』はどのような着想から生まれた作品なのでしょうか。

読者に幸福感を与えたいというコンセプトがありました。初期は、もう少し主人公の姉にスポットがあたっていたのですが、少年誌にしては倒錯的すぎたので打ち合わせを重ねて今の形になりました。とにかく分かりやすいエンターテイメントを目指しています。

――毎話の物語の見せ場を強くするためのポイントがありましたら、お願いします。

あらかじめ見せ場をひとつ決めて、それを目立たせるように構成を作ります。ご褒美がある回なら、そのご褒美の山場、バトル回であれば能力が初めて出た時や技が決まった時などです。ちなみに構成は単行本5巻ぐらいで1つの章になるようにしています。

――『魔都精兵のスレイブ』の主人公である和倉優希と羽前京香のような、読者を惹きつける主人公を生み出すための秘訣を教えていただきたいです。

スレイブのような作品では主人公へ嫌悪感をもたれない事が特に重要なので、優希は言葉ひとつ表情ひとつ凄く注意しております。ここらへんは長年の経験が活きているので、参考にはならないかもしれません。京香は親しみが持たれやすいように性格や信念、戦いの性能などをシンプルにして分かりやすくしています。

――少年ジャンプ+で連載中の『魔都精兵のスレイブ』は 100 話目の更新が目前に迫ってきていますが、長期の連載を紡いでいく中で、キャラクターや物語に関する良いアイデアが思い浮かばなかったときの対処法はありましたか。

とにかく考えて考えて考えまくる事ですね。散歩したり食事したり、何かをしながらもストイックに考えまくる。そうすると偉いもので、苦しみの末にアイデアは湧いて来ます。
なのでアイデアが尽きぬように定期的にインプットはしてます。

――「少年ジャンプ+漫画賞 2022年【冬期】」の特別審査員に、今回タカヒロ先生が就任されたということで、漫画賞に応募する新人作家さんに向けて、漫画を作るうえでのアドバイスがありましたら、お願いします。

インプットについてですが、インプット先は映画でもゲームでもアニメでも漫画でもお笑いでも特撮でも何でもありだと思います。周囲の友人や知人がキャラメイクの参考になったりもします。だから友達と遊ぶのもインプットです。鋭敏なアンテナを常に立てておいて下さい。

*****

タカヒロ先生、ありがとうございました!
惹きつけられる世界観、そして好感を持たれる主人公を読者に届けるためには、読者目線で振り返りの意識を持つことが重要だということが分かりました。

「少年ジャンプ+漫画賞 2022年【冬期】」の応募は始まったばかりです!締め切りは2月28日(火)とまだまだ時間はありますので、皆様のたくさんの力作をお待ちしております。

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【第94回】世界中でマンガ投稿が盛り上がってます! 「海外版ジャンプルーキー!」について聞いてみた【MANGA Plus Creators by SHUEISHA】

皆さん、MANGA Plus Creators by SHUEISHA(以下、MPC)というサイトをご存知ですか?

「ジャンプルーキー!」投稿ユーザーの皆さんのように、海外にもマンガを描いているクリエイターの方々がたくさんいます。
MPCはそんな人たちが自由に作品を投稿・公開できる、「海外版ジャンプルーキー!」とも言えるプラットフォームで、今年8月30日のサービス開始以来たくさんの作品が投稿され話題となっています。

そこで今回の編集部ブログでは、“MPCにもマンガ作りのヒントがたくさん転がっているのでは?”ということで、ジャンプ+編集部と一緒に運営している株式会社メディバンのKさんにお話を聞きました。

*****

――まずは改めてMPCについて教えてください。

海外のクリエイター向けの漫画投稿・公開プラットフォームで、現在は英語・スペイン語作品を対象としています。
「ジャンプルーキー!」の月間ルーキー賞のように、投稿作を対象に月間賞を開催していて、ちょうど今、9月期の候補作が出そろい、編集部で審査を行っている段階です。
なんと、金賞受賞作は、そのまま翻訳して「少年ジャンプ+」に掲載するという副賞もありますよ!

――サービス開始後1ヶ月間で、2000作品5000話以上の投稿があるなど、大盛り上がりのMPCですが、海外クリエイターの方々からはどんな反応がありますか?

やはり一番大きいのは、「ついに自分の作品がジャンプ+に載せられるチャンスが来たか!」という反応ですね。
これまでも国内漫画賞の外国語部門などはありましたが、日本語作品に比べるとチャンスは圧倒的に少なく、「いつでも投稿できて、毎月日本の編集者に審査してもらえるなんて画期的!」と、ローンチ前から海外クリエイターの間で期待の声があがっていました。

――言葉の壁をクリアできるのは大きいですよね。どんな作品が人気なのでしょうか?

ジャンプっぽさを感じるアクション・ファンタジー系の投稿作が多く、読者人気も高いです。
作風については、日本のマンガだけじゃなく、カートゥーンなど海外作品からも影響を受けているのが伝わってくる、多様な作風がミックスされたような雰囲気が特徴的です。
アメコミの影響を感じる厚塗りのサムネイルもちらほら見受けられます。
あとは、いま世界中でひとつの潮流になっているウェブトゥーン形式の縦スクロールマンガも多いですね。
一読者としては、文化の違いを感じられるのも面白いです。
ストーリー展開にしてもキャラクター像にしても、そんな発想があったか!と、読んでいて驚かされることが多いです。

――アクション・ファンタジー作品が多いなかで、9月期のランキング1位の作品「GENDER X BORDER」はラブコメでしたね。

クオリティが高くストーリーも面白くて、個人的にもイチオシの読切です。

「GENDER X BORDER」

9月期はリリース直後ということもあり、クリエイターの方々それぞれの個性が光るさまざまなジャンル・テイストの作品が集まっていた印象でした。
今後は、月間賞受賞を目標に、ランキング入りを狙って投稿される作品も増えていくと思うので、投稿作品の傾向がさらに出てくるかもしれません。

――絵もストーリーもクオリティの高い作品が多くて驚きました。海外のクリエイターの皆さんはどのようにマンガ作りを勉強されているのでしょうか?

まだ把握しきれていない部分もあるのですが、最近はYouTubeなどで海外の方向けにマンガ作りのハウツーを紹介している動画コンテンツも増えています。
ただ、日本語に比べると参考にできるものが少ないので、今後はMPCからも積極的に役立つ情報を発信していきたいと思っています。

――おお!さらに海外クリエイターの方の活躍のチャンスが増えそうですね。国を超えて新人さんたちが刺激を与え合えるようになるとさらにマンガ界が盛り上がりそうです。

「ジャンプルーキー!」のように、MPCにも、「ジャンプ+で連載したい!」「日本、世界で愛されるマンガを作りたい!」という熱い想いを持って作品を投稿しているクリエイターがたくさんいます。
言語の壁を超えてクリエイター同士が切磋琢磨することで、もっともっと世の中に面白い作品が生まれるといいなと思っています!

――これから楽しみですね! ありがとうございました。

*****

いかがでしたでしょうか?
果たしてどんな作品が月間賞を受賞するのか、引き続き注目です。
英語やスペイン語が読めない方でも、MPCをチェックしてみることで、絵やキャラデザ、コマ割りなどで新たな発見があるかもしれません。

また、「少年ジャンプ+」では、2023年以降に始まる新連載をすべて、海外向けのマンガ配信アプリWEBサービス「MANGA Plus by SHUEISHA」に同時配信することも決定しています。

ぜひ、「ジャンプルーキー!」投稿を足掛かりに「少年ジャンプ+」掲載を目指し、世界中で愛される作品作りへの第一歩を踏み出してみてください!


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【第93回】「少年ジャンプ+」のデータ担当Kさんに聞く! 読者の行動は数字で分かる!? 読者を逃がさない読切作品の作り方!!

皆さんこんにちは。「ジャンプルーキー!」をご利用いただきありがとうございます。少年ジャンプ+編集部のS浦です。

突然ですが、「少年ジャンプ+」ではユーザーの方々からいろいろなデータを取得し、マンガ作りに活用していることをご存知でしょうか?

この度「少年ジャンプ+」のデータ管理担当のKさんにお話を伺ってみたところ、新人作家の方々に役立ててほしい情報をたっぷりと入手することができました!

*****

S浦:本日は快くインタビューを引き受けていただきありがとうございます! では早速、Kさんは実際にどのようなデータを収集・管理されているのでしょうか?

Kさん:アプリ内のユーザーの行動は一つ一つデータとして収集・管理しています。特にマンガを読むページは情報量が多く、1ページごとの閲覧数はもちろん、ユーザーが途中で読むのをやめてしまった場合は何ページ目で離脱したのかというデータも取っています。
また、1ページごとに開いた時刻も収集していますので、1ページ読むのにかかった時間も算出し、管理しています。なので、ジャンプ+の作品は基本的に1ページ毎の閲覧数と閲覧時間の二つの軸で収集が行われています。

S浦:ユーザーが読むのをやめてしまうというのは新人作家の方々にとってはかなりショッキングな事実だと思うのですが、どのくらいのユーザーの方が離脱されるのでしょうか?

Kさん:作品閲覧を促すアプリ内広告や誤タップによって意図せずビューアを開いてしまうユーザー、サムネイルが気に入ってビューアを開いたが1ページ目の雰囲気が好みでなく離脱するユーザーなどがいるため、ほとんどの読切作品では2~3割のユーザーは1ページ目で離脱しています。
その後、大体のユーザーは最初の3~5ページ、長くても10ページ前後で読むかどうかを判断している傾向にあります。
ページが進むにつれて読者は減りにくくなっていき、前のページの読者の99.8%以上が次のページを読んでいるような状態になると読者が定着したと感じられます。
そのため、マンガにおける“掴み”の強さとは、99.8%という数字にどれだけ早く近づけるか、にかかってきます。あまり掴みが強くない作品だとここまでに20ページくらいかかってしまうことがあり、その間に読者はどんどん離脱していってしまっているため、もったいないなと感じています。

こちらはジャンププラスに掲載されていた某読切作品。なかなか99.8%以上を維持できなかったことが分かる。

S浦:なるほど、では実際に読者維持率が99.8%に達するまでに時間がかかった作品に共通する要素などはありますか?

Kさん:そうですね、まずは文字量が多いことだと思います。
「少年ジャンプ+」を利用されているユーザーは大半がスマートフォンでマンガを読んでいるので、画面が小さいことが前提としてあります。そのため、文字量が多いとその文字を詰め込むために文字のサイズも小さくなってしまい、離脱ポイントになりやすいです。

S浦:新人作家の方だと具体的にどのくらいを目指せばよいのかわからない方もいると思うので、目安の数字を教えていただけますか?

Kさん:もちろん基本的に少なければ少ないほど良いのですが、1ページあたり100文字未満だとかなりスマホでも見やすい画面になると思います。
また、特に序盤はユーザーが作品に没入していないので、セリフ量は減らした方が良いと思います。どうしても文字量が多いページは出来るだけユーザーが作品に没入した後に出す必要があるでしょう。
また、読者に負担のかかるページは連続してしまうと読者維持率が大きく減少するきっかけになってしまいます。負担のかかるページは連続しないように心がけることは重要だと思います。

S浦:なるほど、では反対に読みやすさが数字として表れていた作品はありますか?

Kさん:「少年ジャンプ+」で『マリッジトキシン』が連載されている、静脈先生と依田瑞稀先生の読切ハイパーハードスペシャルミッションでしょうか。
文字数も少なく、6ページ目には読者維持率が99.8%に到達し、8ページ以降99.8%を下回ることはありませんでした。序盤の引きがとても上手い方だと思います。
物語後半では閲覧時間が10秒を超えるページもありましたが、そのページでも読者維持率が99.9%を下回ることはありませんでした。ユーザーが作品にしっかり没入してくれた証拠だと思います。

『ハイパーハードスペシャルミッション』
序盤は閲覧時間が5秒以内で読み進められており、51ページは文字量が多く閲覧時間が10秒を超えているものの、読者維持率が99.9%を下回っていなかった。

閲覧時間が10秒を超えたページ

S浦:なるほど、確かに読者をがっちり確保できていますね。掴みの強さが重要だと良く分かりました。それでは最後に、新人作家の皆さまに向けて一言お願いします。

Kさん:「少年ジャンプ+」ではこのようにたくさんのデータを取っていて、編集者の方と一緒に作品作りしていく中で一つの手助けとして利用出来ますので、是非とも「少年ジャンプ+」に読切を載せていただき、自分の作品がどのように読まれているか気付きを得て今後の作品作りに生かしていただければ嬉しいです。

*****

Kさん、ありがとうございました! 今回はあくまで閲覧数や読者維持率、閲覧時間などの数字的一面に焦点を当てた制作論になりますので、マンガを面白くする選択肢の一つとして役立ててもらえればと思います!
掴みの強さを見せつけたハイパーハードスペシャルミッションの静脈先生、依田瑞稀先生による『マリッジトキシン』は大人気連載中! 閲覧はこちら↓から!

『マリッジトキシン』
<ジャンプ+で読む>


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