月間ルーキー賞2018年10月期 受賞作発表 読み手の心を大きく動かす2作が受賞!
ブロンズルーキー賞
「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-
月間ルーキー賞ランキング2位
編集部コメント
可愛らしいキャラクターデザインと叙情的な世界観が綺麗にマッチしていて非常にセンスを感じる作品でした。ストーリーにおいても主人公の葛藤や成長がしっかりと描かれており終盤の盛り上がりも見事でした。しかし、時系列や場面の変化において(現在から過去、現実から夢の世界)少し読みづらさを感じてしまいます。次作は読者が自然と物語に没入できるようなネーム運びを意識してみてください。
編集部期待賞
賞金¥50,000-
編集部コメント
この作品は最終候補の10位以内に含まれない作品でしたが、複数の編集者の強い期待を集めたので「編集部期待賞」を贈呈します。ルーキー賞の仕組みはこちらを参照ください。緻密な筆致で描かれた画面と、キャラクターの熱量に対して、ゴキブリ駆除という設定の軽さが上手いギャップになっており、楽しませていただきました。キャラクターの好感度がやや低く感じるので、その点を今後の課題として欲しいと思います。次回作を楽しみにしております。
最終候補作
月間ルーキー賞ランキング3位
編集部コメント
分かりやすい設定とテンポの良いコメディが秀逸で、非常に楽しく読ませていただきました。しかし、中盤になってやっと主人公がイケメンになり、コメディが始まるので、序盤の退屈さが拭えません。説明的なセリフの多さも気になりました。次作では<冒頭の掴み>を意識してみてください。
月間ルーキー賞ランキング4位
編集部コメント
主人公の設定にこの漫画ならではの特徴があり、続きに期待したくなる作品でした。しかし、その主人公の魅力を読者に伝えるには、コマ数やエピソードが足りていませんでした。「つかみ」はよかったので、ぜひ1話目で「読者が主人公を好きになれるところ」まで描いてほしいと思いました。
月間ルーキー賞ランキング5位
編集部コメント
しっかりと好感度の高いキャラクターを作ろうとしていることは好印象でした。ストーリーも気持ちの良いものが作れていると思います。ただ、狐の擬人化だと企画としての弱さを感じてしまいます。また、絵の可愛さが作品の良さに直結する企画だと思いますので、よりキャラの魅力が出せる絵を模索してみて下さい。
月間ルーキー賞ランキング6位
編集部コメント
可愛い見た目だけでなく、ヤンキー女子が的を射たことをズバッと言ってくれるのが気持ち良く魅力的でした。何話か読んでいると、飽きてくる感覚もあったので、お話の続きにこだわらず、色んなシチューエーションで、色んな魅力を見せるように意識した方がよいかもしれません。
月間ルーキー賞ランキング7位
編集部コメント
短いお話ながら、テーマを絞って、感情の変化を描けており、とても優しい気持ちになれる好感度の高い作品でした。また、背景などもきちんと描かれているのも好印象でした。次回作では、キャラクターの面白さで引っ張る作品も見てみたいです。
月間ルーキー賞ランキング8位
編集部コメント
コメディのテンポ良い導入、入りやすい絵柄が魅力の本作。物語の主役のアクションは、描きたいシーンと演出に、画力が追いついていない印象でした。画力を高めつつ、アクションの描き方の研究をしっかりして欲しいです。笑いのセンスが光る作風だったので、アクションバトルメインではない作品にもトライをしてみて下さい。
月間ルーキー賞ランキング9位
編集部コメント
絵のレベルの高さを感じる作品でした。ただ、主人公のキャラを掴めないまま世界観の説明、新キャラの登場と、話が進んでしまうので、物語に入り込むことが難しかったです。読者から遠い世界観にする場合は、逆にキャラを身近にするなど、工夫をしてみてください。
月間ルーキー賞ランキング10位
編集部コメント
<この作品は他商業誌に発表済みの作品であるために、公開規約に則り最終候補ではありますがルーキー賞の受賞対象外とさせていただきました。>商業誌で連載されていた作品ということもあり、ネームの構成や画力のレベルが高かったです。
編集部からの総評
読み手の心を大きく動かす2作が受賞! 全体としては絵のレベルは高く、キャラクターについてもギャップを作ろうという意識を感じる作品が多い印象でした。それぞれの作品に良い所があり、全てに面白さは感じましたが、大きく心が動かされるような作品は少なかったように思います。その中でも『放課後の友達』『死神彼女と最ッ低な僕』は、しっかりと読み手の心を動かすドラマが描けていた点から受賞となりました。見せ場の力強さにこだわった作品をより多く見てみたいと感じました。皆様の次回作を楽しみにしております。
編集部コメント
読みやすいネーム運びと、好感が持てる丁寧なキャラで紡ぎ出された、とても綺麗な友情物語でした。しっかりとした感情の盛り上がり、ハッピーエンドの演出、絵の見せ方、全ページに細かな気が配られた作品。作者の漫画の地力の高さが伝わりました。もう少し欲張るなら、画の「華」が欲しいと思いました。キャラデザ、演出のトーンワーク等、もう1段階全体の画力を引き上げることができたなら、連載を狙える作家になると思います。頑張って下さい。