月間ルーキー賞2022年12月期 受賞作発表 尖った才能発見!ブロンズ3作品受賞!
投稿者は受賞作品と編集部によるコメントを比較して作品作りに活かそう!
ルーキー賞について詳しくはこちら。
今期より月間ルーキー賞の内容が一部変更になります。詳しくはこちら。
ブロンズルーキー賞
「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-
月間ルーキー賞ランキング5位
編集部コメント
秀逸な着眼点と独特なワードセンスが魅力的な作品でした。ただ、全体的に一発ギャグを連発しているような印象を受け、面白いと思えるかどうかを読者の感性に任せすぎているような印象を受けました。現状でも刺さる読者には刺さるとは思うのですが、その読者を増やすためにも、まずは読んだ後で主人公を好きになってもらうことを意識した絵柄、構成、見せ方を追求してみて欲しいです。期待しております。
ブロンズルーキー賞
「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-
月間ルーキー賞ランキング7位
編集部コメント
読み手を瞬時に作品へと引き込む繊細な画づくり、心の機微を捉えたセリフ運びなど、センスが光る作品でした。主人公の目的・動機が序盤で提示されていたため感情移入しやすく、希望を感じさせるエンディングで読後の余韻もうまく演出できていました。これからも才能を活かして、さらに多くの人に楽しんでもらえる作品を作っていってください。
編集部期待賞
賞金¥50,000-
編集部コメント
この作品は最終候補の10位以内に含まれない作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。画力が高く、特に、複雑な感情を表情でとてもうまく表現できていました。キャラクターにも読者を惹きつける独特の魅力があり、また、作品に通底する切なくあたたかい空気感にもセンスを感じます。今後は、さらに読者の心を掴むため、テンポ感、構成力を磨いていくと良いと思います。次回作も期待しております。
編集部期待賞
賞金¥50,000-
編集部コメント
この作品は最終候補の10位以内に含まれない作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。作品としてホラーを意識した構成をしっかりと考え、可愛らしい絵柄ながらも悍ましい描写をしっかりと描けていたと思います。ただ、少年自体の説明が遅かったり、表現したい部分の画力が足りなかったりと、これから基礎力をアップする努力が必要かと思います。素晴らしいセンスを持っていると思いますので、頑張ってください。期待しております。
最終候補作
月間ルーキー賞ランキング1位
編集部コメント
おじさんと子供の掛け合いがそれぞれの個性を目立たせながら展開されていて、キャラクターに興味関心が抱ける作品でした。また、最後にキャラに関連した驚きをきっちり提供しており、短いページ数ながら満足度の高い作品でした。今回は主人公の自己紹介でとどまってしまった印象を受けるので、次回は個性を目立たせたキャラがどう行動するのかまで踏み込んだ作品に挑戦してみて欲しいです。期待しております。
月間ルーキー賞ランキング3位
編集部コメント
誰もが知るストーリーを下敷きに、明確なテーマのもとテンポよくギャグが展開されていく快作でした。コンセプトに沿ったギャグの配置が上手く、読者の期待にしっかり応えていたように思います。一方で、そういったギャグの作りやキャラ造形のわかりやすさが既視感に繋がっている面も否めません。今後はそうした各要素のオリジナリティをより意識しましょう。期待しております。
月間ルーキー賞ランキング4位
編集部コメント
画力、画面構成力がとても高く、読み心地の良い作品でした。丁寧なモノローグで主人公の心情をしっかりと描写することができていたと思います。一方で、序盤の話の立ち上がりが少々性急な印象を受けました。主人公像をしっかりと印象付けてから話を展開させることで、さらに感情移入してもらいやすくなると思います。これからも頑張ってください。
月間ルーキー賞ランキング6位
編集部コメント
ホラー漫画としての各所の演出やエピソードとしてのクオリティの高さがありつつ、少年らの会話の緩さのバランスが楽しい作品でした。不思議な後味が残るオチも良かったと思います。見せ場の印象が薄いため、特に印象に残る・読者を驚かせられるシーンが入ると尚良いでしょう。またそれぞれの登場人物のキャラクター性を強くすることも意識してみてください。
月間ルーキー賞ランキング8位
編集部コメント
丁寧にストーリーがくみ上げられていた作品でした。主人公が二段階成長したところを見せてくれたこともあり、読んだ後の満足感が高かったです。次回はもっと序盤から興味を誘えるように基礎的な画力を鍛え、個性の強いキャラクターや演出、掴みを意識して描いてみて欲しいと思います。期待しております。
月間ルーキー賞ランキング9位
編集部コメント
実体験を元にした、切実なノンフィクションでした。正直な心情の吐露が読者の共感に繋がっているように思います。テーマ自体は重いものの、大きなコマ割りや可愛らしいタッチのおかげで読みにくさを感じさせない点も良かったと思います。今作にあった感情描写の解像度の高さを創作内のキャラクター描写に落とし込むことができれば、さらに面白い物語が作れるはずです。期待しています。
月間ルーキー賞ランキング10位
編集部コメント
作画として連載経験のある作家だけあって、画力並びにコマ割りのレベルは高く、非常に躍動感溢れる一作でした。また主人公が置かれている環境設定が、その後の結末と上手くリンクしており、物語の構成としても読み応えのある作品になっていました。一方、先が予想できる範囲で収まっている印象もあるので、読者が納得する且つ突飛過ぎない「展開の裏切り」を今後追求していただくと、より物語に厚みが出てくると思います。
編集部からの総評
尖った才能発見!ブロンズ3作品受賞! 今月は、それぞれ違ったジャンルの3作品がブロンズ賞を受賞する結果となりました。構成力が強い作品、オリジナリティ溢れるギャグが光る作品、独自の雰囲気を醸す世界観を持った作品…と、それぞれ異なる強みがあり、その点に読者も惹かれていたように思います。そうした「尖り」、自分だけの個性は維持した上で、今後は作品としての総合力を高めていってください。画力の底上げはもちろん、キャラクターや細かい演出、作品としての見せ場の創出など漫画作りの基本を大事にし、作家の才能が読者によりダイレクトに届くよう工夫を凝らしましょう。皆さんの作品を心よりお待ちしております。
編集部コメント
情報を提示する順序や、現実と過去のシーン配置のバランスが絶妙で、緩急をつけつつ結末に向けてしっかりと盛り上がりを演出できている快作でした。奇妙なおもちゃ屋もスパイスとしてうまく効いています。読者の期待に添いながら驚きもあるオチが作れるとさらに良い読後感につながったのではないかと思います。次回作にも期待しております。