月間ルーキー賞 2024年7月期 受賞作発表

月間ルーキー賞20247月期 受賞作発表 ブロンズ1作品&編集部期待賞2作品!より深く練られたキャラ造形を求む!

ランキング上位10名の作品から編集部の審査で選んだ月間ルーキー賞の発表です!
投稿者は受賞作品と編集部によるコメントを比較して作品作りに活かそう!
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ルーキー賞の選考方法が新しくなりました。詳しくはこちら

ブロンズルーキー賞

「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-

月間ルーキー賞ランキング9

編集部コメント

セリフ、演出に非凡なセンスを感じる作品でした。企画内容も強く興味を惹かれるものだったと思います。このキャラクター同士だからこそ描けるコミカルなやり取りや、関係性の変化も光っていました。今後は画力の向上に努めていただきつつ、より読者がキャラクターのセリフの意味を理解しやすくなるよう、情報の取捨選択も強く意識できるといいかと思います。次回作も期待しています。

編集部期待賞

賞金¥50,000-

スマイルなんていらない

笑わせたい女の子のために、男子高校生達が漫才する話です。

橋本道郎

編集部コメント

この作品は最終候補の10名以内に含まれない作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。セリフと表情にキャラクターの「らしさ」が滲んでおり、作家性を感じる作品でした。キャラクターの善人度合いがわざとらしくないのにも好感が持てます。ただセリフが多く決めゼリフが埋もれがちだったので、推敲する癖をつけましょう。また味のある線ですがやや粗くも見えたので、バランスを崩しすぎず丁寧に描くことを意識してみてください。次回作にも期待しております。

編集部期待賞

賞金¥50,000-

FLOWER*FLOWER

(60p読み切り) 天涯孤独の少女×凄腕の女用心棒VS.極悪マフィア。 王道バイオレンスアクション!

栗岡 由右人

編集部コメント

この作品は最終候補の10名以内に含まれない作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。独特な台詞回しが楽しい作品でした。一癖あるキャラクターが多く、この作品ならではの個性がしっかり出ていたと思います。ストーリー展開もわかりやすく作れていました。今後は画力の向上に努めていただくとともに、より読みやすくなるようセリフや情報の量を見直していけるといいでしょう。期待しております。

最終候補作

月間ルーキー賞ランキング1

編集部コメント

癖がありながらも記憶に残るキャラクター、前半のちょっとした彼氏とのエピソードから繋がる爽快感のあるラストが魅力的な作品でした。クトゥルフ神話のモチーフがやや分かりづらかったり、合コンに怪獣が紛れ込んでいる、という状況の説明がメモのみで進行してしまい、この世界観にまだ馴染んでいない読者が入りづらくなっている点が勿体なく感じました。

月間ルーキー賞ランキング2

編集部コメント

キャラクターに強い魅力を感じます。天狗の生き様や矜持が丁寧に描写されていました。鉄板屋の母娘や強盗の2人組も登場回数が少ないながら、キャラクターが伝わります。ただキャラ同士が掛け合いしているだけの日常パートも楽しく読めます。強盗が真面目に働こうと決意するシーンは思わず笑ってしまいました。一方で「いつの時代のどこで、怪異がどれだけ一般的で、人々に受け入れられているのか」などの世界の背景が提示されると、さらに深く物語に没入できたと思います。セリフやモノローグで説明し過ぎず、絵で提示できるとベターです。今後の作品も楽しみにしております。

月間ルーキー賞ランキング3

編集部コメント

思い出バトルを通して、キャラクター同士の関係性を描き、ラストは二人の美しい思い出という構成が巧みな作品でした。ページが短く、シチュエーションが固定されていること、思い出バトルという一ネタに終始しているため、やや読み応えの点では不足を感じたので、長い尺で展開を盛り込んだ作品にも挑戦してみていただきたいです。

月間ルーキー賞ランキング5

編集部コメント

構成が巧みで仕掛けが見事でした。2ページをまんまと見返しました。キャラの名前に加えて、「スマホいじりの否定」「支払いは現金のみ」などセリフにも無駄がなく、オチまでまとまっています。加えてテンポも良いので、スイスイ読み進められました。伏線の張り方とテンポ感が両立できており、バランスの取れた作品です。構成上やむを得ない部分もありますが、2人のキャラクターをもっと見せて欲しかったです。2人の関係値やキャラクターが見えていない状態ですと、ここまで意地を張り合うことに違和感を覚えます。ストーリーを進ませつつ、キャラクター性を出してあげると更に良くなると思います。次回作も楽しみにしております。

月間ルーキー賞ランキング6

編集部コメント

勢いのある展開と、緊迫感のある状況設定が面白かったです。読者にとっておいしい展開が続く企画なのも良かったです。より強調したいセリフ・場面のコマを大きくするなど、メリハリをつけるとより読みやすくなるかと思います。次回作も応援しております。

月間ルーキー賞ランキング7

編集部コメント

実は身近に好きな人がいるが気づかれない…という設定から始まる展開が面白かったです。コミカルなテイストで幼馴染を追いかけるのも楽しく読めました。なぜ芥川のことが好きになったのか、他の人から言い寄られることはどう思っているのかなど、動機の部分を丁寧に描くと、より共感しやすくなるかと思います。次回作も応援しております。

月間ルーキー賞ランキング8

編集部コメント

設定にオリジナリティがあり、読み応えがありました。謎の多さは魅力である一方、全体的な読解の難しさにも繋がっているように感じました。展開をシンプルにする、読者視点のキャラを作るなど、工夫次第でもっと読みやすくなるかと思います。応援しています。

月間ルーキー賞ランキング10

編集部コメント

キャラクターの中身と外見のギャップを活かし、タイトル通りにわかりやすくコンセプトを伝えられているように思います。前提知識が必要なネタが多すぎると読者層を限定しすぎてしまうので、キャラクターを軸に、各キャラの個性をしっかり見せた掛け合いでコメディシーンを補強していきましょう。

月間ルーキー賞ランキング11

編集部コメント

同ジャンルの数多くの作品との差別化を意識して企画を立てている点が良かったです。展開のテンポもよく、読者視点でのツッコミを入れているため、やや無理矢理な設定でもギャグとして受け入れやすくなっていました。今後は読みやすいページ構成や魅力的なキャラクターデザインなど、ビジュアル面での技術を高めていけると良いと思います。これからも頑張ってください。

編集部からの総評

ブロンズ1作品&編集部期待賞2作品!より深く練られたキャラ造形を求む! 今月はブロンズルーキー賞が1本、編集部期待賞が2本という結果になりました。ブロンズルーキー賞を受賞した『かんかく』は、メインキャラ2人の立ち位置や状況、心情がしっかり練られており、この2人でしか成立しえないコミカルなシーンやドラマを描けている作品でした。勇者、高校生、殺し屋…などといった「属性」のみで話を作るとどうしても既視感を感じやすくなってしまうので、そのキャラならではの出自や心情をより深く考えて描写できると、独自性の高い作品になっていくと思います。