月間ルーキー賞2019年9月期 受賞作発表 独特で魅力的な作品の数々! ブロンズ賞3本、編集部期待賞も2本選出!
ブロンズルーキー賞
「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-
月間ルーキー賞ランキング2位
編集部コメント
メディカル・ラブコメディという、独特な世界観設定とキャラが魅力でした。また斬新な色彩感覚が目に残ります。ネームが少し読みにくい箇所もありますが、テンポ演出で、楽しく読める漫画になっています。キャラの可愛さも武器になっていくであろう、力を感じます。物語のコメディ感の中に滲ませる毒の具合も丁度良く、センスを感じます。沢山漫画を描いて、今ある、漫画力を総合的に磨いていけば、連載にたどり着けると思います。期待しております。
ブロンズルーキー賞
「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-
月間ルーキー賞ランキング3位
編集部コメント
ネームのテンポにセンスを感じました。会話で、キャラの実存感を感じられる点が特に良かったです。そこはかとない、切なさが詰まった空気感にも、不思議と引き込まれました。3話目の驚きと、キャラが伝えたい「熱」の見せ方は素晴らしかったです。弱点は画力です。まだ絵の力が圧倒的に足りないですが、描けば描くだけ必ず上手くなるので、武器であるネーム力を、沢山の読者に届けるために、全力で画力向上に励んで欲しいです。成長した新作も期待しております。
編集部期待賞
賞金¥50,000-
編集部コメント
この作品は最終候補の10位以内に含まれない作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。良質なコメディを描ける才能の片鱗を感じました。会話劇の積み重ねて、物語とキャラを見せていく構成ですが、もう少しだけ読みやすく視線誘導を整理する意識を持つと、グッと読者に読まれたであろう作品です。次回作では、持ち味は磨きつつ、「読みやすさ」を強く意識して、練り込んでみてください。
編集部期待賞
賞金¥50,000-
編集部コメント
この作品は最終候補の10位以内に含まれない作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。まだ完結していない作品ですが、画面演出の巧みさが光りました。目線を隠す構図や、印象的で想像力を掻き立てる画面作りでした。次回作はキャラクターがより魅力的に見えるよう練りこんで下さい。
最終候補作
月間ルーキー賞ランキング4位
編集部コメント
1本目、スピーディで畳み掛けてるテンポと、エスカレートする主人公の行動に、思わず笑ってしまいました。最後まで飽きさせず、無駄の無いネタ構成に才能を感じました。2本目、ネタ自体は面白かったのですが、絵柄が荒れていたのが残念でした。キャラの顔や表情が大事な「笑い」なので、そこだけでも丁寧に描いて欲しかったです。ギャグ・コメディの才能はあるので、どんどんキャラや設定を試して、しっかり連載を狙える企画を練り込んでみて欲しいです。期待しています、頑張ってください。
月間ルーキー賞ランキング5位
編集部コメント
「心臓の音」というワンアイデアでここまで話を膨らませられるとは...!各話のページ数は少ないながらも、2人の関係を進展させていくことで、飽きを感じさせない作品になっていました。しかし多賀くんのキャラクターが掴みづらく、特に序盤はストーリーのために強引に動かされているような印象を受けます。彼の行動の動機を今一度見直すことで、より説得力のある展開が作れるのではないでしょうか。
月間ルーキー賞ランキング6位
編集部コメント
流行りのゆるい百合もので、しっかりと読者が求める萌えも含んでるし、読みやすい。キャラもきちんとたっている。ただ、大量にある同系統の作品と似たような内容で、オリジナリティがないのがもったいない。日常を切り取りつつも、作者独自の「視点」も織り混ぜて、読者に意外性を見せ、他にはない「楽しみ」や「エンタメ性」を意識すると、安心感だけでなく、リアルにはない刺激となり、さらに面白くなるかと思います。
月間ルーキー賞ランキング7位
編集部コメント
意外性を細かく会話劇に練り込む才能を感じました。Twitterで、拡散されやすいキャラ達の一瞬を切り取れていると思います。笑いと、ほっこりする瞬間を描き出す才能は磨きつつ、基礎的な画力を引き上げてから、連載ステージを狙ってみて欲しいです。また、ショートショートではない漫画も読んでみたいと思いました。連載に耐えうる企画・キャラ・ネタ構造を探してみてください。
月間ルーキー賞ランキング8位
編集部コメント
世界観がとても独特で美しく、兵器である少女が触るとすべてが砂になるという設定も良かったです。全体的にシリアスな話ですが、旅人と出会ってカレーを食べたりその美味しさにびっくりしたりと、まったりとして可愛らしい場面もあって面白かったです。二人が仲良くなる過程をもう少し描ければ、もっといい作品になると思います。
月間ルーキー賞ランキング9位
編集部コメント
AIのアイザワさんは明るくて人懐っこい子で、AIの機械的なイメージとギャップがあって良かったですね。そして大人しいタイプの主人公と仲良くしようと頑張る姿が可愛かったです。コミカルなテイストながら、二人の関係性が徐々に深まっていく様子が読んでいてほっこりしました。ただ主人公がどうしても地味なので、次回は主人公をどうキャラクターとして立たせるか工夫してみましょう。
月間ルーキー賞ランキング10位
編集部コメント
関係性から生じる、キャラ萌えを丁寧に描こうとしている点は良いと思いますが、漫画的技法の未熟さで、少し読みにくく、設定状況に入りにくく感じてしまう点が惜しかったです。読者に、どう楽しんでほしいかを、しっかり見定めて、キャラとネタのかみ合わせを精査して、ネームを練り込んで欲しかったです。次回作ではより、精度の高い漫画を意識して挑んでみてください。
編集部からの総評
独特で魅力的な作品の数々! ブロンズ賞3本、編集部期待賞も2本選出! 今回は世界観やキャラの設定が独特で面白い作品が多かったです。珍しい設定だと、どう構成すればいいのか迷ってしまいがちですが、どの作品もうまく設定を物語に落とし込むことが出来ていたと思います。特に「禾の花嫁」は人喰いの山神と少女という本来結ばれない二人が、最後には「食べる」「食べられる」という切ない恋愛物語として上手くまとまっていました。ただ、同じアイディアでも描き方によってはさらにクオリティの高いものにすることもできたでしょう。そこは画力は勿論、ストーリーやセリフ、演出の仕方で変わってくると思います。マンガを読む時は、ただ読むだけではなくその作品の細かいところまで分析し、作家さんの様々なテクニックを盗みましょう。皆様の成長した作品、お待ちしております。
編集部コメント
神様と生贄の少女の温かくも切ないドラマが非常に秀逸でした。表情や仕草など細部にまでこだわりを感じ、キャラクターの繊細な感情をしっかりと読み手に伝えようとする努力を感じます。強いて言うのであれば、次作では作者さんにしか描けないキャラクターデザインを目指して欲しいです。