月間ルーキー賞2023年2月期 受賞作発表 オリジナリティ光るブロンズ賞2本、期待賞1本受賞！
ブロンズルーキー賞
「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ＋」連載枠に掲載 賞金￥100,000-
月間ルーキー賞ランキング7位
編集部コメント
キャラの可愛さが光る快作でした。冒頭の掴みや中盤の盛り上がりなど、読者の存在をしっかり意識した構成にも好感が持てます。一方で全体的な線の粗さやセリフ量の多さなど、作品を読みやすくするために改良できる点もまだまだあるように思います。作品の全体的な完成度を高めつつ、強みであるキャラ作りに磨きをかけていってください。次回作にも期待しております。
編集部期待賞
賞金￥50,000-
編集部コメント
この作品は最終候補の１０位以内に含まれない作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。吸血鬼というファンタジックなモチーフと、思春期の主人公の等身大の悩みという組み合わせが新鮮で、キャラクターに魅力を感じる作品でした。 小林くんが文月さんに惹かれた理由や、告白以降の文月さんの心情をもっと知りたかったので、演出やエピソードの作り方を工夫してみてください。
最終候補作
月間ルーキー賞ランキング2位
編集部コメント
しっかりとボケ、ツッコミの役割が分かれていて、楽しみやすいキャラクターとストーリーだったと思います。 ただ、パーリーナイ善夜が何者なのか、千福や乃虎がどんな学生でどんな立場なのかなど説明が足りずもったいなかったです。キャラクターを読者に好きになってもらうために、しっかりキャラの立場を見せた上で役割を印象づけるとさらによくなるかと。期待してます、頑張ってください。
月間ルーキー賞ランキング3位
編集部コメント
演出とコマ割りで時の経過が上手く表現されていました。「絵からキャラクターが飛び出す」というよく見かける題材ではありましたが、グラデーションを加味したキャラクター同士の掛け合いが描かれていたので、内容以上に厚みのある物語になっていたと思います。一方で物語後半では急な設定が追加され、展開の部分で少し迷子気味になったので、次回作では話の組み立て方に注力してみてください。
月間ルーキー賞ランキング4位
編集部コメント
去年のバレンタインに投稿された作品のアナザーストーリー。成就しない恋愛の切なさと、それでも笑顔で告白するキャラの姿にぐっと胸を打たれました。線に柔らかさが出ており、画力も向上したように感じられたのも良かったです。
月間ルーキー賞ランキング5位
編集部コメント
会話の見せ方が上手く、細部の言葉遣い・小さな振る舞い一つでキャラを伝えられている点に才能を感じました。重厚な物語と舞台設定などのディティールの作り込みも大きな魅力です。一方で、そうした点が読者のハードルを高くしてしまっているようにも思います。「主人公」を意識する、独自の単語を出す量を調節するなど、読み手への意識をもう少し持てると良いかと思います。期待しております。
月間ルーキー賞ランキング6位
編集部コメント
日常の中での細かな感情の機微を丁寧に切り取って描いた可愛らしいお話でした。女の子の感情を、絶妙な表情や仕草を通してリアルに描写していて、短いながらも臨場感を作り出せているのも見事です。今回はショート作品でしたが、次は、演出力と着眼点をいかし、よりスケールの大きいドラマにも挑戦してみてください。期待しております。
月間ルーキー賞ランキング8位
編集部コメント
同じリアクションを畳みかける演出は爆発力があり、面白かったです。アイデア自体もシンプルで分かりやすく、魅力的でした。ただ、ワンアイデアの提示で終わってしまっていたので、リアクションが感染するキャラ、状況からさらに読者の予想を裏切るような展開を作れないか考えてみて欲しいと思いました。
月間ルーキー賞ランキング9位
編集部コメント
キャラクターの表情を可愛らしく描けていると思います。キャラ同士のほんわかとした掛け合いも魅力的です。ただ、「まおうちゃん」の魔王ならではの行動・活躍をもっと読みたかったな、という印象は受けました。次回作では全体的な画力を向上させると共に、キャラクターの心情や状況の変化を1話の中で描けるようにすると、より読み応えのある作品になるかと思います。
月間ルーキー賞ランキング10位
編集部コメント
ラストシーンで読者が驚くようなストーリー構成が際立っています。ただ、各シーンにおいて「なぜこの状況に至ったか」という説明が不十分だったため、個々のボケ・ツッコミに唐突さを感じてしまいました。読者を置いてけぼりにしないような、丁寧なストーリー展開を意識していきましょう。
編集部からの総評
オリジナリティ光るブロンズ賞2本、期待賞1本受賞！ 先月に続き、今月も2作品がブロンズ賞を、1本が期待賞を受賞する結果となりました。受賞作は3作とも、企画やキャラクター、演出、台詞などに作者のオリジナリティが色濃く出ていて、その個性が読者を惹きつける要因のひとつになっていたように感じます。そういった独自性をひとりよがりなものにせず、読者に伝わる形で作品に落とし込もうとする姿勢も評価の対象となりました。受賞に至らなかった皆さんは、ご自身ならではの発想やセンスが作品に生きているか、そして読者を意識できているかをぜひ振り返ってみてください。これからも熱のこもった作品を楽しみにお待ちしております。
編集部コメント
シンプルな構成でありながら、大変読み応えのある作品でした。会話で語られるキャラの背景の作り込みが丁寧で、「生の人間」としてのリアリティが感じられます。また会話や動作の間で、豊かに感情が表現されている点も魅力的でした。今後は、より広い読者に届くキャラクター性を模索しつつ、あなたにしか作れない物語を描いていっていただければと思います。次回作にも期待しております。