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二次審査会議の内容公開!!-「少年ジャンプ+」連載グランプリ

二次審会議の内容を公開!!!

「連載」&「コミックス化」を賭けたグランプリで、
現場ジャンプ編集者たちがガチンコ議論!!

二次審査 ジャンプ現場編集による「連載会議」の模様を公開!!

グランプリを取れば即連載&ジャンプコミックス化が確約!という前代未聞のマンガ賞、少年ジャンプ+連載グランプリ。今回は、一次審査を突破した全29作品の中から、現場編集者たちが三次審査に残す作品を決める「連載会議」の模様をお届けする。
二次審査に残った漫画は、全応募作品の中から「いいジャン!数」順位の上位50%に入った力作ばかり。しかし、「連載、そしてコミックス化に足りうる作品」を選ぶため、編集部員の鋭い意見が各作品の長所と短所を突く!現場の編集者たちが激論を交わす、連載会議の現場をご覧ください!

編集部員紹介
編集A
今回の議長役。ジャンプ+を支えるブレーン的存在で秘境が大好き。
編集B
趣味はダイビングのベテラン編集。ジャンプ編集部の現場最年長。
編集C
30代前半の中堅編集。ラーメン二郎を食べてはジムに通う日々。
編集D
30代前半の中堅編集。様々なジャンルの漫画を担当し、色んな意味で脂が乗っている。
編集E
20代のフレッシュ編集。サッカーバカ蔵の脳筋野郎。最近太ってきたのが悩み。

まずは、各編集部員のイチオシ作品を発表!!

編集A:
ジャンプ+編集部の皆さん、お集まりいただきありがとうございます。第1回少年ジャンプ+連載グランプリの二次審査、編集者による連載会議を始めたいと思います。
編集A:
二次審査では、一次審査を突破した全29作品の中から、三次審査に残る10作品前後を選ぶことになります。
編集A:
まずは各編集部員が、推したい漫画をそれぞれ挙げていってください。じゃあ編集Bから。
編集B:
推している作品とその理由を簡単に発表すると……
編集B:
まずは2位の「三つ編み娘とヒゲ男」。作品全体の空気感が良い。次に3位の「誰が賢者を殺したか?」。話は少し難しいけど、単純に漫画としてのレベルが高い。5位「座布団の神様」。商品にして売るという意味では、企画・キャラ・ストーリーが1つのパッケージとして成立しているかと思います。10位「方舟の操舵手」。シチュエーションコメディとして成立している。14位「アンデッドビギナー」。いろいろ粗は見えるけど、まあ、連載できるレベルかな、と。最後に26位「私はジャスティス ver.1.01」。ひどい、ひどすぎる(笑)。ただ、そのひどさが個人的には好感を持ちました。良い意味でひどすぎて、今回のギャグ作品の中でも一番笑ったし(笑)。僕からは以上です。
編集E:
「私はジャスティス ver.1.01」の作家さんは、何度もルーキーに投稿してくれてるんですよね。今回は作品の導入が面白いです。
「私はジャスティス ver.1.01」
編集A:
続いて編集C、どうぞ。
編集C:
プッシュしたい作品は5作品。まずは2位の「三つ編み娘とヒゲ男」。感情の機微が丁寧に描かれていて、こういう雰囲気が好きな読者は一定層いるのではないかと。次に8位の「おうちこむ」。心は子供のまま、成長してしまった女の子という設定は他の漫画でもあるのですが、女の子のかわいらしさがすごく良いと思いました。そのかわいさをもっと売りにすれば、商品として連載できる可能性を秘めた作品だと思います。
編集C:
あとは次点として、9位の「せんせいは中二病」。もう少し絵が向上してくれれば……とは思いましたが、その企画性に高いセンスを感じる作品です。続いて13位「レプトイド」。もう少し話に救いが欲しいとは思いましたが、面白く読めました。最後に14位の「アンデッドビギナー」は、個人的にすごく好きな作品です。企画性に富んでいて、連載できる水準にあるのではないかと思います。ただ、もう少し絵柄を工夫したり、ストーリーにもカタルシスがあった方がいいとは感じます。推したい作品は以上ですね。
編集A:
じゃあ編集D。お願いします。
編集D:
まずは3位の「誰が賢者を殺したか?」。単純に企画が面白いです。近未来が舞台のストーリーなんだけど、“AR視覚(オーグサイト)”とか、単語の使い方が上手いな、と感じます。ただ、絵がもう一歩で、コマ割りなど漫画の見せ方にもっと工夫が必要かな、とは思います。
「誰が賢者を殺したか?」
編集D:
続いて6位「AMP -時空捜査局-」。物足りないところはあるんですけど、セリフ回しやネーム作りが上手くて、将来性を感じる作家さんです。2話目以降の展開を見ると、エピソード作りはまだ苦手なのかな、と思いましたが…。次は8位「おうちこむ」。設定・キャラ・ストーリーのバランスが良く、商品として上手くパッケージングされていて、今回の連載グランプリという特徴にもマッチしていると思います。最後に21位「ヤオチノ乱」。1話目の引きなど、漫画の読ませ方がすごく上手い。ただ、個人的にはもう少し惹かれるキャラクターデザインだったらな……と感じてしまいます。
編集D:
あと、推している作品ではないんだけど、「いいジャン!数」で1位をとった「巨乳揉んだら死ぬ世界」について一言。キャッチーなタイトルで、世界観や設定も評価できるのですが、2話、3話と読んでいくにつれて、この設定で進めて行くのは厳しいと感じました。連載という点で考えると、難しいと思います。
編集A:
確かに今回は「連載をする」ということが前提の賞なので、そのあたりはシビアに見るべきだよね。次は編集E。よろしく。
編集E:
3つ推したい作品がありまして、まずは10位の「方舟の操舵手」。この方の作品は雰囲気が自分の好みで、前作「屋上ヒロイン」も面白かったので期待したい作家さんです。次に14位「アンデッドビギナー」。キャラ・設定・ストーリーがすごく良くて、漫画として面白かったです。そして個人的に好きなのが15位「転生金魚」。設定が凝っていて、今後いろんなキャラクターが出てきたら、もっと面白くなるのかな、と期待させてくれる作品です。
編集E:
次点としては、3位の「誰が賢者を殺したか?」。冒頭で世界観に入りづらかったり、コマ割りやカットの視点が分かりづらかったりというところはあったんですが、ストーリーは面白かったです。あとは8位「おうちこむ」。絵がもう少しかわいらしければな、と思いますが、漫画として分かりやすい点が評価できました。あと、13位の「レプトイド」は、少年漫画らしい作品で、能力バトルを上手く描ければもっと面白くなりそうです。さらに21位の「ヤオチノ乱」。話の展開が遅いのが気になりましたが、主人公のカッコイイところをもっと見たくなるような作品でした。最後に25位の「ジーザスグラフティ」。題材とストーリーが斬新だな、という点で推させてもらいます。
編集A:
それじゃあ最後に、僕の推したい作品を発表します。まずは3位の「誰が賢者を殺したか?」。セリフの量が多かったり、読みづらいところもあったんですが、ミステリーの要素が楽しめて、完成度も高かったかと思います。次に4位「ロノロイ」。設定に凝りすぎていたり主人公に共感できるエピソードが足りないかな、とも思いましたが、画力が高かったので推したい作品です。あとは6位の「AMP -時空捜査局-」。漫画として一定の完成度はあったかと思います。続いて8位「おうちこむ」
編集B:
「おうちこむ」、みんなイチオシだね。
編集A:
ジャンプとしてはこれでいいのかな?と心配になる面も少し感じましたが(笑)、割り切っていて面白かったです。14位「アンデッドビギナー」は、絵がちょっと古いのが気になりましたが、完成度は高いと思います。21位「ヤオチノ乱」。モノローグの雰囲気や空気感が独特で、1話目の引きが素晴らしかったです。ただ、2~3話目は期待したほどの展開ではなかったかな…。最後に26位「私はジャスティス ver.1.01」。ギャグマンガって客観的な視点が大事だと思うんだけど、この作品は意外にもちゃんと読者を意識していて冷静に描けていると思いましたね。
編集B:
この作品にそんなに真面目な評価を下すなんて…(笑)。

ついに選考!漫画の評価をめぐって議論が白熱!?

編集A:
各編集部員が推したい漫画もでそろったので、ここから三次審査に突破する作品を選んでいきたいと思います。
編集C:
まずは、2人以上が推した作品から見ていきましょうか。
編集A:
2票以上入っている作品は
「三つ編み娘とヒゲ男」「誰が賢者を殺したか?」「AMP -時空捜査局-」「おうちこむ」「方舟の操舵手」「レプトイド」「アンデッドビギナー」「ヤオチノ乱」「私はジャスティス ver.1.01」
です。
編集C:
全部で9作品ですね。
編集A:
他の漫画賞なら、この9作品は三次審査に進んでもいいような作品ばかりだと思います。ただ、冒頭でも述べたように、今回はジャンプ+での連載とコミックス化が決まるグランプリなので、この9作品についても本当に連載できるレベルにあるのかをしっかりと議論しましょう。
編集A:
あと、1人しか推していなくても、「どうしても残したい!」という作品についても後ほど話し合います。
編集A:
まずは順位が2位で、編集Bと編集Cの2人が推した「三つ編み娘とヒゲ男」ですが、この作品については二次審査を突破ということで良いでしょうか。
編集C:
この作家さんはルーキー賞の常連さんですよね。
編集B:
うん。いつも送ってくれているよね。
編集A:
作品としては、漫画やカルチャーが好きな女性の読者に受け入れられそうな良い漫画だと思います。ただ、ジャンプ+が「ジャンプ」という名前を持っている通り、男性の読者が多いことを考えると、連載は難しいんじゃないだろうか。
編集B:
確かに女性的の視点という面は非常に強い、というか強すぎる作品だよね。
編集D:
僕も推さなかったのはそういう理由で、やっぱり登場するキャラクターの造形が、男キャラも女キャラもどちらも女性向けすぎるな、という気はしています。少年に限らず、ジャンプ+のメインの読者である男性が読んで魅力的に思うかと言われればちょっと違う気がする。あと、ルーキー賞の時にはそれを理由に受賞を逃している事実があり、そこが改善されていないところも気になります。ただ一方で、三次審査に残してジャンプ+の読者にどう見られるのかで評価する、という考えもありだと思います。
編集B:
う~ん…。実際に「いいジャン!数」でしっかり結果を出している事実もあるんだよね。おそらく女性が中心なのかもしれないけど、高い評価は得ている。男の読者は意識せずに、自分が好きな世界や空気感を出すことが、男の僕らでは分からない魅力につながっているのではないだろうか。
編集A:
ただ、この作品に関してはジャンプ+よりもほかにもっと掲載するべき雑誌があると思います。評価はできますが、ジャンプ+という雑誌の方向性や、ジャンプ+に読者が期待している漫画という観点からは、少しズレているのかな、と。
編集C:
この作品については一度保留にして、次の作品を見てみましょうか。
編集A:
次は3位の「誰が賢者を殺したか?」。これは編集C以外の4人が入れていますね。
編集C:
僕は推しませんでしたが、確かに良いところがいくつもありました。これは通過でいいんじゃないでしょうか。
編集B:
単純に続きが読みたくなったよ。
編集A:
こういった、先が気になるようなミステリー要素の多い作品はジャンプ+なんかのWEB媒体の漫画雑誌と相性がすごく良くて、ジャンプ+の連載グランプリとしてもぜひ残したい作品です。と言うわけで、「誰が賢者を殺したか?」は三次審査に通過させましょう。
「誰が賢者を殺したか?」
編集A:
次は6番「AMP -時空捜査局-」。タイムトラベルものですね。
編集C:
第1話でどんでん返しを入れているところはすごく好感が持てたんですが、連載作品にしていく上では、時空捜査局という魅力的な設定を活かしきれていない感じを受けました。
編集E:
もっと組織とか、分かりやすく説明してくれたら…
編集B:
2話目でいきなり組織の内部の話になっちゃったからね。
編集C:
センスのある作家さんだとは思うのですが、その着想を味わいつくすだけの作りこみがまだできていないのではないか、と。
編集E:
でも、この作家さんは月間ルーキー賞ランキングで2回6位になっていますね。
編集D:
僕は推した人間ですけど、やっぱりこの作家さんは将来性の高さ込みで見てしまいましたね。理想を言えばまだ早い気はしています。
編集A:
この作品も、他のマンガ賞だったら評価しても良いと思うんだけど、今の「AMP -時空捜査局-」という作品で連載してコミックスになるということを考えると、気になるところがあるかなぁ。
編集D:
そうですね、やっぱり力不足だよなって感じです。
編集A:
では、この作品も保留にしましょうか。
編集A:
次に8位「おうちこむ」の議論に移りましょう。
編集B:
この漫画は、狙いどころがはっきりしすぎているほどはっきりしていて、商品として良くできているな、とは思います。票を入れてないの俺だけなんだけど(笑)。個人的には「誰に向けて作った漫画なのかな?」と感じちゃった。
編集C:
最初に言ったように設定は他の作品でも見られるんですけど、今作は他にはない、コケティッシュな女の子の魅力が評価できるかなと思いました。
編集E:
絵柄はまだこなれないけれど、設定が良くて、コミックス1巻分は十分に持つと思います。
編集A:
今回の応募作品の中で、スマホで読む漫画に一番向いているなって思ったのがこの作品でしたね。これが紙の雑誌、例えば週刊少年ジャンプだったら、正直連載は無理かもしれないとも思うんですけど、読みやすくて売りがシンプルなところはスマホで読む漫画として評価していいかなって思います。
編集B:
確かに、連載やコミックス化というところをしっかり意識している作品ではあると僕も思っています。
編集A:
では、「おうちこむ」も二次審査通過ということにしましょう。
「おうちこむ」
編集A:
では次に10位。「方舟の操舵手」に関しては…。
編集C:
作者のムラオさんの作品としては、前作の「屋上ヒロイン」がけっこう好きでした。今回は同じ人なの?って思うくらい、字が多くて…。期待が高かったがゆえにピンとこなかったです。
編集A:
僕も「屋上ヒロイン」の方が良かったですね。今回の作品にもセリフ回しにセンスが感じられるんですけど、少し思いついたまま描いている感というか、話の構成が前作「屋上ヒロイン」の方が頑張っていたかな、という感想でした。
編集E:
僕は個人的に好きな作家さんだったので、単純に続きが読んでみたいな、と思って推しました。
編集B:
前作は読んでなかったんだけど、シチュエーションコメディとして、今作の世界観に連載を意識した工夫が見られたので推しました。
編集A:
この作品はいったん保留にしましょう。
編集A:
13位の「レプトイド」はどうでしょう。
編集C:
「東京喰種トーキョーグール」のような、異人種が迫害されている設定など、漫画としてのたてつけは悪くないな、と思いました。あとキャラクターの感情も上手に描かれていました。
編集B:
そうね。ドラマを描こうという意識が良かった。
編集E:
最後も引きのある終わり方でしたね。
編集C:
救いのない終わり方がちょっと気になりましたけどね。もう少し前向きなメッセージを与えて欲しいな、と。ただ、それは好みの問題かもしれませんし、キャラクターを描こうという意識を感じられたので票を入れました。
編集D:
確かにある程度のクオリティは感じるんですけど、これって基本的にはバトルマンガで、かっこいい能力とかその見せ方を売りにしていく漫画だと思うんですよ。僕はその部分が既存の他の作品と比べて物足りないなと思って推しませんでした。
編集A:
僕も推せなかった理由は、設定がちょっとありきたりだったというのと、ドラマの描写も、特筆するほどではなくて、絵もちょっと古い。
編集B:
確かに、絵にもっと力があればね。
編集D:
バトルマンガの場合は画力が一番の説得力になりますからね。
編集A:
この方は表現したいことがちゃんとあって、それがキャラクターの感情となって作品に出てはいるんですけど、それに画力が伴えば……と思ってしまいました。この作品もいったん保留にしましょう。
編集A:
14位の「アンデッドビギナー」。これは編集D以外の4人が推していますね。
編集D:
ストーリーの導入部分はすごい面白いなって思ったんですけど、それ以降は皆さんが推すような点を僕は感じられませんでした。
編集B:
確かに、「ヒロインに使われる男の子」っていう設定が面白いのに、なかなかその2人の関係性が進展しないというか、そこが読者としておいしさを感じないというか。
編集C:
ヒロインの視点で見ると、主人公もほかのチームメンバーも同じくらいの存在に映ってますよね。ただ、「主人公が金髪のお嬢様に使われるアンデッド」っていうのは、よくあるかもしれないけれど、設定として非常に強固な作りだと思います。今後は同じ立場のアンデッドとチームとなって行動するとか、ワクワクする展開が想像できる漫画ですよ。確かにヒロインとの関係性を描いていくっていうところは必要な要素だと思うんですけど、課題がはっきりしているし、しっかりとした武器があるので、僕は連載しても良い水準の作品かな、と思いました。
編集B:
僕も次の審査に残してもよい漫画だと思うよ。
編集A:
じゃあ、「アンデッドビギナー」は二次審査突破にしましょう。
「アンデッドビギナー」
編集A:
次は21位「ヤオチノ乱」。僕と編集D、編集Eの3票です。
編集B:
確かに、これは将来性をすごく感じた。
編集D:
ストーリーの引きの作り方がうまいですよね。
編集A:
僕は今回の全応募作品の中で一番いいと思っていたのがこの作品です。雰囲気はちょっと暗いんですけど、主人公に共感しやすく、モノローグもすごく上手くて。1話目が特に面白かったです。
編集B:
2話目以降は主人公の修行の話しかしないんだよね。忍者の女の子の話が見たかったのに。主人公が強くなっていく話っていうのはもちろん主軸としてあるけど、「忍者として現代に生きる」という女の子の日常に迫っていくような展開も期待していました。
編集A:
その展開の方が、この作家さんの作風ともマッチしているかもしれませんね。
編集B:
女の子のキャラクターデザインは独特ですけど、「あれ、ちょっとかわいくね?」って思わせる何かがあります。でも、それを補強できるエピソードが2話目以降ほとんどなくて、そのあたりに物足りなさを感じました。ただ、全然レベルにあると思うし、残していいのではないかと。
編集A:
それでは、「ヤオチノ乱」は三次審査に残しましょう。
「ヤオチノ乱」
編集A:
最後に26位「私はジャスティス ver.1.01」
編集B:
残そう!(笑) いや、この割り切りっぷりは僕は嫌いじゃないよ。あと、理屈抜きにしてギャグで笑えたし。
編集D:
それは重要だと思いますよ。ギャグマンガって一定の誰かがすごい笑ってたら成立してますよね。
編集B:
編集部の5人のうち、2人の笑いは取ってるわけだからすごいでしょ。40%ですよ(笑)。
編集E:
確かに、他と違うことをしようとしているのはすごく感じますね。
編集A:
では、「私はジャスティス ver.1.01」は二次審査突破ということで。
「私はジャスティス ver.1.01」
編集A:
次に、1人しか推していなくても、ぜひ三次審査に残したいという作品があれば、発表して下さい。ジャンプ本誌の連載会議でも、みんなが推したから、とかじゃなくて、少数でも強く面白いっていう意見があれば、連載を始めるということもあります。
編集D:
自分が最初に推した作品ではないのですが、9位の「せんせいは中二病」は企画としてはしっかりしてるな、と感じていました。ただ、展開が早すぎると言うか、期待していたのとは違う方向に転がっちゃったので、そこがおいしくないなって思いましたね。
編集C:
僕が1票入れた作品ですね。設定がけっこう面白くて、ありそうでなかったところを描いてるな、と。ちょっと絵が固かったんで、そこが気になったんですけど。
編集B:
僕は主人公の英 薫(はなぶさかおる)の日常が、コメディとして面白く描かれていけば全然違ったのになって思った。2話目以降の展開が、どんどんオカルト方向に進んでいっちゃうのがなあ。タイトルはすごくいいんですよ。分かりやすくて。ただ、そのタイトルから想像できるような、先生の中二病をいじっていく「CHERRY TEACHER佐倉直生」的な展開の方が個人的には良かった。他にも生徒に中二病患者がいたり、中二病的なヒロインが出てくる、とか、そういった展開を期待していたんですけど、そうはなりませんでしたね。
編集A:
確かに、今回は連載してコミックスを出す、という目的があるので、2話目以降の展開が読者の読みたい方向とずれてくるとまずいですよね。ただ、せっかく良い意見が上がったので、保留にしておきましょうか。他に推したい作品はないですか?

議論は出尽くし、いよいよ二次審査突破作品が決定!!

編集A:
では、「誰が賢者を殺したか?」「おうちこむ」「アンデッドビギナー」「ヤオチノ乱」「私はジャスティス ver.1.01」の5作品は二次審査突破ですね。
編集A:
保留となったのは「三つ編み娘とヒゲ男」「AMP -時空捜査局-」「せんせいは中二病」「方舟の操舵手」「レプトイド」です。この5作品の中で、二次審査を突破した方が良いという作品を上げていきましょう。
編集E:
「レプトイド」ですね。
編集C:
僕も「レプトイド」は残したいです。
編集E:
保留になった作品の中では一番少年漫画らしく、この後の展開にも広がりが期待できるのが推したい理由です。
編集C:
同じく。描きたいことがあり、それが漫画に出ている、というところに将来性を感じました。
編集A:
それでは「レプトイド」は三次審査に残す方向にしましょうか。異論のある人は?
編集B:
特にありません。
「レプトイド」
編集A:
他にはどうでしょうか。
編集B:
僕は「方舟の操舵手」かな。みんなは前作の方が良かったって言ってたけど、前作を知らない人間からすると、ノアの箱舟に乗っているというシチュエーションと、その状況で放たれる今作のギャグは単純に面白かったです。狙いどころははっきりしているし、二次審査突破でもいいかと。あと、“のあ”のへんてこりんなキャラクターが個人的には好きでしたね。
編集E:
自分も同意見です。
編集A:
「方舟の操舵手」は残す方向で、異論ないですか?
編集D:
反対意見はありません。
「方舟の操舵手」
編集A:
他には推したい作品はありますか?
編集C:
「せんせいは中二病」ですね。まだ中身を詰めていく必要はありますが、漫画として企画をちゃんと作ろうという意図がみえます。4話目以降に期待ということでどうでしょうか。
編集A:
確かに、「企画を作る」というところが、連載で勝負をするには大事なポイントですよね。
編集E:
話がどんどん進んじゃっているところがもったいないですけどね。
編集B:
ただ、そこを補うほど設定がキャッチーだよね。やっぱり連載って、他の作品よりも目立つことが大事なんで。
編集A:
それでは「せんせいは中二病」も三次審査に残しましょう。
「せんせいは中二病」
編集A:
残りは「三つ編み娘とヒゲ男」「AMP -時空捜査局-」の2つです。本来は10作品選定するという条件だったのですが、何度か言ったように、今回は連載を意識して選考する必要があります。
編集B:
うん。この2つの作品も、編集部としてはいっしょに漫画を作っていきたいと思うほどいい作品だったけど、やっぱり連載、コミックス化っていうところを考えるとね。この作品のままで商品にする、ということになるわけで、そういう意味ではこれらの作品は、練りこみやストーリー展開、絵柄などあと一歩欲しかったですね。
編集A:
「三つ編み娘とヒゲ男」は、女性的なセンスを活かしてていいと思うけど、せめて1つでもいろんな人が楽しめるように工夫してもらえれば、と思います。
編集B:
個人的にはすごい好きだし、商品になると思うし、力もあると思う。でも大事なのは、男にも読ませるっていう視点なのかな。
編集A:
ジャンプ+で連載をするのであれば、幅広い読者に受け入れられるような企画なり、キャラクターなり、設定なりが最低でも1つは欲しいですね。ということで、もったいないですが次の作品を期待する、という意味でも、今回は見送りましょう。
編集D:
個人的には「AMP -時空捜査局-」は残してもいいかと思いますけど。コマ割りやカットの見せ方が良いし、絵柄にも花があるので、悪くないんじゃないかなと思ってます。
編集B:
でも、この作品は設定以外のところにあまり見るべきところがないよね。時空捜査局という設定を描いているだけで、主人公が面白くなかった。他のマンガ賞なら残しても良いような作品かもしれないけど、いざコミックスになるっていう時、自分がそのコミックスのオビを作るとして、どういうアオリを入れて売るんだっていうのが分からなかったね。
編集A:
この作品も、将来性に期待ということで今回は見送りましょうか。
編集A:
という訳で、二次審査を突破して三次審査に残る作品は
「誰が賢者を殺したか?」「おうちこむ」「アンデッドビギナー」「ヤオチノ乱」「私はジャスティス ver.1.01」「せんせいは中二病」「方舟の操舵手」「レプトイド」の8作品で決定したいと思います。
編集B:
次の三次審査は読者による投票が全てですから、読者の皆さんがどんな判断を下すのか我々としてもドキドキだね。皆さん、ぜひ投票をお待ちしています。

編集部から、連載会議を終えての総評!

編集A:
これで連載会議を終えますが、最後に一言ずつ今回のジャンプ+連載グランプリの総評をお願いします。
編集B:
今回は連載グランプリということで、設定・キャラ・ストーリーをパッケージで考えることとか、単純に目立つ要素とか、「連載」につなげるための工夫がもっともっと欲しかったな、というのが正直な感想です。あと、個人的には明るい漫画が好きなんですが、ちょっと全体的に暗い漫画が多かったかな、という印象でした。時代性かもしれないんですが、やっぱり主人公の明るさが見られる漫画が読みたかったなーというのが、一読者としての感想です。
編集C:
ジャンプ+連載グランプリは今回が第1回なので、正直、作品の数が集まるのか、とかどんなレベルの漫画が送られてくるのか、とかもっと心配していましたが、終わってみたら安心したと言うか、面白い作品がすごく多かったです。もちろん、もっともっと絵や設定、キャラクターの魅力、連載を獲る上での企みに富んだ作品を投稿してほしいですが、今回の応募作品の中にも魅力的な作品がたくさんあったので、良かったと思います。
編集D:
連載に必要とはいえ、3話合計100ページ以内という高いハードルをクリアして投稿していただいたことには、編集部一同感謝しかありません。ただ、今回二次審査に残った29作品を読んで強く思ったのは、キャッチーな設定やキャラクターがある漫画とそれがない漫画だと、読者としても没入感がかなり変わってくるな、というところです。昨今、色々な漫画が増えている状況だからこそ、人の目に付くキャッチーさを意識して作ってもらえると嬉しいかな。
編集E:
面白いと思える漫画はいくつもあったんですが、その中でも二次審査を突破するものとそうでないものの差としては、やっぱりキャッチーさだったり、キャラだったり、そういったところだったのではないかな、と。今回惜しくも審査に落ちた作家さんも、今後そのあたりを意識して、毎月行っているジャンプ+のルーキー賞などにつなげてもらえればと思います。
編集A:
編集Dが言ってくれたように、合計3話分のストーリー展開を考えるとか、〆切りまでの時間を守るとか、かなり高いハードルだったにも関わらず、力作が集まったことについては本当にありがたかったです。一方で、少し期待外れだった点が2つありました。
1つはジャンプ+という媒体を意識して、スマホで読んでもらうのに適した設定や構成が考えられた漫画がもっとあればよかったな、という点。もう1つは、その作品でコミックスが出るということを意識して欲しいという点です。1話1話、読者がお金を払って読んでくれるという覚悟というか、そういう頑張りが見られると良いかなと思いました。
編集A:
と言うわけで、連載会議は以上になります。本日はありがとうございました。

今回は惜しくも三次審査に進めなかったその他の力作たちに、フレッシュ編集Eが独自にコメント!! 気になる方はコチラをチェック!!

二次審査を突破した8作品は、三次審査として、少年ジャンプルーキーではなく少年ジャンプ+のサイトに11月上旬より期間限定で配信されることになる。そして更新期間が終了後、「いいジャン!数」の順位で上位5作品が最終審査に進出!
最終審査では週刊少年ジャンプ本誌の編集長・副編集長を交えた連載会議によって、ついにグランプリ作品が決定するぞ!!

以上、会議で選ばれた8作品が 少年ジャンプ+で行われる三次審査に進出します!!!(※終了しました)

[第1回少年ジャンプ+連載グランプリ TOP]