月間ルーキー賞2017年7月期 受賞作発表 低調!一点でも突き抜けたポイントを磨いてほしい!
最終候補作
月間ルーキー賞ランキング1位
編集部コメント
描きたい内容がシンプルにまとまっていて、とても読みやすい読切でした。ただ、ヒーロー、駐在、ともにキャラが弱く、それが作品全体のパンチ力の弱さになってしまっている印象も。また、ヒーローのデザインにもっと工夫があると、作品としての独自性が生まれるのではないかと思いました。今後は有村さんにしか描けないキャラ作りも目指してみて下さい。
月間ルーキー賞ランキング3位
編集部コメント
キャラクターも魅力的で高い画力を評価しました。1話のラストも主人公とヒロインの距離が縮まる気持ちの良い引きだったと思います。ただし、1話の中に設定を詰め込みすぎていて、世界観の説明が不足しています。読者が置いてきぼりにならないように視点役のキャラクターを用意したり、モノローグや会話で自然に世界観を説明するよう意識してみて次回作に励んでください。
月間ルーキー賞ランキング4位
編集部コメント
ストーリーにまとまりがあり、読み終わったときの満足感がキッチリ高いのは好印象です。ただ、その満足感以上に「いい漫画」「好きな漫画」となるには、やはりキャラクターの弱さが気になります。修道女・ユニコーンという単語から素直に作ったキャラなので読みやすくはありますが、オリジナルの味は薄かったのが残念です。キャラクターを使ってストーリーをつむぐのではなく、ストーリーを使ってキャラクターを演出する意識を強く持てば、次回作はよりよくなると思います。
月間ルーキー賞ランキング5位
編集部コメント
2017年5月期に続いて最終候補に残るのも2回目となった作者ですが、前作同様キャラを意識した物語に好感が持てました。またテンポの良いボケで飽きさせることなく読むことが出来ました。しかし欲を言えば展開や、キャラ立てなどにもう一歩工夫が欲しかったと思います。そのあと一歩が受賞への僅かな差だと思いますので、次回作に期待したいです。
月間ルーキー賞ランキング6位
編集部コメント
最後のバトルシーンへ向けて話を盛り上げる演出力がありました。しかし、展開がめまぐるしく、キャラの心情変化も共感しにくい内容なので、読者を置いてきぼりにしてしまっている感じも。
読者がキャラに感情移入できるような要素を、それぞれのキャラに持たせてあげるよう意識してみて下さい。
月間ルーキー賞ランキング7位
編集部コメント
短いページ数にも関わらず<起承転結>がしっかりと描かれていて、大変読みやすい作品でした。ページの構成・コマ割りもこなれていて物語に入って行き易かったです。今後の作品では、ドラマやキャラクターをもっと深く描けるよう長編にも取り組んでみてください。この構成力をもっと活かすために、画力の研鑽も続けて欲しいです。
月間ルーキー賞ランキング8位
編集部コメント
読みやすい絵柄で、キャラクターたちの軽快なセリフ回しが楽しく読めました。その一方、漫画作品としてやや会話に頼りすぎているきらいもあり、画面が単調になっていることが気になりました。漫画においてはセリフだけでなく絵で読者を楽しませようとする意識が大事なので、今後の作品では「どんな絵を読者は見たいのだろうか」という意識を持つとよいと思います。
月間ルーキー賞ランキング9位
編集部コメント
短いページ数の中でストーリーを組み立てる上手さは評価しますが、今作はさすがに画面の見難さを感じてしまいました。アップが続いたり、フキダシも多くなって画面がゴチャついている印象を与えているので、間のコマを挟んだり、引きの絵を入れたり、画面作りや最適なページ数なども考慮してみてください。
漫画として面白いことはもちろん大事ですが、それと同時に読みやすさも非常に大切な要素です。
月間ルーキー賞ランキング10位
編集部コメント
わかりやすいコンセプトで、読みやすかったです。ネタをたくさん入れようとしているのも、好感が持てました。「しょうもない悩み」をぶつけてくる桐生さんが、さらに可愛く見えるためには、前振りとして、最初にどんな姿を読者に見せておけばいいのか、そこを考えられれば、もっと良くなると思います。よりギャップを意識してみてください。
編集部からの総評
低調!一点でも突き抜けたポイントを磨いてほしい!
今月は、全体的にレベルが低調に感じました。どの候補作も、受賞するにはネガティブな要素が浮き出てくる作品が多かったです。しかし、「すべての要素でレベルが高い作品」が簡単に描けるわけではありません。
そこで、目指してほしいのは、「一点突破」型の作品です。力不足に思える要素が多くても、「一点」めちゃくちゃ魅力的な部分があると、他のネガティブな部分が気にならなくなる、そんな作品を目指してほしいと思います。今回ブロンズ賞とさせていただいた「番恋~ばんこい~」はまさにそんな作品でした。
自分だからこそ描けるキャラクター。自分だからこそ描けるクライマックスシーン。「ここ」だけは他のどんな作品より面白い、と言えるようなポイントを磨いてみてください。ぜひ新たな力作の投稿を、編集部一同お待ちしています!
編集部コメント
まず、縦スクロールのカラーマンガという形式がスマホで読みやすく評価が集まりました。また、キャラの表情や、演出に力を感じました。しかし、ヤンキー世界のディテールに多少古さを感じた部分もありました。キャラやストーリーがベタであることはよいことですが、幅広い読者にとって憧れを持ったりカッコイイと思える世界を描くことは重要です。その点、次回作では課題としてほしいと思います。