月間ルーキー賞2021年2月期 受賞作発表 企画の着眼点、緻密なドラマ作り、個性光る2作がブロンズ賞受賞!
ブロンズルーキー賞
「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-
月間ルーキー賞ランキング4位
編集部コメント
ドラマがしっかりと作られており、物語に惹き込む演出からも力を感じました。絵自体のレベルは高いのですが、画面構成含め「漫画としての絵」という部分ではまだまだ伸びしろがあると思いますので、ぜひ練習を重ねてレベルアップしていってください。次回作にも期待しております。
最終候補作
月間ルーキー賞ランキング1位
編集部コメント
可愛くキャッチーな絵柄にまず惹かれました。内容はシンプルながら、主人公のモノローグや風景の描写が抜群で、冬の静かな空気が非常に巧みに演出されていたと思います。14Pの描写など、どう解釈して良いか分かりづらい部分があり、なんとなく雰囲気で着地してしまったのが勿体ないので、読者に委ねすぎず、ある程度具体性をもったエピソードを入れるべきかと思いました。
月間ルーキー賞ランキング3位
編集部コメント
幼くて無邪気な女の子と優しい色男の組み合わせが可愛らしく、かつ前回のプロトタイプと異なり女の子の年齢を引き上げることで展開に起伏も生まれており、楽しく読ませていただきました。やり直しの世界でどのように夫と恋をするのか、今後インディーズ連載で拝見できるのを楽しみにしております。
月間ルーキー賞ランキング5位
編集部コメント
技師と古代人形との出会い、そして別れまでを描いたファンタジーヒューマンドラマ。切なくも前向きなラストが印象的でした。一方で、キャラクターのセリフ量が全体的に多いこと、キャラクターの描き方に若干の古さが感じられることが気にかかります。セリフで説明しないように気を付けつつ、絵柄のアップデートも心がけ、次回作も頑張ってください。
月間ルーキー賞ランキング6位
編集部コメント
キャッチーなタイトル、バッジに絡めたつい読みたくなる作品説明で、ルーキー読者と一体となって人気を上げた本作品。作者が自分の作品のキャラクター達と対話するストーリーは、なかなかない設定で面白かったです。画力の向上に努めつつ、今後もより魅力的なキャラクターが描けるように頑張ってください。
月間ルーキー賞ランキング7位
編集部コメント
対照的なキャラクター2人が出会い、友達になる青春ドラマ。主人公の過去を含めキャラクターの描写が丁寧で、引き込まれる作品でした。ですが、主人公と音無が決別するまでが長い一方、そこから和解に向かう見せ場のシーンが短く、話のテンポがややちぐはぐに感じられます。描きたいシーンを印象付けるような、メリハリのあるドラマ構成を意識してみてください。次回作に期待しております。
月間ルーキー賞ランキング8位
編集部コメント
主人公と少女のやり取りが微笑ましく、全体の優しい雰囲気が良かったです。ですが、少女が抱える「トラウマがあって喋れない」という課題を解決する方向に進むのかと思いきや、彼女は喋れないままで「ハジキ」でのしあがる希望がオチに使われており、ややストーリーが読み手の期待から逸れた印象を受けました。「喋れない→だから最後喋れるようになるかも?」と期待させる軸ではなく、「ハジキ」を軸に据えたストーリーで読んでみたいと思いました。
月間ルーキー賞ランキング9位
編集部コメント
1話からショッキングな展開・描写で引き込まれました。ただ「黒い雨」と、浴びた者の祖先の怨霊が取り憑くという設定にあまり関係性がなく、分かりづらさを感じてしまいました。説明の仕方も含め、読者が感覚的に理解しやすい設定を考えてみてほしいです。
月間ルーキー賞ランキング10位
編集部コメント
RPGいじりとして完成度が高く、主人公のキャラもしっかり笑いに繋がっています。ただ冒頭からテンションが変わらないので少し飽きを感じる部分もあり、オチの弱さも気になりました。展開の作り方に注意してみてください。
編集部からの総評
企画の着眼点、緻密なドラマ作り、個性光る2作がブロンズ賞受賞! 全体的に漫画としての完成度は高かったかと思います。その中でも、個性が光っていた『30歳のセーラー服』『にわには、』がブロンズルーキー賞を受賞しました。自分が物語を通して言いたいことは何なのか、テーマをしっかりと定めることで、自分だけにしか描けない物語作りを目指してみてください。
編集部コメント
丁寧な心理描写が胸を打つ素敵な作品でした。主人公のシリアスな悩みと可愛い絵柄のギャップが作品に良い味を出していると思います。セーラー服を着用するときの間の取り方も素晴らしかったです。一点だけ、背景をもっと丁寧に描くことで作品に説得力が増すと思います。次作では“背景”を研究してチャレンジしてみてください。