月間ルーキー賞2025年2月期 受賞作発表 ブロンズ1本&期待賞2本！好きになってもらえるキャラを作ろう！
ブロンズルーキー賞
「少年ジャンプ＋」連載枠に掲載 賞金￥100,000-
月間ルーキー賞ランキング1位
編集部期待賞
賞金￥50,000-
編集部コメント
この作品は当月期のブロンズルーキー賞に届かなかった作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。奥行きを感じさせる世界観描写と抑揚のあるドラマが光る作品でした。2人の恋模様を途中で盛り上げつつ、ラストは主人公の人生を不幸にする方向ではなく、2人が結ばれなかったことの方を強調した方がラブロマンスとして切なさを演出できたのではないかと思います。また、セリフやデザインでキャラクターの個性を表現することも次回作ではぜひ意識してみてください。期待しております。
編集部期待賞
賞金￥50,000-
編集部コメント
この作品は当月期のブロンズルーキー賞に届かなかった作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。嫌な敵キャラが主人公の実力で打ち倒される展開が痛快でした！ただ、「筋肉」と「寿司」の組み合わせがやや機能しきれておらず、ラーメンや天ぷらでも成立してしまいそうに感じました。物語の必然性を強めるため、掛け合わせにより明確な理由を持たせると良いと思います。ビジュアル面ではキャラクターがしっかり立っていたので、性格や生き方の描写を加えると、より読者の共感を得やすくなるかもしれません。次回作も楽しみにしております！
最終候補作
月間ルーキー賞ランキング2位
編集部コメント
短いページ数の中で2人の関係性がしっかり描けていました！一方、「死神」「地雷系」というモチーフに引っ張られていて、キャラクターの個性が見えにくくなっている印象です。このキャラたちならではの魅力がもう少し引き出せると、さらに作品の強みになると思います。次回は、より長いページの読切にも挑戦してみてください。応援しております。
月間ルーキー賞ランキング4位
編集部コメント
描き込みが素晴らしく、線の印象も良かったです。設定もユニークで、楽しく読めました。段々と記念日の概念が伝播していく様子が爽快です。一方で、「主人公がどういう人間なのか」がやや見えにくかったため、行動原理や矜持など、キャラクターが見える要素をもう少し掘り下げると、物語に厚みが出ると思います。これからも頑張ってください。応援しております！
月間ルーキー賞ランキング5位
編集部コメント
綺麗な構成で、軽快なテンポでサクサク読めました。ただ、男の子からヒロインへの想いの伏線が薄く、好意がやや唐突に感じました。序盤にもう少しフリを入れると、オチが際立つと思います。また、足や首の細さにブレが見られるため、デッサンを通して基礎的な画力を高めていきましょう。次回作は、より長いページの読切にチャレンジしてみてください。応援しております。
月間ルーキー賞ランキング6位
編集部コメント
いなりの皮という見慣れないモチーフが新鮮で、画面にインパクトがありました。「覆いかぶさる」という特性もうまく活かされていたと思います。ただ、アイデアの勢いで進んでおり、キャラクターの個性がやや見えにくかったため、次回作では人物の掘り下げを意識してみると良いかもしれません。期待しております。
月間ルーキー賞ランキング7位
編集部コメント
自分自身を模した人形を作ることで、主人公の人生が好転していく様子がわかりやすく描かれていたかと思います！キャラのドラマが長文のモノローグやセリフ中心に説明されていたかと思いますが、そこでセリフに頼りすぎずに具体的なエピソードでドラマを描写できるとなお印象強い作品になると思います。また、今回は主人公が人形を作った段階で早めに物語が解決してしまった印象を受けたので、山場を作ることができるようなキャラクターや企画を考えられるとなお良いかと思いました。
月間ルーキー賞ランキング8位
編集部コメント
演出に力を入れていることが伝わってくる作品でした！今後について、まずは画力の向上に努めていただければと思います。内容については、第一話の段階ではラブコメパートと除霊パートがそれぞれやや独立している印象を受けました。この二つが組み合わさることでどのような面白さが生まれるのか…というところまで、第一話でよりはっきり描写できると読者が増えていく作品になると思いました。
月間ルーキー賞ランキング9位
編集部コメント
ヒロインを可愛く見せていく、という強いこだわりを感じることができた作品でした！今後は画力向上に努めていただければと思います。内容については、序盤から「主人公が女子が苦手」「ヒロインが主人公の祖父と旧知の仲」「主人公がヒロインを退治する機会を狙っている」など要素/軸が複数ある一方、読者が強い興味を持って読み進めることのできるわかりやすい目的や、魅力のはっきりしたキャラクターがまだ不在の状態なのが気になりました。一番描きたいこの物語の魅力が序盤からはっきりわかるよう、要素を厳選していくことが必要だと思います。
月間ルーキー賞ランキング10位
編集部コメント
ハヤブサ丸のキャラがキャッチーで面白く、主人公との掛け合いも良く、最後まで楽しく読ませていただきました。心温まる終わり方なのも良かったです。絵について、より細部までこだわって描くと多くの読者に読んでもらえる作品が作れるかと思います。次回作も応援しております。
月間ルーキー賞ランキング13位
編集部コメント
勢いのある展開で、また、主人公の表情豊かに描けていて、面白かったです。「カカオが何番目か」だけだと、読者からすると少し興味を持ちづらい印象を受けました。読者にどのような読み味を期待するのかを考えながら作品を作ってみてください。次回作も応援しております。
月間ルーキー賞ランキング14位
編集部コメント
繊細な心理描写と丁寧な書き込みが印象的で、生々しいセリフが胸を打つ作品でした。最後屋上のドアに鍵がかかっていなかった演出も非常によかったです。生々しさは武器でもあるのですが、より広く読者に共感される感情まで昇華して物語にできれば、より洗練された物語になると感じました。次回作も頑張ってください。
月間ルーキー賞ランキング15位
編集部コメント
「ウィッグ」という馴染みない読者も多い題材ですが、主人公の尖った性格もあり、面白かったです。新鮮な展開が多く、ホラーでもあり、クスっと笑える描写もあり、と、様々な楽しみ方ができる作品だと思いました。主人公が、ウィッグに対して以外にどのようなキャラなのかを描写できると、よりキャラの魅力を感じられるかと思います。次回作も応援しております。
月間ルーキー賞ランキング16位
編集部コメント
なかなか実験的な作品で面白かったです。作中に登場する中本というキャラクターの欠点を過剰なセリフ量と細かなコマ割りで表現されているのは効果的でした。一方、そちらの表現方法で中本をもっと印象付けるなら、物語冒頭のコマ割りをもっと大胆に割ったり、またセリフ量を少なくするなどして、中盤のシーンと差別化を図ると、中本がより際立ったと思います。ただあまり見たことのない作風でしたので、「分かりやすさ」を意識しながら、次回作にも望んでみてください。
月間ルーキー賞ランキング17位
編集部コメント
それぞれのセリフやシーンにいい意味での生々しさがあり、センスを感じる作品でした！次回作では作画の仕上げをより丁寧に行っていただくと、満足度の高い画面になると思います。また終盤のキャラクターの行動動機について、描写が薄かったこともあり少し読者の想像に委ねられ過ぎているとも感じました。エンタメ作品として、最低限読者の感情を揺さぶることができるような具体的な動機の描写があると、より読後感の良い作品になるかと思います。
月間ルーキー賞ランキング18位
編集部コメント
AIというSFの設定と、デフォルメされたキャラとのギャップがよく、また、にこが可愛く、楽しく読ませていただきました。「にこが可愛い」だけでなく、この世界観ならではのドラマなど、読者が嬉しい要素・展開を入れられると良いかと思いました。次回作も応援しております。
月間ルーキー賞ランキング19位
編集部コメント
ポップな絵柄とほのぼのとする展開が、作品全体の優しい魅力を作り上げていました。また短いコマ数の中でテンポよく話を見せていて読みやすかったです。子猫2匹と主人公の性格・言動をもう少しわかりやすくすれば、コメディとキャラの結びつきはさらに強くなるかと思います。次回作にも期待しております。
月間ルーキー賞ランキング20位
編集部コメント
かがみ様という設定にリアリティがあり、興味を引かれました。鏡が現れるシーンの演出も楽しく、ヒキの作り方が上手かったです。キャラクターが崩れるシーンも絵としての面白さがありました。一方で、この作品世界にしかないルールが複雑で、一読しただけではやや理解が追いつきませんでした。独自ルールはできるだけシンプルかつ端的にまとめると、伝わりやすくなると思います。また、1ページあたりの文字情報量が多いため、セリフの取捨選択を意識してみてください。これからも応援しております。
月間ルーキー賞ランキング21位
編集部コメント
柔らかい筆致とドラマがマッチした作品でした。ただ、人間描写の端々から、ご自身の中のイメージや理想に頼りすぎてしまっているのではないかと感じてしまいました。身近な人に話を聞いてみたり、フィクション・ノンフィクションを問わずインプットを増やすことで、より読者に届くドラマが作れるようになると思います。また、ベタが少なく画面が白い印象を受けます。ページごとにポイントがあると引き締まった印象になるので、次回作では意識してみてください。
月間ルーキー賞ランキング22位
編集部コメント
主人公のまっすぐで嘘のない行動に好感を抱きました。ラストに主人公に対して嬉しいことが起きるので、読み味も爽やかです。キャラクター3者の関係性に面白みがあるのですが、事前の説明がやや足りず各々の心情を読み取りきれない部分もありました。構成をより工夫し、次回作も頑張ってください。
月間ルーキー賞ランキング25位
編集部コメント
ロボと人間、属性の違う二人の軽妙な会話が面白かったです。主人公の行動に変化が現れる点もドラマとしての満足感がありました。世界観設定を軽くして説明セリフを減らす、会話のみのシーンでも工夫して決めゴマを入れるなどできれば、読みやすさはさらに向上するかと思います。次回作にも期待しております。
編集部からの総評
ブロンズ1本&期待賞2本！好きになってもらえるキャラを作ろう！ 2025年2月期は、ブロンズルーキー賞1作品、編集部期待賞2作品という結果となりました。いずれの作品も、「ここが面白い」と思ってもらえるポイントが明確で、魅力が伝わりやすかったです。一方で、アイデア一本を軸に展開しているため、物語としての満足感がやや薄く感じられました。キャラクターの譲れない価値観や好きなもの、性格などをエピソードの中で描くことで、より読者の心に残る作品になると思います。『白装の悪魔』はキャラクター描写が丁寧で、読み応えのある作品でした。今後も皆様の力作を楽しみにしております。
編集部コメント
作画のクオリティが安定しており、技術の高さを感じる作品でした！キャラの感情も丁寧に描けていましたし、終盤の展開でもカタルシスが作れており、読み応えを感じました。今後とも作品制作を続ける中で、ご自身だからこそ描けるキャラクター、セリフ、演出の引き出しを増やしていただければと思います。期待しております。