月間ルーキー賞 2015年7月期 受賞作発表

月間ルーキー賞20157月期 受賞作発表 あと一歩、もうあと一歩の「押し」を求む!!

ランキング上位10作品から編集部の審査で選んだ月間ルーキー賞の発表です!
投稿者は受賞作品と編集部によるコメントを比較して作品作りに活かそう!
ルーキー賞について詳しくはこちら

ブロンズルーキー賞

「少年ジャンプ電子版」もしくは「少年ジャンプ+」連載枠に掲載 賞金¥100,000-

月間ルーキー賞ランキング3

妖堂奇譚 アンチソーシャルコント

来るべきものは導かれ、招かれざる者は決して辿り着けない古本屋「あやかし堂」。あやかし堂を訪れた高校生の伊万里は、そこにクラスメイトの宗一郎と数々の妖怪を発見する…。

河内愛里

編集部コメント

今回最終候補に残った作品の中では一番物語をしっかりと描けている印象を受けました。構成などうまくまとめて読みやすいのですが、この作品の特徴となる部分が弱いかなと感じてしまいました。例えば女の子を可愛く、バトルシーンをカッコよく、妖怪を怖くなど、作者が伝えたいこの作品の売りとなる部分をもっと意識して描いて欲しいと思います。今のままでは数多くある漫画の中で埋もれてしまう可能性があります。自分の武器を理解し、オリジナル溢れる作品を今後意識して作ってください。

最終候補作

月間ルーキー賞ランキング1

編集部コメント

設定の敷居が低く読みやすい所が良いです。ルーキーで1位に輝いた事も納得いくものです。今後の課題としては商品として積極的に手に取ってもらえる作品を作っていけるかだと思います。例えば、もっと敷居を低くし面白いと思う読者の数を増やす工夫や、現状の読者が必ず手に取ってもらえるようにもっと深く面白さを追求する等、もちろん漫画家を目指している事が必須の場合ですが、そのような事を踏まえたキャラやストーリー等、今の作品を超えるものを目指して欲しいです。またその為には画力の向上は必須です。

月間ルーキー賞ランキング2

編集部コメント

一発ネタ感のある読切作品でしたが、いい意味でハッタリがきいており、アクションシーンも迫力抜群。
登場する人物はどれもキャラが立っており、面白く読めました。先月既にブロンズ賞を取っている方なので、 今後は連載を目指す上でより魅力的な主人公、よりワクワクできる作品の枠組みを考えていけるとよいでしょう!

月間ルーキー賞ランキング4

編集部コメント

真面目なニュースキャスターという認識の逆を見事についたギャグマンガで、会話のやり取りでは時おり、クスっとさせる言葉の上手さが垣間見え、最後まで楽しく読む事が出来ました。一点気になる点としては、二人の会話のみでやり取りが続くのには、飽きがきてしまう怖れがあるので、動きのある展開があれば良かったと思います。どうしても言葉のみで笑わせることには限界があります。マンガは絵で伝えることも出来る事が良さだと思うので、動きのある面白いマンガを期待したいです。

月間ルーキー賞ランキング5

編集部コメント

「ヒロインが何故かAV女優に詳しい女の子」というキャラ設定はなかなか引き込まれるものがありました。
突飛な設定かと思いきや、主人公が好きな子に近付くため四苦八苦する様など読者の共感を呼ぶ構成もできており、 ツボを押さえた4コマ漫画でした。課題としては、やはり画力。ギャグテイスト主体の作品でも、 商業レベルで戦っていくためには、ヒロインをもっともっと可愛く描いて欲しいところです。
逆にそこがクリアできればデビューは近いかも知れません!

月間ルーキー賞ランキング6

編集部コメント

「殺した相手の姿で生き返れる」単純ですが、面白い設定だと思います。その設定に従い、きちんと物語が構成されており、作品としての完成度は高いです。敵、ヒロインの正体等、ご都合主義的な部分はありますが…。
足りない部分は、「派手さ」かと。キャラクターの絵、性格、もしくは企画…他の作品とここが違う、ここが売り、というポイントを意識して次回作に取り組んで欲しいです。

月間ルーキー賞ランキング7

編集部コメント

ルーキー賞常連の遠藤さんですが、残念ながら今回も5月期の最終候補作と同じ感想です。
アダルトな雰囲気や切れ味鋭い台詞を捨てろ!という訳ではありませんが、少なくともそれを生かした「(ある程度)広く受け入れられるエンターテイメント」を描いて欲しいです。「100人中100人が面白いと思うものを目指せ」や「大衆に媚びろ」まで行くと、結果誰にも刺さらない漫画になってしまいがちなので、そこまでの意味では決してないのですが、流石に現状は「商業漫画として狭すぎる」以外の評価はありません。

月間ルーキー賞ランキング8

編集部コメント

ランキング2位の同作者さんの作品と同じく、こちらも格闘技をテーマとした読切でしたが、 「ドーピングが当たり前になった世界で薬を使わずに戦う主人公」というのはとてもキャッチーな設定でした。
ただ、先月の講評にもあったように絵柄や演出に特定の既存作品からの強い影響が残っているので、自分なりの表現ができるようもっと色々な作品を研究していって欲しいところです。

月間ルーキー賞ランキング9

編集部コメント

霊が見えてしまう男の子の話で、主人公の心情を描くという気概は感じました。その為に独白の展開が続くのですが今回はそれがうまく活かせていなかった印象です。もっと読者のドキドキや笑いを誘う等を意識すると良いかもしれません。他の漫画で独白の使い方を参考にしてみてください。また対象的な明るい女の子がいるので会話を活かしたキャラ表現も一つの方法かと思います。更に話の途中で判断し難いですが、物語としてもよくある話なので、先の展開などオリジナリティー溢れるものを描けたら良いと思います。

月間ルーキー賞ランキング10

編集部コメント

ヒロインの女の子を守る為、自分の「嘘がつけない」体質を乗り越えようとする主人公。
彼の心情、行動が丁寧に勢い良く描けています。「青春っぽさ」「甘酸っぱさ」が出ていて好感を持ちました。 課題は画力。キャラクターの絵に古さを感じます。画面も勢いがある反面、粗さが出てしまっています。様々な作品を参考にしつつ、画力アップ、画面構成の上達に励んで下さい。

編集部からの総評

あと一歩、もうあと一歩の「押し」を求む!! 今月も沢山の投稿、本当にありがとうございました!
編集部の選考の結果、完成度の高さが評価され、『妖堂奇譚 アンチソーシャルコント』がブロンズ賞に選出されました。おめでとうございます!
今月もバラエティに富んだ作品が多く集まりました。が、総じて感じたのは、その作品の魅力を今一歩生かしきれていないな、ということです。
漫画の面白さは様々です。主人公、ギャグのキレ、緻密な物語、意表を突く設定、一枚絵としての絵の魅力……数え上げればキリがありません。
もちろん様々な面白さを兼ね備えなければプロとしてのデビューは叶いません。
しかし!これからプロを目指す新人の皆さんには、あえて「一つの武器」を1200%押し出した作品を描いてみることを提案します。
少年ジャンプルーキーだけでも、本当に沢山の作品が投稿されています。世の中は漫画で溢れています。
その中で、皆から注目される漫画を描かなければ、埋もれてしまいます。
その為には、他の漫画には無い、切れ味鋭い武器がなければなりません。
自分の武器は何なのか、描きたいものは何か…。もちろん皆さん考え抜いて作品に取り組まれているとは思います。しかしあともう一歩、粘って考え抜いて、絵に手を入れて欲しい。その努力が、いずれ皆さんの明るい未来を作っていくはずです。
もし悩んだら、いつでも編集部に連絡を!ジャンプ+は、皆さんの持ち込みもいつでも歓迎していますよ!