月間ルーキー賞2015年8月期 受賞作発表 自分の武器+読者を意識した作品が受賞の活路!!
ブロンズルーキー賞
「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-
月間ルーキー賞ランキング1位
編集部コメント
テンポの良さ、コメディ、テーマ性、ストーリー展開と読者を飽きさせない様々な魅力が最初から詰め込まれていて一気に読めました。画力はまだ物足りないですが、「絵で魅せる」演出意識も感じられて、今後の成長に期待できます。
後は「読切の枠を超えた、連載に耐えうるキャラと企画を作り出せるか」です。今は上記の色々な魅力の総合で一本とってますが、それをキャラと企画で一本、それ以外で合わせて二本取れる様になれると理想です。頑張って行きましょう。
最終候補作
月間ルーキー賞ランキング2位
編集部コメント
キャラクター性、展開のシュール感もあいまって楽しく読めました。
このテンポの良さは「ネーム」の上手さの証拠でもあります。また、この作品は作者のいぬころすけさんが「自分の得意なこと、出来ること」やその逆をしっかり把握していて、そのベストを模索した結果の作品に感じました。これは作家さんとして非常に頼もしいです。
ただ、仮に現状を「ベスト」だとすると絵も含め、商業連載作品としてはまだ物足りません。その合間を埋める事を模索していきましょう。
月間ルーキー賞ランキング4位
編集部コメント
読者の予想を超えるストーリーを練ろうという姿勢が評価できます。
また、そのアイデアを読切に落とし込む構成力もあると思います。
次回作では、それらの力を、魅力的な「キャラクター」を生み出すことに使ってみて下さい。
設定だけではなく、読者が目が離せないような「キャラクター」が物語を展開していくような作品を考えてみて下さい。
また、メリハリをつけた演出や表現にも、もっと向上を期待します。
月間ルーキー賞ランキング5位
編集部コメント
読みやすい構成力と、暖かいストーリーとが相まってとても読みやすかったです。登場人物の3人の心情が丁寧に描けていることも評価できると思います。
ただハートフルな話が多かった今月の中でブロンズ賞獲得作品との差としては、自分なりの武器となるこだわりがより出せているかという所だと思います。作風柄、突拍子もないことはあまり出来ないですが、その中で他との作品と比べて違いを生み出せれば、それが自身の作品のカラーとして色が出ていくものだと思います。他の人には無い色を出した作品を作って欲しいと思います。
月間ルーキー賞ランキング6位
編集部コメント
夏にあった怪談モノで他との違いを出し目を引いた今作。内容としても怪談で重要な怖い描写や、読者をドキドキさせる演出などがしっかり練りこまれていて良かったと思います。しかしホラー・怪談はよくある漫画ではあるので、そういった漫画と比べても違いを生み出す工夫があれば尚良かったと思います。例えばオムニバス形式で淡々と進んでいく展開でしたが、そこに今まで見たことのないようなストーリーテラーの存在を置いてみるなど、ちょっとした工夫を施すだけで他と差を出すことができると思います。ぜひ作り出した作品の魅力を最大限になるよう考えてください。画力の向上は引き続き頑張りましょう。
月間ルーキー賞ランキング7位
編集部コメント
「一見冷たい彼氏が、実は彼女ラブ過ぎる彼氏」という一発ネタな設定ですが、キャラクターに勢いがある点は良いです。
しかし現状、正にタイトルを顕しただけ、という印象なので、ここから漫画としてよりエンタテイメントにすることを目指して欲しかったなと。彼女のリアクションや、2人の関係性の変遷のドラマなどを描くことで、コメディとしてより良い作品になったと思います。
絵については、もっと彼氏、彼女の表情が豊かになると良いですね。
月間ルーキー賞ランキング8位
編集部コメント
今までの遠藤さんの投稿作よりは窓口が広く、入りやすくなったと思います。
ただ、作品の雰囲気は別にして、各キャラごとに差別化が出来ておらず、全部同じキャラクター性に見えるのが残念でした。キャラクターは主人公から悪役にいたるまで、根っこは作者の分身とも言えますが、この作品のキャラは全て同じ面の分身に見えます。
今後は遠藤さん自身の内面を色んな部分に切り分け、誇張などして、個々のキャラに割り振って様々な魅力的なキャラを探して欲しいです。
月間ルーキー賞ランキング10位
編集部コメント
キャラクター設定に企画性があり、非常に入りやすい内容でした。
オチもついており、読切としてきっちりまとまっています。課題は絵柄。
終盤ではるちゃんが可愛く見える瞬間など、読者にどれだけ「本当に可愛い!」と思わせることができるかで説得力が変わってきます。
現在人気の作品の模写をしてみるなどして、商品として売れる作品はどういうレベルの絵が描かれているのか研究してみましょう!
編集部からの総評
自分の武器+読者を意識した作品が受賞の活路!!
今回は連載グランプリとも重なり、質や数共に心配をしておりましたが、読み応えのある作品が上位10作品に残っておりました。その中でも、構成力がしっかりあった『CHANGE』と『99Luftballons』のハートフルな2作品がブロンズ賞を獲得となりました。
今回は全体的に自分の個性や武器を把握し、好みを押し出している作品が多く見られ、非常に良い傾向と捉えています。ここから更にレベルを上げる為にも、やはり欠かせないのは「読者を楽しませる」事です。そこを高く意識して欲しいと思います。
作者が面白いと思う情熱をどれだけ多くの読者が面白いと受け取るかが、ヒット作になるかのバロメーターです。自分の描きたいモノが読者のどこに響くかをよく考え、表現の仕方などのクオリティの向上を求めていってください。「情熱を探すことの追求」と「読者に伝えること」の両面で工夫していって欲しいと思います。
今後ともジャンプ+は「少年が楽しめる漫画」と「大人や女の子向けだが、どこか少年読者も楽しめる漫画」をお待ちしています。そしてジャンプ+は週刊少年ジャンプでデビューを目指す人をこれからも応援していきます。力作、チャレンジ作などどしどしご応募を!!
編集部コメント
カラーとモノクロの効果的な使い分けを始め、キャラクターや世界観の雰囲気等にとめおにぎりさんの魅力が出た良作だと思います。
前投稿作は商業雑誌に掲載済みの作品だったので、審査対象外でしたが、今回は文句無しの受賞です。
後は、読切1発ネタに収まらない企画・キャラクターを探して行きましょう。