月間ルーキー賞 2018年5月期 受賞作発表

月間ルーキー賞20185月期 受賞作発表 ブロンズ賞3作!! レベルは高い!だがしかし…。

ランキング上位10作品から編集部の審査で選んだ月間ルーキー賞の発表です!
投稿者は受賞作品と編集部によるコメントを比較して作品作りに活かそう!
ルーキー賞について詳しくはこちら

ブロンズルーキー賞

「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-

月間ルーキー賞ランキング1

ひとりぼっちがたまらなかったら

「起きたか!嫁さん!」 いくつかの記憶を失くし、見知らぬ神社で目を覚ました中学1年生・紫太郎(したろう)は、 山吹色の大きな龍に嫁と勘違いされてしまい──? 心焦がれた何かに逢いに行く、異類婚姻のんびり紀行のはじまりです。

糸永山藤

編集部コメント

光や水などの難しい絵の表現が非常に巧みで、画面にまず引き込まれました。またデザイン面での細部へのこだわりも光っていました。物語に関しては完結していないように思えるので、講評は難しいですが、主人公の抱える問題点がより明確に分かると、さらに良いように思いました。次回作と続きを楽しみにしております。

ブロンズルーキー賞

「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-

月間ルーキー賞ランキング5

自販機ガールの新見さん

ありふれた自動販売機から始まる、ちょっと不思議なお話です。

英田恵史

編集部コメント

短編として綺麗にまとまっていて、読後感も良く楽しめました。挑戦するというテーマは良いと思うのですが、主人公の独白が中心のエピソードになっているため「日常がつまらない」ことと、「新見さんへの憧れ」の説得力がやや希薄なのが勿体ないように思いました。次回作での成長を楽しみにしています。

ブロンズルーキー賞

「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-

月間ルーキー賞ランキング3

魔女と呪われた狼

冬の森に棲む魔女と狼の呪いを受けた狩人の静かなお話 2018年2月制作

あやめゴン太

編集部コメント

「呪いを解く」というわかりやすい目的が、最初に簡潔に提示されているので迷うことなく読み進めることが出来ました。またストーリーの展開も、その軸からブレることなく進むので、50Pという少なくないページ数でも、スラスラと読むことが出来ます。絵やカット割りもレベルが高く、全体を通して「漫画が上手いな」という印象でした。ただ、全体的なレベルが高い作品だからこそもう一歩、強烈なキャラや設定、何か読者の心を動かせる要素を加えることを次回作では意識してみて下さい。

最終候補作

月間ルーキー賞ランキング2

編集部コメント

ヤクザのボスがスイーツを作るというギャップを楽しむ企画もさることながら、そのキャラクター性もしっかりと見せている点は非常にレベルの高さを感じます。ただ話を読み進めるほどに企画の深みに限界を感じてしまいました。またそのキャラクターにも商品性として物足りなさを感じます。レベルの高い作家さんだからこそ、厳しい見方になってしまいますが、ぜひ次の作品では連載を狙える皆んなに愛されるキャラと誰もが面白いと思える企画をお待ちしています。

月間ルーキー賞ランキング4

編集部コメント

「お嬢様」に、ギャップのある「百合」や「ハレンチ」といった要素を組み合わせることで、魅力的なキャラを生み出すことが出来ていました。ただ、キャラだけで物語を進めていくマンガとして考えると、少し弱さも感じました。キャラをもっと尖ったものにする、他の要素を強めて補完する、色々な方法を模索してみて下さい。次回作に期待しています。

月間ルーキー賞ランキング6

編集部コメント

かわいいキャラクターとシュールなギャグが秀逸で楽しめました。 ただし、まだ商品として考えるとパワー不足なのも否めません。1話の中で細かくお話を区切っているため、せっかくの面白いポイントも印象に残らず先に進んでしまいます。女の子の可愛さもギャグの面白さも、そのキャラがどんな人物なのかわからないと深く楽しめません。次作では、自分の漫画の魅力がどうすれば最善の形で読者に伝えられるのかを意識してみてください。

月間ルーキー賞ランキング7

編集部コメント

飼っている猫のエピソードの切り取り方に力を感じました。さくっと読める手軽さも好印象でした。しかし、作品としての「企画」「切り口」に物足りなさも感じました。「咬む」という切り口がうっすらあるものの、企画としてはまだ曖昧で、作品としての売りを目立てるようにするとよりよいと思います。

月間ルーキー賞ランキング8

編集部コメント

登場するキャラクターたちがとても可愛いく、ゆるいギャグと絵柄にもオリジナリティーを感じました。日常の関係性とのギャップにも魅力を感じました。連載形式で考えると、先まで読みたくなるような縦糸も序盤から一つ置くのも良いように感じました。次回作を楽しみにしております。

月間ルーキー賞ランキング9

編集部コメント

画面のクオリティが非常に高く、絵に関しては即掲載レベルのように感じました。ストーリーに関しては、オタクカップルの掛け合いが面白かったです。2人が付き合うに至ったバックボーンも見せた上で、もう一山見せ場を作れるとなお良かったように思います。次回作を楽しみにしております。

月間ルーキー賞ランキング10

編集部コメント

読者が広い「王道」漫画を目指しているのは良いと思いました。ただ、王道だからこそ他の漫画に負けない主人公のキャラの強さや企画の強さが欲しいと思ってしまいました。「王道」漫画として読者に評価されるか、「ありきたり」な漫画として読者に評価されないか、を分けるのは面白さです。絵も含めてレベルアップした次回作を期待してます!

編集部からの総評

ブロンズ賞3作!! レベルは高い!だがしかし…。 今月の印象としては、漫画を描き慣れた方から多くの投稿があり非常にレベルが高い選考だったと思います。そのため3作品を同時受賞とさせていただきました。ただし、商業誌の編集として作品を売ることを考えると物足りなさを感じたのも事実です。<画力、演出、キャラクター、企画>それぞれ自分の武器を理解して、原稿にしてくれた作品が多かったのですが、漫画としての“新しさ”や“驚き”はありませんでした。<売れているもの、人気があったもの>を研究するのも大事なのですが、自分にしか描けないオリジナリティ溢れる作品を期待しています。引き続き力作お待ちしております!