月間ルーキー賞 2015年10月期 受賞作発表

月間ルーキー賞201510月期 受賞作発表 幅広い作品が集まり久々の複数タイトル授賞!ブロンズ2本出る!

ランキング上位10作品から編集部の審査で選んだ月間ルーキー賞の発表です!
投稿者は受賞作品と編集部によるコメントを比較して作品作りに活かそう!
ルーキー賞について詳しくはこちら

ブロンズルーキー賞

「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-

月間ルーキー賞ランキング4

来年の話をすると鬼が笑う。

女子高生鬼、鬼瓦 茜の異文化コミュニケーション録。

吉緒もこもこ丸まさお

編集部コメント

キャラが立ってて、もっと読みたくなりました。それだけでブロンズ賞贈呈です。
この作品のように短い作品の場合、いつものルーキー賞の講評では「何か雰囲気はありそうだが、よく分からない」と評する事が多いですが、この作品の場合は「その短い中でも十分キャラクターに興味をいだかせる事に成功している」ので評価に値します。技術的に言えば、キャラの魅力を見せる為に、どんな脇のキャラクターやぶつける質問(展開)をするのか、というのも上手くはまっていると思います。

ブロンズルーキー賞

「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-

月間ルーキー賞ランキング7

私立人外中学校

人外が通う中学校は今日も平和のはずだった

dollly

編集部コメント

一工夫された面白い設定とテンポの良い読み味で一気に読めました。クスっとさせるぶっ飛んだ転校生のキャラが刺さりました。漫画ではキャラがとても大事で、そのキャラを作ろうという意識は評価できます。コメディ漫画として面白いと思えるキャラでしたが、今回は設定ありきでの魅力であり、そのキャラ自体の魅力かと問われると難しい気がします。ワンピースのルフィや、暗殺教室の殺せんせーなど、設定も素晴らしい上にキャラ単体でも魅力的に思えるキャラを作り上げてください。

最終候補作

月間ルーキー賞ランキング1

編集部コメント

淡い色使いで主人公の感情をうまく表現しており、ラスト2コマ目からは色味を変えて感情の変化を表すあたりはとても上手だなと思いました。作品の雰囲気を伝えるのに長けており、その雰囲気だけで十分読めてしまうのですが、逆にキャラや企画へのアイディアの乏しさも目立ってしまった印象です。感情を伝える力はあると思うので、今度はキャラをしっかりと作り込み、また作品としての企画などを考えられると更に良いマンガが作れるようになると思います。

月間ルーキー賞ランキング2

編集部コメント

『若返りのババァ』というキャッチーなタイトルで読者の興味を引くと同時に、読んでいてドキッとさせるセクシー要素&ホラーを思わせる描写などマンガの世界に入り込ませる上手さを感じました。また最後のオチまでしっかりと話を作りこめていました。しかし、逆に言ってしまえば色んな要素が入り込んでいて、作品として飛びぬける事が出来なかったように思います。この作品の『売り』は何なのか、どの描写を読者に届けたかったのか等、もう少し狙いがハッキリあると尚良かったでしょう。

月間ルーキー賞ランキング3

編集部コメント

こちらの作品はイケメンの狐を二匹登場させて、狙いどころがハッキリとしている所がとても良かったと思います。また、可愛い幼女も描いており抜け目のない仕上がりになっています。他紙の賞レースで受賞しているだけあって、一定水準をクリアするレベルのマンガとなっていると思いました。しかし、話の長さは正直重く感じました。構成をしっかり練って、無駄な展開や描写を減らし、よりスムーズに読ませる力を身につけると、その問題点も改善できるように思います。

月間ルーキー賞ランキング5

編集部コメント

高い画力に驚かされました。特に、ガンゾーの表情に力とセンスがあると思いました。
一方、キャラクターの描き方やストーリー展開には課題を感じました。
ガンゾーの気持ちに感情移入しにくいまま話が進んでいき、そのためか、ラストのファンタジーな展開に巻き込まれる展開についても、わかりにくさと、読後感に物足りなさを感じました。上記の課題をクリアした次回作に期待しています。

月間ルーキー賞ランキング6

編集部コメント

最終候補常連の遠藤さんですが、残念ながら8月の最終候補作品とは違い、以前の方向性に戻ってしまった印象です。
ですので、講評は以前(7月期のもの)と同じです。

月間ルーキー賞ランキング8

編集部コメント

冒頭から「ホラー漫画…?」と思わせる展開。しかしそれを大胆に裏切る構成、非常に面白かったです!主人公と幽霊のやり取りも見ていてクスッとさせられます。欲を言えば、ヒロインである幽霊のキャラクター性がもっと欲しかった。現状、幽霊設定をいじっているだけなので。
絵も、シンプルで見やすい絵ですが、ホラー部分はより怖く、ギャグ部分はより可愛く描き分けられる画力があれば、より作品のレベルが上がったかと。今後に期待します。

月間ルーキー賞ランキング9

編集部コメント

既にルーキー常連となった作家さんですが、読者の目を引く演出は流石の腕前。バトルに入るまでに徐々にテンションを上げていく展開も巧みでした。
何度も言われていることだと思いますが、この作家さんに必要なのはあとは「作者が全てを注ぎ込める主人公」と「キャッチーな企画」だけだと思います。それが見つかるまで粘り強くネームを作り続けてください!

月間ルーキー賞ランキング10

編集部コメント

正にタイトルの如く、リアル系タッチのうさぎとかめがとても可愛らしいです。おそらくうさぎとかめの生態・しぐさについても研究されたのだと思います。ほのぼの系動物ギャグとして、完成された作品だと思います。
ただジャンプ+としては、もっとギャグ漫画としての「爆発力」を求めたい。ほのぼのを超えた、爆笑を誘うようなネタ。リアルな動物を超えたキャラクターとしての魅力。それが無いと、雰囲気を楽しむ漫画の域を出ないかと思います。

編集部からの総評

幅広い作品が集まり久々の複数タイトル授賞!ブロンズ2本出る! 今月は一風変わった作品が集まり、編集部でも推す作品が分かれる白熱した選考となりました。その中でも可愛くキャッチーなキャラクターの魅力を前面に押し出した「来年の話をすると鬼が笑う。」と、ひねった設定を切れ味鋭いギャグで描ききった「私立人外中学校」にブロンズ賞を授与させて頂くこととなりました。
これらの作品以外にも「自分の作品の魅力はこれだ!」という、武器がはっきりした作品がいくつもありましたが、賞を取るか否かの分かれ目は「商品性」と言えます。新人時代には欠点を減らすことよりも長所を伸ばすことの方が大事なのは言うまでもありませんが、自分の長所である面白いポイントをいかに数多くの読者に伝えるかは、新人の頃から常に考え続けて欲しいです。
矛盾しているようですが、今後も「とがっていてなおかつ沢山の読者に突き刺さる作品」をお待ちしております!