月間ルーキー賞2019年3月期 受賞作発表 力作集まる!されどより強いパンチを求む!
編集部期待賞
賞金¥50,000-
編集部コメント
この作品は最終候補の10位以内に含まれない作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。ゆるい展開の中にも、毒のあるキャラ同士の掛け合いが軽快で面白く、もっと読んでみたい気持ちになりました。コマ運びや絵にも将来性を感じました。短い作品としては、ややセリフの量が多く、読者に興味を持ってもらうために、どんな絵を見せればいいかを考えてもらうといいかもしれません。次回作を楽しみにしております。
編集部期待賞
賞金¥50,000-
編集部コメント
この作品は最終候補の10位以内に含まれない作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。一つ一つのセリフがくどくなく、口に出したくなるようなリズムがありました。安定した画力で描かれており、画面構成にもセンスを感じます。ただ、主人公とヒロイン、二つの視点で物語が進むので、どちらに感情移入して読めば良いのか、混乱する部分もありました。色々な作品を描ける実力があると思いますので、次回作にも期待しております。
最終候補作
月間ルーキー賞ランキング2位
編集部コメント
短いシーンで、読者を引き込むことができています。また、キャラがシンプルな行動原理で、物語を動かしていて、好感が持てる物語でした。先の気になる展開も作れています。画力はまだまだ発展途上。沢山描いて、成長して下さい。また、コメディパートはテンポよく作れていますが、キャラの感情を描くドラマはまだ足りない印象です。次回作では、是非に主人公の「感情」を描くことを課題にしてみて下さい。
月間ルーキー賞ランキング3位
編集部コメント
心を読める者同士の恋愛というアイデアは面白く、二人の掛け合いも可愛かったです。ただ、会話劇が中心なため、やや地味で退屈な印象もありました。読者がパッと目を止めるような絵のアイデアが前半からもう少しあれば、楽しんでくれる人が増えるように思います。次回作を楽しみにしております。
月間ルーキー賞ランキング4位
編集部コメント
主人公の独特な嗜好やその描写で読者の興味を掴むだけでなく、話のオチは誰でも共感できるハッピーエンドにしたという構成が良かったです。今後は、画力や、好感度の高い主人公キャラクターについて更なるレベルアップを期待したいと思います。
月間ルーキー賞ランキング5位
編集部コメント
母の認知症による苦労や悲しさがひしひしと伝わり、それを健気に支える主人公に感情移入していたところから、まさかのミステリー的な展開に引き込まれました。話の作り方は巧みだと思うので、ぜひ絵の基礎力の向上、キャラクター性など連載を目指す上で必要な要素を意識していって欲しいです。
月間ルーキー賞ランキング6位
編集部コメント
画力があり、しっかりと短いページで物語をまとめる構成力もあると思います。ただ、セリフ数が多く、画面的にも詰まった印象があり、コメディ部分でテンポ感を出せていなかったのが残念でした。セリフの取捨選択や、めくりをもっと意識して作品作りをすると、より読者の読みやすい作品になるのではないかと思います。次の作品に期待しております。
月間ルーキー賞ランキング7位
編集部コメント
POPな絵柄で、今の読者に刺さる色で画面が構成できています。キャラ同士は歪んだ目的ながら、不思議な関係性を構築出来ていて、面白かったです。1話目の導入はキャラの感情が、丁寧に描かれていてよかったのですが、2話目は設定説明が主題になってしまっていて、少し残念でした。3話目も1話目の関係性の再説明に見えてしまいました。キャラの可愛らしさは描けているので、キャラの関係性をどう変化させていくと、読者がより楽しめるのか、考えてネームを練り込んでほしかったです。
月間ルーキー賞ランキング8位
編集部コメント
まず読者参加型形式の企画がとても面白いです。連載という形で読者をどのように継続して読んでもらえるかを考えた末かと思いますが、その工夫とアイディアが良かったです。次回はそのアイディアに加え、漫画の内容の方でも読者を引きつける展開やキャラを模索していって欲しいです。
月間ルーキー賞ランキング9位
編集部コメント
短いページ数の中で面白いポイントと驚かされる展開をしっかり描いていて、作家さんの実力を感じました。ただし、企画の面白さや台詞のキレなど作品として少し物足りなさを感じたのも事実です。次作では、上記の点に注意しつつ長編作品をご投稿いただけると嬉しいです。
月間ルーキー賞ランキング10位
編集部コメント
プロ作家さんの作品なので当然ではありますが、「読者に何を見せるか」そして「どの形のエンタメで楽しませるか」がシンプルかつ明確に設定されていて、読みやすく楽しめる作品でした。
編集部からの総評
力作集まる!されどより強いパンチを求む! 今回の最終候補作を見渡すと、「分かりやすく」「手短に」な企画と分量の作品が多かったです。昨今のツイッター文化などの関係もあるかと思いますが、シンプルに一発で漫画の魅力を伝える手腕が磨かれている印象を受けました。それは素晴らしいです。ただ、1回限りの読み捨てではなく、ストーリー漫画コメディ漫画問わず連載として「同じ企画の漫画を何度も読んでもらう」という意味では、企画やキャラクターや作家の個性により強いパンチや食い応えを漫画誌とその読者は求めます。投稿作が短い漫画でも編集部での評価にマイナスはありません。ただ、その場合いい意味でその短い漫画に収まらないぐらいのパワーを見せて貰いたいです。そうすれば受賞や連載へのステップアップは間違いなしです。
編集部コメント
悲劇として描かれている今作ですが、起承転結の構成が見事で、とても心に残る作品でした。前回の受賞作に比べて、キャラクター達のドラマがしっかりと描かれている為、物語に深みが増していました。欲を言うと、キャラクターのデザインにもっと工夫が欲しかったです。