月間ルーキー賞2021年3月期 受賞作発表 シルバー賞出る!「画面」にさらなるこだわりを!
ブロンズルーキー賞
「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-
月間ルーキー賞ランキング3位
編集部コメント
深海8000メートルで遭難した海底調査員たちの物語。構成力が高くて読みやすく、丁寧に練られたストーリーと心情描写がとても魅力的でした。キャラクター性をシンプルなセリフや行動で上手く示しているのも良かったです。前向きなラストも爽やかでした。画力の研鑽を続けつつ、次回作も頑張ってください。期待しております。
最終候補作
月間ルーキー賞ランキング2位
編集部コメント
クライマックスの演出など、カメラというモチーフを上手く使えている作品だと感じました。良い話にまとまっているとは思うのですが、もう一歩独自性が欲しいです。なぜ父親のことを黙っていたのか、などキャラクターの行動の理由、心情をしっかり掘り下げることで、より読者に届くドラマが描けるのではないかと思います。
月間ルーキー賞ランキング4位
編集部コメント
主人公を取り巻く今の状況の描写・それに対する主人公の心理描写が巧みで、引き込まれる作品でした。愁いを帯びた表情も丁寧に描かれていて、良かったです。主人公が置かれた状況が複雑に見えてしまい、話の軸が若干分かりづらいので、どういう方向に話が進んでいくのか読者に提示できるとなお良かったと思います。続きに期待しております。
月間ルーキー賞ランキング5位
編集部コメント
愛嬌のあるキャラクターが魅力的な作品で、作中のギャグにもたぬきのキャラクターがよく活きていました。キャラがアップになっているコマが多い印象でしたので、引きの絵(併せて背景の描き込み)やぶち抜きの構図を意識して取り入れていくと画面にメリハリがつくと思います。
月間ルーキー賞ランキング6位
編集部コメント
魔王を倒した勇者が未来にタイムワープしてしまうというお話。絵柄の綺麗さからは想像しづらいテンポ良いギャグが魅力的でした。またタイムワープものには珍しい、ワープ後の方がポンコツとみなされてしまうという状況設定も新鮮で良かったです。バストアップの絵が多く状況を把握しづらい箇所が何か所かあったので、ヒキの絵を入れられるように意識してみてください。
月間ルーキー賞ランキング7位
編集部コメント
教師と生徒の、くだらない対立を全力で描く、ギャグとしての鉄板構造を丁寧に描けています。キャラの思い切りの突き抜け具合も、しっかり笑えました。ただ、短いページだったので、ネタが一本調子で、飛躍が一回だけだったので、物足りなさを感じてはしまいました。次回作では、シチュエーション1点突破だけでない、キャラ同士の掛け合いの発展での笑いにも挑戦してみてください。期待しております。
月間ルーキー賞ランキング8位
編集部コメント
実はピュアなギャルと真面目な男の子とのやり取りがテンポよく描かれており、ベタな展開ではありながら、楽しく読むことができました。キャラ推し漫画に必要な尊さをしっかり意識して描けている印象を受けます。ですが少し線が粗い印象を受けるので、丁寧なペンタッチを心がけてください。今後はキャラだけでなくストーリーも練った作品にチャレンジしてほしいです。期待しております。
月間ルーキー賞ランキング9位
編集部コメント
35歳の会社員である主人公が漫画家を目指すエッセイ漫画。ペンちゃんとらもさんのやり取りのテンポが良く、楽しく読み進めることができました。年齢に関わらず漫画を描くことの楽しさ・やりがいが伝わってきて、続きが気になる作品でした。セリフ量と構成を意識して、次回以降も頑張ってください。
月間ルーキー賞ランキング10位
編集部コメント
安定した画力で、SF的な世界観を利用した共感できる物語作りが出来ていました。ただ、ページ数が短いこともあり、読者の心に残る作品というところまではいけていない印象でしたので、次はもっとページ数の多い作品で、印象に残る作品作りを心がけてみてください。期待しております。
編集部からの総評
シルバー賞出る!「画面」にさらなるこだわりを! 今回はシルバー賞、ブロンズ賞共に、ほぼ満場一致での選出となりました。シリアスな作品からコメディまで幅広い作品が集まりましたが、より一層「画面」のクオリティにはこだわって欲しいと思います。基礎的な画力や仕上げの丁寧さはもちろん、セリフや吹き出しは、読者が読みやすい適切な位置にあるか?同じ構図ばかりで単調になっていないか?この構図で写すべきもの、伝えるべき情報はカバーできるか…?漫画を描く以上、ぜひとも注意してほしい点です。皆様の次回作を楽しみにしております。
編集部コメント
ほぼ満場一致でシルバールーキー賞に決定しました。記憶、親子愛といった普遍的なテーマが、この世界設定とロボットの父親という新しい切り口によって新鮮に感じられました。随所のセリフや、ハチウエが記憶を失っていく演出にも力を感じます。朴訥な絵柄も魅力的なのですが、キャラ、背景共に描き込みが充実すると世界観、キャラクターの表現ともに幅が広がるのではないかと思いました。