月間ルーキー賞 2017年5月期 受賞作発表

月間ルーキー賞20175月期 受賞作発表 作品ではなく商品としての『もう一歩』を!

ランキング上位10作品から編集部の審査で選んだ月間ルーキー賞の発表です!
投稿者は受賞作品と編集部によるコメントを比較して作品作りに活かそう!
ルーキー賞について詳しくはこちら

ブロンズルーキー賞

「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-

月間ルーキー賞ランキング1

デリバリーおじさん

原作:中島悠 漫画:青野照坊

青野 照坊

編集部コメント

絵柄、作風、ストーリー…全てが「渋い」ですね、良い意味で。アイディアやラストの展開など、しっかりと作られており読まされました。
完成度は高いと思いますが…。現状だと対象となる読者層が非常に限られる…高く設定し過ぎている印象です。これも一つの味だとは思いますが、ジャンプ+としては、より若い層に受け入れられる為の工夫が欲しいのが本音です。

ブロンズルーキー賞

「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-

月間ルーキー賞ランキング3

OL日常物語 東京コスモ コスモの日々

がんばれ、わたし!自分らしく生きる事が難しい今の時代で、『自分の個性』をもって生きてゆく新社会人4コマ物語

こすも

編集部コメント

ちょっと天然なOLの日常を読みやすい絵で描ききっていた点などが評価され、ブロンズ賞獲得となりました。ただキャラの可愛さ以外の部分が弱く、独自性を感じないストーリーや構成で、4コマ漫画として一番大事なオチの部分でも物足りなさがありました。
次回作ではキャラに強烈な個性を持たせるなどの工夫をして、オリジナリティあふれる世界観を描いてみて欲しいです。

最終候補作

月間ルーキー賞ランキング2

編集部コメント

絵に魅力があり、雰囲気も抜群の作品。ただ、キャラクターとクライマックスの盛り上がりという意味では抜群とは逆に物足りない印象でした。最近よくある怪異を描いた他作品との差別化という意味も含めて、その点でもう一歩独自性や魅力が欲しかったです。更なる進化を期待しております。

月間ルーキー賞ランキング4

編集部コメント

死神のキャラクターデザインが秀逸で、その不気味さに引っ張られて最後までサクサク読めました。ただ、“死への恐怖”や“家族愛”など色々と大事なテーマを描いているのにも関わらず、読んでいて心が揺さぶられることはなかったです。どういう演出にしたら読者がもっと感動したり、恐怖を感じるのかを意識してください。

月間ルーキー賞ランキング5

編集部コメント

企画性を感じられる作品でした。また、WEBマンガとして読みやすい舞台で敷居も低く、表現にこれから絵がよりうまくなっていきそうな可能性も感じました。 次回作では、より読者の心を強く動かせるような、キャラやドラマ、センスなどの強化を期待しています。

月間ルーキー賞ランキング6

編集部コメント

家族のささいな日常を切り取った…だけの作品ですね。読みやすく、最後の読後感もほんのりとした家族愛を感じられ良いのですが、もっと内容が欲しかった、の一言です。ただ、1位の作品と全く違う絵柄や雰囲気に挑戦しているのは、作家としての幅の広さを感じます。様々なジャンルに挑戦しながら、 自分が本当に描きたい世界を見つけて下さい。

月間ルーキー賞ランキング7

編集部コメント

高い画力を評価しました。ストーリーも起承転結がしっかりしていて、読みやすかったです。しかし、男性も女性も同じ顔に見えてしまうキャラが見受けられます。そのキャラが持つ面白い性格や設定も霞んでしまいますので、デザインも含めて瑞埼さんにしか描けない唯一無二のキャラクターを追求してください。

月間ルーキー賞ランキング8

編集部コメント

かわいくて純真な人型イモリと、イモリをこよなく愛する学者の男のストーリー。それぞれの設定をうまく絡めたシーン作りが上手でした。
同じような切り口の作品に埋もれないような武器や差別化のアイデアがあると尚よいと思います。

月間ルーキー賞ランキング9

編集部コメント

幽霊のように怖い見た目と美しい髪を持つ女子高生・京風乃子さんを中心とした学園ギャグ。 風乃子さんにはキャラがあり、構成もこなれていて読みやすい作品でした。欲を言えば風乃子さんが「作品世界では怖がられているが、読者的には可愛く見えなくもない」というデザインだと良かったです。 漫画の主人公は「このキャラをずっと見ていたい」と思わせることが大事なので、今後はそうした魅力が備わったキャラを生み出していってください。

月間ルーキー賞ランキング10

編集部コメント

WEBマンガらしく、自由な発想で他にないことを果敢にチャレンジしている点は評価したいと思います。ただ今作はマンガというにはあまりにも奇形で、文字だけで物語を読み取ることしか出来ず、エンターテインメントとして楽しむまでには至っていませんでした。このような作品でチャレンジするにはアイディアも発想も、もう一歩、二歩必要に感じます。

編集部からの総評

作品ではなく商品としての『もう一歩』を! 今回の最終候補は大変バラエティに富んだ作品が集まり、各方面からの別種の才能豊かな新人さんに投稿いただけた印象で、編集部一同感謝しかありません。
ただバラエティ豊かな作品ではありましたが、ジャンプ+や週刊ジャンプの一般読者に「受けそう。売れそう」な『商品』としての頼もしさは今一歩というのも本音です。 当然今すぐ連載してというレベルでの物足りなさではなく、先々を見据えた新人さんというレベルでももう一歩でした。
「万人に受ける漫画」はこの世に一つたりともありません。ゆえに「一部の人には全否定されたとしても、好きな人にはトコトン刺さる漫画」で問題ありません。
皆さんの、好き嫌い、意見、偏見、性癖を読者に楽しんでもらえる形に昇華して限界まで注ぎ込んでください。読者を刺すパワーある商品を期待しています。